資金繰りは楽だったのに利益が出ないのはなぜですか?

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◆質問

卸売業を経営しています。
税理士事務所から決算書が届きました。
前期の資金繰りは楽だったので私としては利益が出ていると考えていたのですが、結果は大きな赤字でした。
おそらく棚卸高により利益がなくなってしまったのではないかと考えていますが、資金繰りが楽だったこともあり、赤字決算の結果に期待はずれの気持ちです。
資金繰りと利益の関係はどうも理解できません。

◆回答

棚卸高の数字は決算に大きな影響を与えます。
少し損益計算書の構造を見てみましょう。

・売上高-売上原価=売上総利益
・売上原価=期初棚卸高+仕入高-期末棚卸高

上記2つの式から、売上高が一定とした場合、売上原価の大小で売上総利益の数字が決まってきます。
そして売上原価の算出において期末棚卸高の大小で売上原価の水準が決まってきます。

例えば、
売上 200
期初棚卸高 100
仕入高 50
の状態で、期末棚卸高が80の場合、
売上原価=100+50-80=70
したがって売上総利益は、
200-70=130となります。





そして期末棚卸高が120の場合、
売上原価=100+50-120=30
したがって売上総利益は、200-30=170となります。

このように期末棚卸高の水準によって利益は異なってくるのです。

そして資金繰りとの関係ですが、次の表をご覧ください。

棚卸と資金繰りの関係

ケース1のように期初に比べて期末棚卸高が減少した場合、期中の仕入高よりも販売高の方が多く、資金が回収できたことを示しています。
またケース2のように期初に比べて期末棚卸高が増加した場合、期中の仕入高よりも販売高が少なかったということで、ケース2に比べて資金の回収は少なくなります。

一方でケース1とケース2を比較した場合、売上総利益はケース2の方が多くなっています。
つまり、
利益はケース1<ケース2、
資金繰りはケース1>ケース2
の関係となっています。

このように利益が出れば資金繰りは楽になりそうですが、そうでないとも言えるのです。
ただしこれはあくまでも短期間の話です。
利益が赤字ということは、長期的に見れば資金繰りは必ずマイナスとなり苦しくなります。





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