銀行融資の基本 融資審査マンの見方

確定申告をしていないと銀行融資は無理ですか?

個人事業主も銀行から事業資金の融資を受けることが出来ます。
もっとも融資には必ず審査があります。
個人事業主の融資審査における代表的な資料は確定申告書です。

質問

独立して5年が経った個人事業主です。
先日、運転資金の融資を銀行に相談しましたが、確定申告がないと審査が出来ないと言われました。
独立後、いけないことですが確定申告はしていません。
ただ年間の収支の計算書は自分自身で作成しています。
したがって収支の計算書を見ていただければ、返済が可能なこともわかっていただけると思うのですが、やはり正式に確定申告をしていないと銀行融資は無理なのでしょうか?

融資審査の中心は返済能力の有無

銀行における融資審査はいろいろな資料でかついろいろな視点で行われますが、突き詰めて言えば審査の中心は貸したお金が返ってくるかどうかという一点です。
そして貸したお金が返ってくるかどうかですが、返済をするのは融資先、つまり今回でいえば個人事業主です。
返済出来るかどうかはこの個人事業主の方の返済能力にかかっています。

返済能力は確定申告書で判断

個人事業主においての返済能力の審査は確定申告書を中心にして行われます。
個人事業主における確定申告書は会社で例えるなら決算書に相当します。
確定申告書は毎年1回、個人事業主が税務署に申告を行うもので客観的な資料だと言えます。
銀行ではこの客観的な資料である確定申告書の分析により個人事業主の返済能力を調査するのです。

収支計算ではだめ

ご質問者は確定申告はしていないものの、それに代わる収支計算はされていると言われています。
確かにその収支計算書を見れば個人事業主の返済能力がわかるかもしれません。
しかし確定申告書と収支計算書の大きな違いは客観性です。
収支計算書はあくまでも私的に任意に作成されたものであって確定申告書に比べると客観性がありません。
銀行ではこの任意に作成された収支計算書を信用して返済能力の調査を行うことは出来ないのです。
返済能力の調査が出来るものはあくまでも客観的な確定申告書に基づく必要があるのです。

結論

個人事業主が確定申告をしていなければ、銀行融資は無理です。
無理な理由は2つあります。

確定申告は国民の義務であること

一定の収入があれば確定申告を行うことが私たち国民の義務となっています。
そして確定申告を行い、基準以上の所得があれば納税することも国民の義務です。
この義務を果たしていない人への融資はやはり難しいのです。

客観的に返済能力が判断出来ない

ご自身で収支計算書を作成されているということですが、内容が正しいものとしても、銀行は第三者ですからその正確性を判断することが出来ません。
確定申告もご自身が作成するものですが、税務署への申告と受付により「客観性」を帯びてきます。
銀行の融資判断はあくまでも客観的な資料に基づいて行われます。

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