個人として借金がある状態で新規事業のための事業資金の融資が受けられるかどうかというテーマです。
質問
現在、個人的につくった200万円の借金があります。
クレジットカードや消費者金融からのものです。
仕事は自営業(個人事業)です。
このたび、全く新しい事業をはじめることを計画しており100万円くらい費用がかかります。
事業資金として銀行融資を受けたいのですが、融資の審査の段階で個人の借金があるとして断られてしまいますでしょうか?
借金の種類が問題
純粋の個人として借金があっても事業資金の融資は受けられる可能性があります。
審査で問題になるのは個人としての借金の種類、内容です。
個人の借金が住宅ローンの場合
個人の借金が住宅ローンの場合には、事業資金の融資が受けづらくなるといった影響はそれほどありません。
あくまでも審査の中心は住宅ローンを含めて返済が可能かどうかの判断となります。
住宅ローンに加えて教育ローンやオートローンも同様のことが言えます。
住宅ローンや教育ローン、オートローンは純粋な個人の生活に要するものでありこのようなローンの金利は一般的に低水準です。
個人の借金が消費者金融の場合
一方で個人の借金が消費者金融の場合には、返済が出来るかどうかの審査以前にその個人の属性の観点から問題となります。
もっとも消費者金融が悪だということではありません。
ただ消費者金融というのは一般的に金利が高水準です。
このような高金利の借金があるということはその個人の方の資金繰りが苦しいのではないかとどうしても考えてしまいます。
借金や融資の返済を安定的に行うためには資金繰りが安定していなければなりません。
この点において消費者金融から借金がある→資金繰りが苦しいのではないか→事業資金融資を行っても返済出来ないのではないかと銀行では考えてしまうのです。
高金利の借金を借換するのではないか
銀行の事業資金融資の金利は基本的に消費者金融の金利よりもはるかに低金利です。
事業資金の融資は文字通り事業に必要な資金に対応するものです。
しかし実際には事業に融資資金を使用せずに高金利の消費者金融からの借金に流用されてしまうことを銀行は懸念しています。
これが審査を難しくする大きな要因の1つです。
銀行の現実の対応は?
上記のように消費者金融など高金利の借金がある個人の方からの事業資金の融資申込を受けた場合、銀行はまずその高金利の借金を完済してから改めて相談されるように対応をしています。
消費者金融など高金利の借金がある状態では事業資金融資をお断りしているのが現実の銀行の対応です。