銀行の個人事業主向け融資の特徴

事業を行っている個人事業主は銀行から運転資金や設備資金の事業資金の融資を受けることができます。
銀行の個人事業主向け融資の特徴について説明をします。

個人事業主に対する銀行の一般的な見方

銀行は上場企業のような大企業から中小零細企業、個人事業主に至るまで幅広く事業に必要となる運転資金や設備資金といった事業資金の融資を行っています。
もっとも上場企業のような大企業とか中堅クラスの企業に比べて個人事業主の場合にはどうしても信用力に大きな差があります。
一般的に個人事業主は大企業や中堅企業に比べると事業基盤がぜい弱で財務力も乏しいと言わざるを得ません。
そのため銀行は個人事業主にも融資は行うのですが、大企業や中堅企業と同じ考え方では融資はできません。

個人事業主向け融資は保全重視

大企業や中堅企業向けの銀行融資の多くは無担保かつ無保証の形態となっています。
これは大企業や中堅企業は事業基盤が確立されており財務内容も強固であることが多く、融資の返済面への懸念が少ないからです。
しかし個人事業主向け融資は大企業や中堅企業と同じようには進めることはできません。
なぜならさきほど説明をしましたように個人事業主は事業基盤がぜい弱で信用力がどうしても低いために融資の返済面への懸念が大きいからです。
そのため個人事業主向けの銀行の融資は保全重視となります。
保全とは万が一の場合に備えて銀行の融資回収手段です。

個人事業主向け融資は信用保証協会保証付融資

では個人事業主は不動産などの担保がないと銀行から融資が受けられないのかというとそうでもありません。
担保がない代わりに公的機関である信用保証協会の保証制度を利用した融資が個人事業主向け融資では一般的です。
ご承知の方も多いとは思いますが、信用保証協会とは中小企業や個人事業主が銀行から融資を受ける際に保証人になってくれる公的機関です。
銀行としては信用保証協会という公的機関が融資の保証人になってくれるのであれば、安心して個人事業主にも融資を行うことができます。
万が一の場合には信用保証協会の融資の返済を請求することで銀行は融資を回収することができます。

個人事業主も無担保で銀行から融資を受けられる

信用保証協会の保証制度は無担保での利用手段が充実しています。
そのため不動産などの担保がなくても個人事業主は信用保証協会の保証制度を利用することができます。
そしてこの信用保証協会の保証制度を利用して個人事業主も大企業や中堅企業と同じように銀行から融資を受けることができます。

信用保証協会の保証制度の利用方法

信用保証協会の保証制度を利用するには信用保証協会への保証申し込み手続きが必要です。
この申し込みは信用保証協会に直接申し込むこともできますが、もっとも簡単な方法は融資を受けようとする銀行経由にて申し込むことです。
融資を受けようとする銀行に融資の相談をすれば、銀行から信用保証協会への申し込み手続きの案内があり、銀行経由にて信用保証協会への申し込みが完了します。
実際に大半の個人事業主は銀行経由にて信用保証協会への申し込みを行っています。

銀行の個人事業主向け融資の特徴のまとめ

以上、銀行の個人事業主向け融資についてまとめますと次のようになります。