融資審査マンの見方

赤字の理由で融資審査は異なります

同じ赤字でも銀行の見方は大きく2つに分かれます。
1つは問題のない赤字、もう1つは問題のある赤字です。
それぞれの意味と問題のある赤字の場合の対応方法を説明します。

問題のない赤字

問題のない赤字はたまたまの赤字の場合です。
例えば、

・長年勤務してくれていた役員に退職金を支払ったために赤字になった
・在庫の見直しを行いその評価損で赤字になった
・遊休不動産を売却しその売却損で赤字になった


などです。
これらに共通している要因はその決算期だけということです。
最初の例で説明しますと、役員退職金は毎年発生するものではないでしょう。
ある年にだけ発生するものです。
つまり恒常的なものではなく一過性の要因ということです。
この一過性の要因で赤字になったとしても、それはその融資先がその年の実力で赤字になったものではないと考えられます。
そもそもは黒字であったが役員退職金を支払ったために赤字になったということでしょう。
来年は役員退職金の支払いという特殊な要因はなくなりますから、再び黒字決算が期待出来ます。
このように一過性の要因、つまりたまたまの要因で赤字になったとしても銀行はそれほど問題視しません。
本来の実力のところで黒字であれば融資のハードルが上がってしまうなどといったマイナスの影響はありません。

問題のある赤字

問題のある赤字とはさきほどの一過性の要因でたまたま赤字になったものではなく、そもそもが赤字の場合です。
売上の不振が主な原因であることが多いですが、本質的に赤字の場合は銀行は問題視します。
基本的に赤字に対する銀行員の見方は次のとおりです。
銀行員の思考
時々、本質的には赤字であるものの、例えば手持ちの有価証券を売却しその売却益でもって最終利益は黒字になっている決算があります。
このようなケースでは銀行は黒字決算だとは考えません。
先ほどの一過性要因で赤字になったことと逆で、有価証券の売却という毎年毎年発生することのないたまたまの要因で黒字としても意味がありません。
本質的には赤字であれば赤字だと銀行は考えるのです。
このように本質的に赤字の場合には銀行は融資に慎重姿勢となります。

問題のある赤字の場合の対応方法

問題のある赤字の場合には銀行の融資姿勢は慎重になるわけですが、このような場合には今後の改善への見通しの説明が不可欠です。
そしてその見通しは可能な限り具体的なもので裏付けされたものが望まれます。
実現不可能なバラ色の説明をされても銀行はとてもそれを鵜呑みにして融資支援を行うわけには行きません。
もっとも自分一人で考えることはありません。
銀行に考え方やプランを相談しても良いでしょう。
むしろ相談をされた方が銀行に対して真剣度合いが伝わり好ましいと言えます。
今後の業績改善計画と資金繰りの見通しを一緒に相談をし、少なくとも資金繰りを維持出来る最低限の融資支援を受けて事業継続することを目指しましょう。

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