銀行員の決算書分析 借入口数
銀行は貸借対照表や損益計算書などいわゆる決算書の他に、各勘定科目の明細を記載したものも提出を求めます。
つまり税務署に提出する確定申告書一式の提出を求めます。
貸借対照表などのいわゆる決算書で各勘定科目の合計数値はわかりますが、各勘定科目ごとの明細はわかりません。
それを知るために銀行は各勘定科目ごとの明細の提出を求めます。
各勘定科目ごとの明細で、よりその融資先の実態を把握するわけですが、借入金の明細を銀行は特に注目しています。
借入金の明細は銀行の営業上や管理上きわめて重要な情報源だからです。
例えばライバル他行がどんな融資をしているのか、いつ融資を実行したのかがおおよそ想像がつきます。
ライバル他行が融資を最近していれば、「次はうちで」とばかりに融資先への営業を強化します。
また管理上も銀行は借入金の明細を注視しています。
まずはどこから借入しているのかです。
高利の借入先はないかどうかを見ます。
つぎに借入金の口数をみます。
時々借入金の口数が10口以上に及んでいる会社の決算書を見ますが、借入金の口数が多ければ多いほど月々の返済額は多いはずで、借入金の返済のため資金繰りが厳しいことが想像できます。
借入金の口数が10口以上になっている場合は相当資金繰りが厳しいことが想像され、追加融資には及び腰になってしまいます。
借入金の口数が多く返済負担が重い場合は、取引先銀行毎に借入金の口数をまとめてほしい旨依頼をしてください。
そのまま放置すれば最悪返済条件の変更の見直しを要請せざるを得なくなると思います。
返済条件の変更は資金繰りの確保・会社の事業の継続のためには有効な手段ですが、デメリットも多いので出来れば避けたいところです。
銀行から追加融資を受ける際は、可能な限り既に借入している借入金を一本化する方向で交渉してみてください。
銀行の言われるがままに追加融資を受けていると、いつのまにか借入金の口数が相当な口数になり返済負担が重くのしかかることになります。
重い返済負担のために買掛先への支払いもままならず、破綻する会社が多いことは実務上よくある事例です。
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