銀行融資審査の基本は担保よりも事業力です
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担保さえあれば融資をする時期もありました
バブル期のころ、銀行は会社・個人を問わず、不動産などの資産があれば、それを担保に実質、無制限にお金を融資していました。
普通のサラリーマンの人に対しても、価値のある不動産があれば何千万、何億と競い合いながら融資をしていたのが実態です。
でも冷静に考えてみれば、普通のサラリーマンが住宅ローン以外で何千万も何億も借入しても、まず返済できるはずがありません。
ただバブル期は、そんな常識論はさておいて、とにかく担保があれば、無制限に融資をしていたのは事実です。
そのツケがバブル崩壊後の金融機関の不良債権の山でした。
そのことに対する反省から、銀行の融資審査は180度変わりました。
今日ある社長が私のところに来られました。
この社長のところは、残念ながら財務内容は脆弱でここ数年赤字の状態が続いています。
社長:「課長。景気が悪くてどうしようもない。仕事が決してないことはないが、儲けがほとんど出ない。何とかがんばっているけれど、資金繰りは決して楽じゃない。うちの兄貴が決して大きくないけれど、一戸建ての家を持っている。先週兄貴の話をして、場合によってはこれを担保にしてもいいと言ってくれた。課長さん。兄貴の家を担保にして融資検討してもらえるかな」
事業力=返済能力が銀行融資審査の最重要項目
銀行は今、融資審査の第一歩として、融資先が何をしている会社なのか?
その事業力はどうなのか?をまず審査します。
つまり担保を取ることを融資審査の前提としていないのです。
会社の事業力、収益力で、借入金の返済が可能なのかどうかをまず検討しているのです。
もっとわかりやすく言えば、無担保でも融資が出来る先かどうかをまず審査しているのです。
例えて言えば、仮に時価数十億の不動産資産を持っている会社であっても、事業の収益で借入金が返済できない財務内容であれば、銀行は融資を断っているのです。
融資の最前線にいる私が言っているのですから、このことに間違いはありません。
担保を取るケース
担保を取らない融資のほうが今は圧倒的に多いのです。
銀行が現在、通常の融資業務で担保を取るケースとしては、
①融資したお金で不動産を購入する場合
②融資の金額がかなり大きい場合
③より長期間の融資を希望される場合
の3つのケースです。
それ以外のケースで担保を取ることもありますが、まず上記3つのケースに集約されると思います。
今、私たち銀行の融資の現場では、融資先の事業力つまり財務力を融資審査上、もっとも大きなウエイトを置いています。
担保など関係ありません。
逆に言えば、資産などなくても銀行は融資をします。
ご商売をしっかりとやり、数字でつまり実績で、決算書でそのことが裏付けされている場合、銀行は無担保で相当の金額の、また長期の融資に応じています。
これが本来の融資の姿だと思います。
創業後2年経過したばかりの会社に対しても、私は融資申し出に対して決裁をしています。
つまり融資を実際に行っています。
※追記 2010.4.24
景気低迷による企業財務の悪化で、銀行の融資姿勢は慎重になっており無担保融資はより厳格な取扱になっています。
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