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先日飲食店を営む会社から、店舗の新規出店資金ということで借入相談があり、当行は融資を行った。
設備資金融資である。
私は担当者に指示して、設備資金融資の使途確認のためにその会社から支払った分の領収書の写しをもらうように手配した。
翌日担当者が領収書の写しを私のところに提出してきた。
設備資金として当方が融資したのは1,000万円。
これに対し、領収書の金額は1,050万円。
一見妥当である。
ところがこの領収書、どうもおかしい。
誰でも知っているような大手企業が発行者になっているが、領収書は手書き。
大手企業が発行する領収書であれば、通常はきちんとした印刷物で、一般的には連番が印字されている。
この大手企業とはたまたま私のところの別の部署で取引がある。
その部署経由でこの大手企業に発行の事実確認をとった。
結果は私の予想どおり。
大手企業は発行していない。
つまり担当者が融資先の会社からもらった領収書の写しは偽造だったのです。
銀行は融資金の資金使途に従来以上に注意を払っています。
とくに設備資金の場合は、本当に設備の購入に当てられたのかどうかを厳格にチェックしています。
運転資金の場合は、設備資金のように厳格なチェックはできません。
ただし融資後の最初の決算書にて、融資金が何に使われたのかはおおむね判明します。
資金使途違反を行った場合、その会社には今後融資は原則として一切行いません。
また融資の形態が信用保証協会の保証付融資である場合、銀行は信用保証協会に資金使途違反の事実を連絡します。
ということは、資金使途違反を行った会社は、たとえ別の銀行であっても、少なくとも信用保証協会保証付の融資は受けられなくなります。
違反の代償は致命的になる場合があります。
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