セーフティネット保証の認定を受けると必ず融資が出るのでしょうか？

セーフティネット保証は主に業績の悪化に苦しんでいる事業者の資金繰りを支援する目的で創設されている制度です。
セーフティネット保証の融資を利用するには役所にてセーフティネットの認定を取得する必要がありますが、この認定を取得すれば必ずセーフティネット保証融資が出るのかどうかというテーマです。

セーフティネット保証とは

セーフティネット保証とは業績の悪化に苦しんでいる事業者を支援する目的で創設されている融資制度のことです。
セーフティネット保証の融資を受けるには事前に地元の役所にてセーフティネットの認定を取得する必要があります。
セーフティネット保証は主にセーフティネット4号とセーフティネット5号の2種類があります。

セーフティネット4号とは

セーフティネット4号は突発的災害(自然災害等)の発生に起因して売上高等が減少している中小企業者を支援するための措置です。
大雨とか地震、新型コロナウイルス感染症などの疫病の影響により売上高等が減少し業績に苦しむ中小企業者を資金繰り面で支援するものです。

セーフティネット5号とは

セーフティネット5号とは(全国的に)業況の悪化している業種に属する中小企業者を支援するための措置です。
業況の悪化している業種は国が定期的に見直しをしながら指定をしているもので、この業種に属する中小企業者等で売上高等が減少し業績に苦しむ中小企業者を資金繰り面で支援するものです。

セーフティネット保証の意味

このようにセーフティネット保証は自然災害や不況などにより業績が悪化している中小企業者を資金繰り面で支援するためのものです。
業績等が悪化していると一般的に銀行はそのような事業者に対しては融資に消極的になり、ますます事業者の資金繰りが悪化していくことになります。
これを防ぐためにセーフティネット保証制度があり、事業者が地元の役所でセーフティネットの認定を取得し、そのうえで銀行等にセーフティネット保証の融資を申し込むこととなります。

セーフティネット保証の融資審査の難易度

セーフティネット保証はこのように業績等の悪化により苦しんでいる事業者を資金繰り面で支援する制度ですから、一般的に融資の審査難易度が低く設定されています。
セーフティネット保証の融資の審査は銀行と信用保証協会が行いますが、どちらもセーフティネット保証の制度趣旨に基づき、通常よりも融資審査の難易度は低く設定しています。

銀行として譲れない一線もある

セーフティネット保証の融資は業績の悪化に苦しんでいる事業者を支援する目的ですが、しかし補助金や助成金ではありません。
融資です。
融資ですから必ず返済をしなければなりません。
銀行としても延滞する可能性が高い、貸倒となる可能性が高い事業者に対してはいくらセーフティネット保証の融資だといっても融資に応じるわけにはいきません。
現在は業績の悪化に伴い資金繰りに苦しんでいるが、今後業績が改善する見込みがある事業者に対して当面の資金繰り支援ということでセーフティネット保証の融資を行うのです。

セーフティネット保証の認定を受けても融資が受けられないことはある

したがってセーフティネット保証の認定を受けると必ず融資が受けられるということではありません。
今後の業績改善の見通しが持てない事業者にはいくらセーフティネット保証だといっても銀行が融資を行うわけにはいかないのです。

セーフティネット保証の認定を受けると必ず融資が出るのかどうかのまとめ

以上、セーフティネット保証の認定を受けると必ず融資が出るのかどうかについてまとめますと次のようになります。