「銀行融資審査マンの心理」カテゴリーアーカイブ

赤字だから試算表が出せないのか

ホーム銀行融資審査マンの心理>赤字だから試算表が出せないのか

前々から融資の打診があり足元の業況を確認するために試算表の提出をお願いしている融資先があります。
ここ数日は忙しいので少し先になるが試算表の提出をする旨の連絡があり、その提出を待っている状態です。
それから1週間、2週間が経過してもこの融資先からは連絡がありません。
3週目になってこちらから電話をしましたが来客中とのこと。
電話に出た社員の方に折り返しの連絡がほしいと伝言を残しました。
今日は2日目ですがやはり連絡はありません。





こういう状態のときに銀行が考えることは「赤字で試算表が出せないのでは」ということです。
赤字の状況が銀行にわかってしまったら融資を受けられないのではないか、だから今後少しでも改善が見えてきたら提出をしようと考えているのかもしれません。
この融資先は普段から新商品の売れ行きが良いなどと業績が順調だと言わんばかりの話題ばかりでした。
ですから普段の会話とは正反対の赤字の試算表など提出が出来ないということかもしれません。

いずれにしてもこのような取引先は信頼感が低下します。
普段の話もまともに受け止めることが出来ません。
あくまでも想像の世界ですが、さきほど申し上げてきたことが正しくて恐らく赤字なのでしょう。
だから試算表を提出しようとしないし、電話にも出ないのでしょう。
融資の検討などまったく前には進みません。
たとえ赤字であったとしてもきちんと試算表の提出があって、別の融資の拠り所があれば検討可能な場合もたくさんあるのにです。
いいかっこだけする融資先には銀行は前向きにはなれないのです。
会社の業績が浮き沈みがあって当然です。
計画通りに売上が進展しないことがあっても普通のことです。
そのようなことは避けて良いことばかりを匂わす融資先にはやはり信頼が出来ませんし、融資の検討など出来ないのです。





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いつになったら試算表を出してくれるのか

ホーム銀行融資審査マンの心理>いつになったら試算表を出してくれるのか

融資取引のある化粧品製造会社があります。
主力先ではありませんが、主要な取引銀行の1つとして10年以上の融資取引歴があります。
資金繰りを維持するために年間を通して相応の新規借入が必要な財務体質であり、ここ最近当行でも融資を検討する状況になっています。
当行としてはその融資を検討するために足元の業況を確認するために試算表の提出をお願いしています。
これに対してこの会社は提出はしないとは言っていないものの、「時間がかかる」とか「他の銀行はそのようなことは言ってきていない」などとして未だに提出に至っていません。





決算直後であれば試算表の提出は求めないのですが、この会社の場合には前期決算期から10ヶ月が経過していますから、足元の業況確認の意味で試算表による確認は欠かせません。
他行が試算表の提出を求めていないといっても、もしかしたら決算直後の時期だったかもしれません。
いずれにしても試算表による業況確認は欠かせません。

ところで当社のように試算表の提出を渋るということはもしかしたら出せない状況があるのかもしれません。
つまり足元の業況は赤字でこれを出すと融資が出ないのではないかと危惧しているかもしれません。
あるいは試算表は作成しているとは言っているものの、実は作成しておらず会社自身の業績管理が出来ていないのかもしれません。
こういった状態では検討できる融資も検討出来なくなります。





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社長が自ら答えない

ホーム銀行融資審査マンの心理>社長が自ら答えない

銀行融資の申し込みを受けた場合など、足元の業績や資金繰り状況などについて会社側にヒアリングすることが多くあります。
その際、私たちはその会社の社長に質問を行います。
その時、社長の隣の席に経理の責任者などが同席されることが時々あります。
このこと自体は問題ではありません。
そして私たちより社長に質問を行うと、社長が答えずに隣に同席されている経理の責任者などが答えることがあります。
ここで問題となるのは社長がまったく質問に答えずに社長は経理責任者の顔を見るだけで、その経理責任者がもっぱら答える場合です。





