キャッシング枠を増額すべきかどうか

キャッシング・カードローンは利用可能限度額という枠が設けられています。
そして限度額の枠までは繰り返し利用出来るというのがキャッシングやカードローンの特徴です。
したがって返済が進めば利用可能限度額である枠までは再び利用することが出来ます。
ところでこのキャッシングの枠について利用している会社から増額の申し込み案内などが来ることがあると思いますが、この枠を増やすかどうか考えている方に融資担当の銀行員が説明をします。

キャッシング枠増額のメリット

キャッシング枠増額のメリット　急な出費への備え

キャッシング枠の増額するメリットとしては大きく２つあります。
１つは急な出費に備えられるということです。
例えば現在のキャッシング枠が50万円である場合、すでに50万円近く利用している状況においては追加で借入することはほとんど出来ません。
返済を続けてキャッシング枠に余裕を持たせないと追加の借入は困難です。
そのためしばらくの間は返済のみを続けることになり、急な出費が必要な出来事が生じた場合に困ることになります。
仮にキャッシング枠を70万円に増額しておけば、急な出費の出来事が突発的に発生しても対応をすることができ、気持ち的にも余裕が生じると思います。

キャッシング枠増額のメリット　金利が下がる可能性

キャッシング枠を増額するメリットの２つめは金利が下がる可能性があるということです。
キャッシングやカードローンの金利は利用限度額である枠に応じて決められています。
そして金利は枠が小さいほど高く、枠が大きいほど低く設定されています。
したがってキャッシング枠を増額することで金利が今よりも低くなる可能性があります。
金利はあくまでも枠に応じて設定されており、利用している現在残高は関係ありません。
そのため利用残高が同じ50万円であっても設定されている枠により金利の大小があるということになります。

キャッシング枠増額の注意点

一方でキャッシング枠を増額する際には注意点があります。

キャッシング枠増額の注意点　借金が増えてしまう可能性

それは借金が増えてしまう可能性があるということです。
キャッシング枠を増額するということは当たり前のことですが、利用出来る金額が増えるということです。
したがって利用限度額を現在の50万円から100万円に増額した場合、注意をしないと借金そのものの金額がいつの間にか50万円から100万円まで増えてしまったということになります。
例えばキャッシング枠を増額しても安易に利用することには注意をしたいところです。

キャッシング枠増額の注意点　他のローンの利用に不利

住宅ローンや教育ローンなどを利用する際にキャッシング枠が原因で住宅ローンの審査が通らないとか、住宅ローンの金額が希望額より削られるといった影響があります。
住宅ローンや教育ローンなどの審査においては他の借入状況も審査に影響を与えます。
仮にキャッシング枠が100万円だとします。
そして実際にキャッシングを利用している金額は10万円だとします。
しかし住宅ローンや教育ローンなどの審査ではキャッシングを枠一杯の100万円利用しているものとして考えます。
キャッシングというのは枠まではいつでも利用ができるという特徴がありますが、住宅ローンや教育ローンなどの審査においてはいつでも利用ができる枠を実際の利用残高として審査が行われるのです。
そのため他の借金が多いということで住宅ローンや教育ローンなどの審査に通らなかったり、通ったとしても金額を削られるといった影響があります。

複数の借金がある場合のキャッシング枠増額の使い方

さて、現在複数の借金を背負っている場合にキャッシング枠を増額しその追加借入を利用することで返済が楽になる手段をご案内します。
借金の毎月の返済額は基本的に借金をしている件数に比例して増えていきます。
したがって毎月のお金のやりくりが厳しい場合には、借金を返済するために新たな借金をまた作ってしまい、その後にさらに毎月の借金返済額が増えてしまう悪循環になってしまいます。
そうならないようにするためには借金の返済額を当面は抑えたいところです。
そのためには複数の借金の件数を減らすことがもっとも効果があります。
仮に複数の借金の1つの残高が30万円の場合、キャッシング枠を30万円増額しそれを利用してさきほどの借金を完済してしまえば、借金の件数が１つ減ります。
そうすることによって毎月の借金返済額を減らすことが出来ます。
キャッシング枠の増額には審査がありますが、もし増額が実現すれば借金返済額を減らす機会でもありますので検討してみる価値があります。

キャッシング枠を増額すべきかどうかのまとめ

以上、キャッシング枠を増額すべきかどうかについてまとめますと次のようになります。