会社が金融機関から受けている融資を社長の個人名義に切り替えて個人からの返済にすることができるかどうかのテーマです。
会社の借入を個人名義に変えることについての質問
会社を経営していましたが不況で売上がほとんどありません。
そのため会社は休業状態にしており社長である私は他の会社で働いて給与をもらっています。
会社は数年前に信金から証書貸付の融資を受けています。
返済はしないといけないのですが会社は休業しているので会社からの返済は無理です。
そのため会社の借入を私の個人名義に変えて給与から返済をしていきたいのですが、このようなことは可能なのでしょうか。
質問のポイント
・ただし会社は休業状態で売上はなく会社からの返済は難しい
・会社の社長個人は他の会社で働いており給与収入を得ている
・そのため会社の借入を個人名義に変えて個人から返済をすることは可能かどうか
個人名義に切り替えることはできない
結論から申し上げて会社が借りている融資の名義を個人名義に切り替えることはできません。
返済をしていくという意向はとても尊重ができることなのですが、会社の融資は会社の事業資金として受けているはずです。
その融資は給与を受けている個人名義に切り替えることは金融機関としてはできません。
そもそも会社の借入と個人名義の借入とは性質がまったく異なるからです。
会社の借入を個人名義に切り替えることはできない
会社借入は返済しなければならない
ただし会社が休業しているからといって、返済はしなくても良いとは残念ながらなりません。
延滞が続けば金融機関は会社や連帯保証人に対して借入の一括返済を求めることになります。
またもし不動産担保を入れていれば、その担保から強制回収される恐れも出てきます。
ではどうすれば良いかと言えば、社長個人から会社に返済資金を貸し付けて、金融機関にはあくまでも会社からの返済の形態にするわけです。
社長個人が実質的に返済していても金融機関はそのことをとやかく言うことはありません。
社長個人が会社に返済資金を貸し付けてあくまでも会社が返済する形態が実務的
会社の借入を個人名義に変えて個人から返済ができるかどうかのまとめ
以上、会社が借入している融資を個人名義に変えて個人から返済ができるかどうかについてまとめますと次のようになります。
まとめ
・ただし会社が休業状態だからいって返済をしなくても良いとはならない
・実務的には個人が会社の返済資金を貸し付けて会社から返済することが一般的