私たちはなぜ融資が必要になったのか、その要因となる資金繰り状況などについて質問を行うわけで、それは日頃から資金繰りに精通している経理責任者から答えてもらった方が適切だとも言えます。
ただ社長にも答えて欲しいのです。
社長がまったく答えずに回答を経理責任者などに任せっきりというのは社長が資金繰りという経営においてもっとも大切な要素を把握していないのではないかと疑問を持ってしまうからです。
細かいことは経理責任者から答えさせてもまったく問題はありません。
しかしすべて経理責任者に任せっきりというのは、社長が日頃から資金繰りや足元の業績を把握していないのではないかと感じてしまうのです。
これはやはり印象としてマイナスです。





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銀行は基本的に短期融資を嫌がる

ホーム銀行融資審査マンの心理>銀行は基本的に短期融資を嫌がる

銀行にとって融資は貸倒にリスクを内包する債権ですから、なるべく早期に返済してもらうことが貸倒リスクを減らす観点から原則と言えます。
銀行の与信管理の点からは融資はなるべく短期で対応するのが良いということになります。
しかし一方で銀行にとって融資は大きな収益源の1つですから、なるべく長く融資を行いたいという営業上の観点もあります。





また事務面の点からは説明しますと、短期の融資であれ長期の融資であれ銀行の事務面はほとんど変わりません。
ですから同じ手間暇をかけるのであれば、すぐに返済となってします短期の融資よりも長期の融資の方が効率が高いと言えます。

このようなこともあり銀行というのは基本的に短期の融資よりも長期の融資を好みます。
もっとも融資先の状況にもよります。
決算内容が悪いところへの融資はそれこそ貸倒リスクが高いと言えますから、長期の融資よりも短期の融資にてなるべく早く返済を受けたいと考えます。
逆に決算内容が良好な先は、貸倒リスクが低いと考えることが出来ますから、なるべく長期の融資にて対応して長く安定的な取引を構築したいと考えるのです。





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在庫の高止まり

ホーム銀行融資審査マンの心理>在庫の高止まり

小売業や卸売業に代表されるように事業においては一定の在庫が必要です。
一定の在庫がなければ注文に迅速に対応出来ないからです。
ただ問題なのはその量です。
業態によって差異はあると思いますが、銀行融資の観点からはその適正な水準は月商の2ヶ月程度でしょう。
融資審査においては概ね4ヶ月が限度でしょう。
この水準を超えて来ると融資審査のスタンスは極めてシビアになります。

なぜ銀行が気にするかと言えば大きく2つの理由があります。
1つは陳腐化、不良化した在庫の懸念です。
陳腐化、不良化した在庫はもう正規の価格で販売出来る可能性はありません。
利益を上げるどころか赤字が出てしまう可能性が高いでしょう。
つまり陳腐化、不良化した在庫は含み損失を抱えているということです。
従って表面的には赤字になっていなくても不良化、陳腐化した在庫を考慮すれば損失が膨らみ債務超過に陥ってしまうことすらあるのです。





2つめは資金繰りを圧迫しているということです。
在庫を保有するには当然資金が必要です。
在庫が売れるまでその資金は必要となるのが理屈です。
なかなか在庫が売れなければいつまで経っても資金を回収することは出来ません。
つまりそれだけ資金繰りを圧迫するということです。

実際に過剰な在庫を抱えている融資先は現に存在します。
このような融資先に追加の融資を検討するには今後の在庫の削減見通しが必要です。
それにもかかわらず逆に在庫が増加していくような融資先があり、融資審査を担当する者としては非常に悩むところです。
銀行融資を必要とするのであれば着実な在庫の削減計画とか見通しを示してください。
そうでないと融資審査が前へ進みません。





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資金状況はどうなのか?

ホーム銀行融資審査マンの心理>資金状況はどうなのか?

