個人で商売を始めるために融資を受けたいと言われた

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私が支店の融資係として仕事を始めた頃に意外に多かったのが、個人のお客さんが突然来 店されて「個人で起業をしたい。そのための資金を相談したい」といったものでした。
現在でもこの種の相談は少なくないと思います。
突然来店されて私はどう対応すればわからず、ただお客さんが持参された事業の計画書類 を預かり、「後日連絡させていただきます」というのが精一杯でした。
私はすぐに上司に報告をしましたが、まったくお客さんの状況を把握しておらず強い叱責 を受けたことを覚えています。
今回は私が怒られたことを思い出しながら、個人客が突然来店された事業に関わる融資相談を受けた際の銀行ではどのように対応するのか、その手順をご案内します。

どうしてうちに来たのか?

上司から「どうしてうちに来たのか?」と聞かれ、私は「うちが金融機関だから」と答え ました(笑)。
「そんなことは聞いてない!」と怒られ「多くの金融機関がある中でどうしてうちを選ん だのか」ということを聞いていると指摘されました。
確かにそうなのです。
金融機関が多数ある中でどうしてここに相談しに来られたのかは疑問があります。
ここに相談に来られたことに対して、合理的な理由があるはずです。
まずはそれを銀行は確認します。
事務所が近いから、自宅が近いから、個人口座を持っているから、などの理由が合理的な理由に該当します。
逆に事務所は近くない、自宅も近くない、個人口座も保有していないお客さんがいきなり相談に来られた場合、やはり「どうしてうちに来たのか?」と思いますよね。
ここに相談に来られたことに対して合理的な理由があるかどうか、納得出来る理由がある かどうか、まずはこれを確認するのです。

どのような事業を行おうとしているのか

幸いお客さんからいただいた事業の計画書に「インターネット通販」と記載されていまし たので、私は上司にそのように答えました。
しかしこれも不十分な回答でした。
インターネットで何を販売するのか、どのような法人あるいは個人に販売しようとしているのか、商品はどこから仕入するのか、販売の見込みはあるのかなど私は何一つ答えるこ とが出来ませんでした。
お金を貸そうと検討する以上は、可能な限り事業内容を把握する必要があります。
事業内容の把握が返済可能性の判断に重要な意味を持つからです。
インターネット通販だけではどのような事業を行おうとしているのか、ほとんどわかりま せん。

資金計画はどうなっているのか

新しい事業をスタートさせるにあたり、資金面の計画は不可欠な要素です。
残念ながら私がお客さんからいただいた事業計画の資料には資金面のことに触れられていなかったため、答えることが出来ませんでした。
仕入や在庫に必要な資金、事務所を構えるのに必要な資金、売上代金の回収はどうなるの か、など資金面の計画はなくてはなりません。
また必要な資金をどのように調達する計画なのか、このことも不可欠です。



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