銀行融資シェアに応じた日常取引の分散


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複数の銀行と融資取引があると、それぞれの銀行ごとの融資シェアがあります。
例えばすべての銀行合計で1億円の融資を借入している場合に、A銀行からは7,000万円、B銀行からは2,000万円、C銀行からは1,000万円の融資を受けているとすると、銀行ごとの融資シェアはA銀行70%、B銀行20%、C銀行10%となります。

一方で銀行取引での日常取引とは、売上金の回収や仕入の支払い、従業員への給与の支払いなどが該当します。
この日常取引はいずれかの銀行1つに集約してはいないでしょうか?
日常取引を1つの銀行に集約していれば、いくつかの銀行に分散しているよりは管理の手間が省けます。
しかし日常取引がない銀行はこのことを嫌います。

銀行は少なくとも融資シェア並みの日常取引の確保を目指しています。
例えば毎月の支払いが50件ある場合、A銀行の融資シェアは70%ですから、50件の70%、つまり35件の支払いはA銀行経由で行ってもらいたいということです。
銀行は融資を取引先への支援の1つと考えています。
支援をしている以上は相応の日常取引をいただく権利があるというのが銀行の理屈です。
銀行の収益の多くは融資に伴う利息収入ですが、振込などの手数料収入も決してばかにならない水準なのです。

日常取引の有無は銀行の融資姿勢にも意外な影響を与えます。
最もその影響が顕著に表れるのが、取引先が業績不振に陥り銀行が融資に慎重になる場面です。
この時、日常取引がない銀行に融資の相談に行った際、その銀行からは「うちは日常取引をいただいていない。日常取引のある銀行に相談に行ってください」と日常取引の有無を理由に融資を断ることが少なくありません。
「日常取引をいただいていれば相応の支援は検討するが、そうでなければ支援の義務はない」といった考え方です。

業績が好調で銀行が積極的に融資に応じる、あるいは融資の営業を受けているときは日常取引はそれほど影響はないのですが、資金繰りに困り銀行融資が必要な時に日常取引の有無や濃淡が大きな影響を与えることがあるのです。
日常取引を複数の銀行に分散すると手間がかかり面倒なのですが、円滑な資金調達のためには融資シェアに応じた日常取引の分散は大切なことなのです。

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