個人事業を起業するための銀行への融資相談方法

個人事業として起業をしたいので銀行から融資を受けたい。
このように個人事業での起業にあたり銀行に融資の相談されるケースは実は多いです。
管理者である私の経験から個人事業での起業で銀行から融資を受けるための相談ポイントを説明します。

まずはなぜその銀行に融資の相談をしたのか

初めての融資の相談先に銀行が抱く印象

銀行において融資業務は大黒柱であり大きな収益源の1つです。
したがって融資の相談は本来歓迎すべき事柄です。
しかし銀行というところは不思議なものでお客さんから融資の相談を受けると「なぜうちに相談にきたのか」などと不信感すら持ってしまうところがあります。
融資は確かに銀行の大黒柱の業務であり大きな収益源であることは間違いがありません。
一方で融資は貸倒という銀行にとってはリスクが常につきまとう業務でもあります。
一たび貸倒が発生すればそれまでのその顧客から得た利息収入は一挙に吹き飛んでしまい、残るは貸倒による大きな損失だけです。
そのため銀行は融資を行うにあたってはきちんと返済ができる先かどうか、将来貸倒が発生するような事態にはならないか、慎重に審査をしたうえで融資可否を判断しています。
この点において現在融資取引がない初めてお客さんが融資の相談に来られた場合、銀行はまずは貸倒というリスクのことを最初に思い浮かべるところがあり、さきほどの「なぜうちにきたのか」という思いを持ってしまうのです。
数多くある銀行のなかでなぜうちにきたのかということです。

この銀行を選んだ理由を説明する

そのためいきなり融資の相談をする前に、なぜその銀行に融資の相談を行うことにしたのか、その理由や背景を説明してください。
ただし決して難しいことではありません。
事務所が近いから、自宅が近いから、個人口座を持っているから、などの理由で十分です。
事務所から近い銀行に融資の相談にいくことは自然なことです。
また自宅に近い銀行に融資の相談にいくことも自然なことです。
さらに以前から個人口座を持っているからという理由も自然なことです。
いずれも納得性のある理由ですので、まずはなぜその銀行に融資の相談を行うことにしたのかを説明してください。

どのような事業を行おうとしているのか

次は個人事業として起業する事業の内容を説明してください。
銀行の融資審査のスタートはお客さんの事業内容の把握です。
どのような事業を行っているのかがわからないと融資可否の判断ができません。
個人事業として起業する事業が何かを製造する製造業であれば、どのような製品を製造するのか、その製品は何に利用されるのかなどをわかりやすく説明をしてください。
また個人事業として起業する事業がシステム開発などであれば、どのようなものを開発しどのようなことに役立つのかをわかりやすく説明をしてください。
銀行員は世の中の事業のことがわかっているというのは大間違いです。
ほとんど銀行員は知らないと思って子供に説明する気持ちで個人事業として起業する事業の内容を説明してください。

今までの経歴

個人事業として起業する事業の内容を説明の次は今までの経歴です。
この経歴の説明は重要です。
特に個人事業として起業する事業と今までの経歴との関係について詳しく説明をしてください。
今までの経歴を生かして個人事業として起業するのであれば、その実現可能性が高いことを客観的に示すことができます。

資金計画はどうなっているのか

個人事業として起業するにあたり資金面の計画は不可欠な要素です。
起業するにあたっての必要な資金はどれくらいか、必要資金のうち自己資金で充当できる金額はどの程度か、さらに仕入や在庫に必要な資金、事務所を構えるのに必要な資金、売上代金の回収はどうなるのか、など資金面の計画はなくてはなりません。

個人事業を起業するための銀行への融資相談方法

以上、個人事業として起業するための銀行への融資相談方法についてまとめますと次のようになります。