融資判断において融資先の今までの資金状況がどうなのか、どういう傾向なのかを融資審査ではよく見ています。
銀行は融資先から見れば外部の存在ですから、日々の資金状況を正確に把握することはできません。
しかし提出された決算書類から過去の決算期毎、つまり1年毎のトータルの資金状況を把握することが出来ます。
具体的にはキャッシュフロー計算書です。
外部の人間であっても決算書類があれば間接的にキャッシュフロー計算書を作成することが出来ます。

年間を通して資金が余剰の場合は基本的に問題視しません。
問題となるのは年間を通してみると資金が足りなったという状態です。
まず資金が不足した原因は何なのか、例えば赤字が原因なのか、設備投資を行なった為など資金不足の原因把握を行います。
さらに過去の資金状況はどうだったのかにも目を向けます。
前期のみならず過去数年間においても資金不足の状態であれば、問題は更に深刻化します。





お金というものは嘘をつきません。
毎期資金が足りないということはその融資先の構造そのものに大きな欠点があると考えることが出来ます。
不足した資金を銀行融資などで補完出来る間はよいのですが、無制限に資金調達が出来るわけではありません。
近いうちに必ず限界が来ます。
そして限界が来れば資金繰りが破綻し、行き詰まることになります。

決算が毎期黒字にもかかわらず、資金が不足しているということは決算そのものの信憑性にも疑問符がつきます。
つまり粉飾決算の疑いです。
決算書は操作出来ても現金は操作出来ません。





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メインバンクだからといって融資は通らない

ホーム銀行融資審査マンの心理>メインバンクだからといって融資は通らない

メインバンクは融資先の資金繰りの維持に一定の社会的責任を負っているのは確かです。
業績が悪化して資金の調達が思うようにいかない、どこの取引銀行も相手にしてくれないといった場合でも、メインバンクは最後の資金繰りの砦として融資先の資金繰りが破綻しないように支援を行い、融資先の企業の存続に最後まで付き合う一定の役割を持っています。
しかしなんでもメインバンクだからといって融資に応じるわけではありません。





以前担当していた会社は業績が毎年苦しく、資金繰りに困ると追加の融資を行なって支援をしてきました。
その会社は当行の他に3つの金融機関と取引がありましたが、どの金融機関も相手にしてくれません。
業績が毎年赤字続きの状態だったからです。
他の金融機関に融資を断れては当行に融資相談があり、潰すわけにはいかないという当時の判断で融資を行い資金繰りの支援を行なっていました。
先月に追加融資を行なった後に再び今月融資の相談を受けました。
こういうことは過去にもあったことですが、ここ最近はその頻度が高まっていました。

追加融資を行うにあたっては銀行内では「今回の融資で当面の資金繰りは維持出来る」とか「業務の改善計画に基づき、徐々にではあるが今後は業績の回復が期待できる」といって判断根拠で銀行は融資に応じているわけです。
ところが毎月のように融資の相談があるということは「当面の資金繰りは維持出来るとは言えません。
また資金が足りないということは計画通りに業務の改善が進んでいないとも考えられます。
そうであればどれだけ資金繰り支援のために融資を行なっても、業績や資金繰りの改善は期待出来ないということです。
さらにはそれだけ銀行の貸倒の見込み額が増大してしまうということです。
銀行も主力先の資金繰りの維持に一定の責任を負っているといっても、自ずと限度があります。
いたずらに、回収の見込みがない融資を続けてもそれだけ将来の貸倒損失が膨らむだけということであれば、もう追加の融資を行うことは難しくなります。





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外部情報機関の信用情報と銀行融資審査との関係

ホーム銀行融資審査マンの心理>外部情報機関の信用情報と銀行融資審査との関係

私たち銀行員が取引先に対する融資を検討する際に帝国データバンクなどの外部の信用情報機関の情報を参考にすることがあります。
とくにやっかいなのがこの外部情報機関から出される不芳情報。
手形が町の金融業者に出回っているとか、資金繰りが厳しく支払いの一部が滞っているといった不芳情報が出されると、融資審査のハードルが格段に高くなる。
本来、支店内にて審査決裁が出来るものも本部審査部の決裁が必要となるなど、担当者としては頭の痛い問題だ。





