銀行融資の基本 銀行の本音 資金繰り

リスケ後の融資について

リスケ後に融資を受けることは現実には無理です。
業績の改善を図るための新規事業に対してリスケ後に融資を受けることができるのかどうかという事例を紹介します。

リスケ後の新規融資に関する質問

ご相談ですが私は父が創業した木工業を継いだ2代目で現在43歳です。
3年前に木工業の限界を感じ転廃業しました。
現在は介護資格のスクールを運営しております。
木工業は万年赤字でしたが、転業後は2期連続で少しですが黒字となりました。
現在、地方銀行に4000万、日本政策金融公庫に700万の借入があり、どちらもリスケ中です。
現在の売上規模では完済のメドが立たないのが正直な状況です。
そこで敷地を活かしメガソーラー(太陽光発電)を計画しています。
太陽光発電に関しては以前から取り組んでおり、現在小規模なシステムも設置しています。また、太陽光発電システムを提供するメーカーと代理店契約も結びました。
問題は資金です。
リスケ中の企業に新規融資が出ないことは百も承知ですが、再生可能エネルギーの固定価格買取制度によりメガソーラーは優れた事業採算性を持つようになりました。
その証拠に大企業から中小までこぞって参入しております。
毎年6月が返済の見直し時期で、今回も現在の緩和条件の現状維持をお願いしたいのですがもしも約定返済を再開すれば融資が受けられるならば、なんとかしようと思います。
しかしそれも6ヶ月が限界です。それ以上は資金ショートします。
このような状態ですが新規に融資を受けられる方策はありますでしょうか?
ちなみに追加で担保提供できる不動産はありません。
私なりに考えた方法としては
①信用力のある方、または法人など複数から保証人になってもらう。
②信用力のある方、または法人から出資を受けて別会社をつくる。
ですが、これが良いかはわかりません。
現在の年商は3000万、25年3月決算は400万の黒字(減価償却300万)でした。
木工業時代よりは業績は回復しております。
メガソーラーの設備投資は2億5千万、売電収入は3500万円を見込んでおります。
長文となり大変申し訳ございません。
私としてはなんとしてもやりぬく覚悟です。

リスケに対する銀行の本音

リスケ後に融資が受けられるかどうかの説明をする前にリスケに対する銀行の本音を案内します。

リスケは銀行にとってコスト増

銀行は融資先に対して一定の貸倒引当金というコストを計上しています。
この貸倒引当金というコストは融資先一律ではなく、融資先の業績や返済状況などによって異なってきます。
例えば毎年増収増益の会社と赤字が続いており資金繰りもひっ迫している会社を比べた場合、どちらが融資の返済に懸念が持たれる状況でしょうか。
当然、後者の方だと思います。
そして貸倒引当金というのは万が一の融資の焦げ付きに備えるためのコストですから融資の返済に懸念が持たれる後者に多くの貸倒引当金を計上する必要があります
この点においてリスケというのは融資の返済に大きな懸念が持たれる状況です。
したがって銀行ではリスケになってしまった融資には今まで以上に貸倒引当金というコストを計上する必要があります
リスケは銀行にとって歓迎はできないコスト増をもたらすのです。

銀行の本音

したがってリスケを行った取引先に対する銀行の本音は歓迎できない取引先です。
早く取引を終了したいとも思っています。
銀行は確かに取引先の資金繰りを支援する社会的な役割があります。
資金繰りに困った取引先に対しては今回のようにリスケにより返済負担を軽減されることで資金繰りを支援する役割があります。
しかし本当の銀行の本音は歓迎できない取引先です。

リスケ後の融資は困難

リスケ後に新規融資が受けられる明確な基準というものはありません。
新規融資の目線としては業績がある程度回復し、かつ資金繰りの安定が見られる実績です。
資金繰りの安定が見られる実績というのは客観的な実績が必要です。
その客観的な実績というのは、リスケ前の水準に戻らなくても現在の総借入金が毎月の返済で10年以内に完済出来る金額かどうかが1つの目線になります。
いただいたご質問から総借入金は4,700万円でしょうか?
そうすると毎年470万円、毎月に引き直すと約40万円の返済となります。
この毎月40万円の返済を一定期間遅れることなく続けることで、客観的に資金繰りの安定を金融機関に示すことが出来ます。
一定期間はどの程度かは何とも言えません。
少なくとも半年とか1年は必要です。
担保や信用力のある連帯保証人の有無は金融機関の融資姿勢に影響はないとお考えください。
まずは債務者の返済能力ありきが審査の基本スタンスですから。

太陽光事業は無謀

なおメガソーラーの設備投資額が2億5千万円とありますが、この金額全額を金融機関から調達することは不可能です。
どれだけ資産のある連帯保証人をつけても無理です。
太陽光発電事業がうまくいかない可能性もあります。
もしそうなれば目が当てられない状況になります。
現在のリスケを正常化してから新しい事業を検討すれば良いというのが銀行の本音です。
とても付き合いきれないと銀行は考えます。

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