返済猶予は融資の返済を猶予もしくは減額することにより資金繰りの改善を図る1つの方法です。
信用保証協会保証付融資の場合は返済猶予の相談は銀行に行うか、それとも信用保証協会に行うのかについて説明をします。
目次
返済猶予の相談先に関する質問
個人事業主です。
銀行から信用保証協会付の融資を受けています。
今年に入って売上が悪化しており資金繰りが相当苦しくなってきました。
そのため信用保証協会付の融資の返済猶予を受けたいと考えています。
返済猶予の相談は銀行に行うのでしょうか?
それとも直接、信用保証協会に返済猶予の相談を行うのでしょうか?
質問のまとめ
・信用保証協会保証付融資の返済猶予の相談は銀行に行うか?、それともに行うのか?
返済猶予の相談は銀行に行う
信用保証協会保証付融資の返済猶予の相談は融資を受けている銀行に行ってください。
信用保証協会ではありません。
信用保証協会保証付融資というのは信用保証協会の保証制度を利用して銀行が行っているものです。
したがって返済猶予の相談は実際に融資を受けている銀行に行うのが正しいのです。
信用保証協会保証付融資の返済猶予の相談は融資を受けている銀行に行う
返済猶予を受ける具体的な手続き
それでは信用保証協会保証付融資において返済猶予を受けるにあたってどのような手続きをしていくのかを具体的に説明します。
まずは銀行に返済猶予を相談する
返済猶予の手続きのスタートは融資を受けている銀行への相談です。
銀行への相談の際には次のような質問を受けます。
返済猶予の相談時に銀行から受ける質問
・返済猶予を行った場合の資金繰りの見通し
・今後の業績改善に向けた取り組み
最低でもこの3つの質問を銀行から必ず受けますので、説明ができるようにあらかじめ準備をしてください。
なお返済猶予は融資を受けているすべての銀行に相談をする必要があります。
一部の融資だけ返済猶予を受けることは原則として出来ません。
返済猶予を受けるにはすべての銀行からの融資を同じ条件で返済猶予にする必要があります。
銀行経由で信用保証協会に返済猶予の申し込み
信用保証協会保証付融資の返済猶予を受けるには銀行だけの決定ではできません。
信用保証協会の同意が必要です。
そのため銀行経由にて信用保証協会に返済猶予の申し込み手続きが必要です。
信用保証協会宛の返済猶予の申込書類は銀行で用意をしてくれます。
銀行からの案内にしたがって信用保証協会宛の返済猶予の申し込み手続きを行います。
なお信用保証協会では返済猶予の手続きを条件変更と呼んでいます。
銀行経由にて信用保証協会に返済猶予(条件変更)の申し込みを行う
信用保証協会での審査
銀行経由にて信用保証協会に返済猶予の申し込みを行った後、信用保証協会で審査が行われます。
信用保証協会に直接、利用者が説明をすることはありません。
信用保証協会からの質問も利用者に直接行われることはなく、銀行に対して質問が行われます。
そして信用保証協会での審査が終了すると信用保証協会から銀行に書面にて通知がされます。
信用保証協会にて返済猶予の審査が行われる
銀行での返済猶予に関する審査
返済猶予に関する信用保証協会の審査が終了すると、今度は銀行において返済猶予の審査が行われます。
なお銀行の審査は形式的なものであり、審査が短時間で終了します。
銀行での返済猶予の審査が行われる。ただし形式的なもの。
融資の変更契約手続き
信用保証協会の審査と銀行の審査が終了すると、最後は現在の融資を返済猶予に変更する契約手続きを行います。
この契約手続きを行い、返済猶予の手続きが完了します。
返済猶予のための変更契約を締結して返済猶予の手続きは完了する
返済猶予の相談は銀行?それとも信用保証協会?のまとめ
以上、信用保証協会保証付融資の返済猶予の手続きについてまとめますと次のようになります。
まとめ
・そして銀行経由にて信用保証協会に返済猶予の申し込みを行う
・信用保証協会での審査と銀行での審査がある
・審査終了後に銀行と返済猶予の契約を行い返済猶予の手続きが完了する