例えば上記の「資金繰りが厳しく支払いの一部が滞っている」との情報に接した場合、それをそのまま取引先に確認をするわけにはいかない。
外部情報機関からこのような情報が発出されていると説明することが出来ず、遠回しに資金繰りの状況を確認せざるを得ない。
そして融資の審査を通すにはこの不芳情報が懸念がないことを証明しなければならないわけであるが、保守的な銀行の融資審査姿勢に照らし合わせるとほぼ不可能に近い。
10年以上も前の不芳情報であれば、今は懸念はないと比較的容易に言えるところだが、1年以内や半年以内など最近の情報となるとその懸念を払拭することは困難になる。

もっともこのような情報が出回るということはまったくのがせネタということではなく、そのような情報が出てもおかしくないといった状況に取引先があることが多い。
十分な担保がないと難しいのが銀行融資審査の実態だ。





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銀行融資審査はここを見ている その8他行の動向

ホーム銀行融資審査マンの心理>銀行融資審査はここを見ている その8他行の動向

取引している銀行が複数ある場合には、その銀行の融資残高の推移を見て後ろ向きな動きがないかどうかを銀行融資の審査では見ている。
ある会社の資金繰りを1つの銀行だけで面倒をみることは、その会社の規模が小さければ可能だがある程度の規模になってくると1つの銀行だけでその会社の資金繰りを支えることは難しくなる。
複数の銀行と取引をしていれば、それぞれの銀行が資金繰りを支えることでその会社全体の資金繰りが回っていることが珍しくない。
ということはある銀行が融資に消極的になれば、その銀行の分を他の銀行が補填しなければ、その会社の資金繰りに支障が生じる可能性が出てくる。
銀行間はライバルの関係にあるが、それはそれぞれの銀行が融資に通常に応じている状況下の話であって、融資に応じないとなればそれは他の銀行にとっては負担が重くなる事態が想定され、決して喜ばしいことではないのである。





業績に支障がなければ、通常はどの銀行も融資には応じるものである。
ところが融資を減らしているということは、何らかの業績の悪化の要因をその銀行が掴んでいるかもしれない。
このような点を含めて銀行融資の審査においては他の取引銀行の融資残高の推移を確認をしている。
減らしているような銀行があれば、その理由が合理的なものなのかどうか確認を行う。
合理的な理由が見つからなければ、何かあるのではと不安になり、銀行融資の姿勢は慎重になるものです。





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銀行融資審査はここを見ている その7雑資産の水準

ホーム銀行融資審査マンの心理>銀行融資審査はここを見ている その7雑資産の水準

貸借対照表の資産の部において現預金や売掛金、在庫などの事業に直接かかわる項目の他に、貸付金や投資といった事業には直接には関わり合いのない資産が計上されていることがあります。
事業に直接関わり合いのない項目を雑資産と便宜的に呼んでいますが、これらがあることによってすべてがダメということではないですが、その金額は多い場合には銀行融資の審査は非常にハードルがあがります。
その理由は大きく2つです。
まず1つめは雑資産の多い会社は資金繰りはタイトな傾向にあるからです。
雑資産というのは直接事業に関わり合いのないことに加えて、現金化の可能性が少ないもしくはないと言えるからです。
例えばゴルフ会員権を例にして考えてみます。
ゴルフ会員権というのは売却しなければ現金化することはありません。
そのためこのゴルフ会員権を購入するために費やした資金は固定化することになり、その分だけその会社の資金繰りに負担が発生しているわけです。
雑資産はゴルフ会員権の例のように資金が固定化する性質があり、その水準が多ければ多いほど資金繰りを圧迫することになります。





2つめは銀行融資はこれら雑資産に投資される懸念があることです。
銀行融資は運転資金や設備資金など事業に関わりのある資金需要に充当されることを前提としています。
ところが雑資産が多い会社宛の融資は銀行融資がこれら雑資産に投資に流用される懸念があります。
さきほどのゴルフ会員権を例にして考えてみますと、ゴルフ会員権そのものは収益を生み出すものではありません。
銀行融資は事業によって得た利益が返済原資となります。
ところがゴルフ会員権のような雑資産は利益を生み出すことはなく、銀行融資の返済原資がありません。
したがって返済をしてもらうことを大前提としている銀行融資にとっては非常に危険が高いことになります。

以上上記2つの大きな理由から雑資産が多いと銀行融資の審査は非常にハードルが高くなります。





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