初めて銀行融資取引をするときに必ず銀行取引約定書を締結する理由


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銀行取引約定書は取引先との融資取引における包括的な取り決めを定めています。
実際に取引先に融資を行う時には、金銭消費貸借契約を締結したり、手形を受け入れたりしますが、これらの個別融資の書類には銀行融資取引における包括的な取り決めは定められていません。

銀行融資にはさまざまな形態がありますが、個別の融資契約には定められていない基本的で包括的な取り決めを行うため、初めて銀行融資取引を行う時には銀行取引約定書を締結するのです。

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銀行取引約定書はなぜ必要なのですか?


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銀行取引約定書というのは銀行との融資取引における全体的な約束事を定めたものです。
銀行との融資取引における基本契約書とも言えるものです。

具体的な融資を受ける際には金銭消費貸借契約など個別の融資契約を締結することになりますが、銀行取引約定書は具体的な融資契約の前段階の包括的・基本的な約束事を取り決める位置づけのものです。

原則として銀行は融資取引を一回限りの単発の取引ではなく、可能な限り継続的な取引展望を期待しています。
したがって一回限りの融資ではなく、その後も追加融資を行うなど繰り返しの融資取引を展望しています。
融資の都度、包括的・基本的な約束事を締結するのは煩雑でもありますので、あらかじめ銀行取引約定書を締結することにより、事務の簡略化を図っている側面もあります。

銀行取引約定書には銀行や債務者の権利・義務が明記されています。
例えばある状態になったら債務者は銀行から請求がなくても融資を一括返済しなければならないなど重要なことが記載されています。
銀行取引約定書を一読しただけではなかなかわかりづらいと思いますが、銀行には取引先用に銀行取引約定書の解説書を用意しているところもありますので、一度手元に徴求して内容を確認しておくことをおすすめします。

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継続的な決算書の提出と銀行取引約定書


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少なくとも銀行との融資取引が継続している間は、決算書の継続的な提出をいただくよう銀行取引約定書第14条(下段参照)で定められています。
しかし決算書を提出しないことを理由に期限の利益を喪失することは銀行取引約定書には規定されていません。
継続的な決算書の提出はあくまでも銀行からの「お願い」という位置づけです。

銀行は融資取引のある取引先とは一度だけの取引ではなく、可能な限り継続的な取引を希望しています。
決算書の提出を受けることは継続的な取引の前提であり、双方の信頼関係の向上につながるものです。

決算書の提出に応じないからといって、銀行が直ちに融資の返済を求めることは実務上でもありません。
しかし「融資の時しか決算書を提出しない先」として銀行は認識をしますから、以降の新たな融資に応じることはまずありません。
信頼関係が築けないからです。
また決算書がないと銀行は与信判断が出来ませんから、今ある融資の継続に応じることも困難となります。
したがって今ある融資については期限が来れば返済を求めることになります。

ご参考:銀行取引約定書第14条(報告および調査)

1 甲は、貸借対照表、損益計算書等の甲の財務状況を示す書類の写しを、定期的に乙に提出するものとします。
2 甲は、その財産、経営、業況等について乙から請求があった場合には、遅滞なく報告し、または書類を提出するなど乙の調査に必要な便益を提供するものとします。
3 甲が法人である場合、定款、寄付行為、規約等の変更があった場合には、直ちに乙に提出するものとします。
4 甲は、その財産、経営、業況等について重大な変化が生じたとき、または生じるおそれがあるときは、乙に対して遅滞なく報告するものとします。
5 甲または甲の保証人について後見、保佐、補助が開始もしくは任意後見監督人の選任が家庭裁判所の審判によりなされたとき、またはこれらの審判をすでに受けたときは、甲もしくは甲の保証人および後見人、保佐人、補助人、または任意後見人は、その旨を書面により直ちに乙に対して届け出するものとし、届け出内容に変更または取消が生じた場合も同様とします。また、乙が相当の注意をもって意思能力を確認し、甲または甲の保証人が行為能力者であると認めて届け出の前に取引を行ったときは、当該取引により生じた損害は甲の負担とします。

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銀行取引約定書の締結時期について


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多くの法人や個人事業主は事業に必要な資金を銀行から融資を受けて調達をしています。
そして銀行から初めて融資を受ける際には銀行取引約定書と呼ばれる基本約定書を締結することになります。

ところで銀行取引約定書の締結時期は実務上は具体的な融資契約(金銭消費貸借契約など)と同時であることがほとんどです。
原則論から言えば、銀行取引約定書をまず締結し、その後に具体的な融資契約を行うことになります。
銀行取引約定書は融資取引における包括的な契約の意味がありますから、まず最初にこちらを締結し、その後に個別具体的な融資契約を行うことになるのです。

しかし銀行実務においては銀行取引約定書の締結と具体的な融資契約を同時に行うことが大半です。
これは単なる手間暇の問題です。
銀行取引約定書の締結と具体的な融資契約を別々の日に行えば、それだけ双方の手間暇が増えます。
それを避けるために銀行取引約定書の締結と具体的な融資契約を同時に行う手続きが大半を占めています。

なお銀行取引約定書の締結は初めて融資取引を行う時に一回だけ手続きを行います。
その後の追加融資時においては、具体的な融資契約のみで銀行融資が実行されます。

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銀行融資用語集 銀行取引約定書


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銀行取引約定書とは

銀行取引約定書とは法人や個人事業主が銀行から運転資金や設備資金などおよそ事業資金の融資取引をするさいに、最初に必ず銀行と締結する基本約定書です。
銀行融資取引に関する重要事項が記載されています。

貸し手である銀行と借り手である債務者双方の利益や権利・義務などに関する取り決めが記載されていますが、どちらかというと銀行の債権者としての権利が色濃く主張されています。

銀行融資を受けてきちんと返済している限りは特段に銀行取引約定書の条項が持ち出されることはまずありませんが、返済が遅れたりするなど銀行の債権保全の必要性が高まったさいに、銀行取引約定書の条項が適用されて債権者としての銀行の権利が主張されてきます。

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