銀行融資の基本 融資審査マンの見方 銀行の本音

営業赤字で銀行融資は受けられますか?

営業利益が赤字の状態で銀行からの融資は受けられるのかどうか。
銀行の融資審査の視点から営業赤字先に対する融資可否について説明をします。

質問

家族で会社を営んでいます。
まもなく決算を迎えますが営業利益は赤字の見込みです。
ただ営業外収入により最終的な利益は黒字になると思います。
今は銀行融資の借入はしていませんが、今後は銀行融資も考えています。
銀行融資を考えた場合、営業利益の赤字を気にする必要はありますか?

営業赤字とは

まず営業赤字とはどのような状態なのかを整理しておきましょう。
損益計算書
上の図はいわゆる損益計算書です。
営業利益がマイナスの2,557千円となっており、営業赤字の状態です。
営業利益というのは売上から仕入費用などの原価を差し引き、さらに会社の事業のために必要な従業員への給与や家賃などの経費を差し引いて残った利益のことです。
損益計算書には営業利益の他に経常利益とか当期純利益など利益水準を示す項目がいくつかありますが、その中でも営業利益というのはまさにその会社や個人事業主が行っている事業活動による本業の利益を示しています。
したがって営業利益が赤字、つまり営業赤字の状態は会社の事業によって生み出される純粋な利益が赤字ということになりますから、少しきつい言い方になりますが営業赤字は何のために事業を行っているのか、やめた方が良いのではないかというレベルです。
営業利益は事業の本業での収益力を示します。
一方で最終的な利益は本業以外の収益を加味して算出されるものです。
確かに「最終的に黒字であれば良いのではないか」と考えることも出来ますが、やはり利益の第一は本業で生み出すもののはずです。
また本業以外の収益は毎期毎期、生み出されるとは限りません。
多くの場合、本業以外の収益は「その期だけ」のように偶発的なものが多く、事業の利益を安定的に支えるものではありません。
このような理由から銀行では本業での利益水準、つまり営業利益が黒字なのか、赤字なのかは注目している項目です。

営業赤字に対する銀行の融資姿勢

このように営業利益は本業の利益を示していますから、ここがつまり営業利益が赤字ということは銀行から見ると融資をしても返済ができないということと同じ意味となります。
銀行としては融資は当然に全額を返済してもらわなければなりません。
もし貸倒が発生したらそれは銀行の損失ということになりますから、銀行としても絶対に避けたいところです。
営業赤字の先に融資を行うということは、将来の貸倒、つまり損失を生み出すことにもつながりますから銀行としては営業赤字の先には融資をしたくないというのが本音です。
そうはいっても営業赤字ということは資金繰りが苦しくなりますから銀行から融資を受けて資金繰りを安定させたいところです。
したがって営業赤字の場合には、①なぜ営業赤字となってしまったのか、その原因 ②黒字化に向けた具体的な施策 の2点の説明が必ず必要となります。
銀行としても融資先の資金繰りを維持して事業を継続してもらうことは重要な役割だと認識をしていますから、いたずらに営業赤字だからといって一切融資に応じないわけではありません。
さきほどの2点を明確にしたうえで銀行に融資相談をしてください。

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