歯科医院にも銀行は多くの融資を実行しています。
歯科医院への融資に対する銀行の考え方を説明します。
目次
歯科医院に対する銀行員のイメージ
融資の観点から歯科医院に対する銀行員のイメージは主に下記のような点です。
1.個人による医院が多いこと
2.医療業界の中では景気の影響を受けやすい分野であること
3.患者の距離範囲が広いこと
4.自由診療が比較的多いこと 5
設備投資はリース利用が多いこと
1.個人による医院が多いこと
歯科に関しては圧倒的に個人医院が多いと思います。
医療法人として設立しているところは少なく、ほとんどが個人による医院です。
勤務医からの開業も多い実感です。
それだけ歯科医院は多く(特に都市部では)、競争が激しいということです。
2.医療業界の中では景気の影響を受けやすい分野であること
高熱が出たり、怪我をした場合、景気・不景気にかかわりなく、病院や医院で治療を受けると思います。
一方で歯の場合には、痛い場合は別にして、治療を受けるのは「後回し」になる分野です。
3.患者の距離範囲が広いこと
内科などは、自宅から徒歩圏内の医院で治療を受ける方が大半だと思います。
一方で歯科の場合には、患者の好みが影響し、少々遠くても馴染みのある歯科医院に出向くことが多いのではないでしょうか。
さらに会社勤めの人は自宅から近い歯科医院に行くこともありますが、勤務先に近い歯科医院を選ぶことも少なくありません。
これは歯科医院の「商圏」が広いことを意味し、業績にはプラスに作用します。
4.自由診療が比較的に多いこと
歯科は他の診療科目に比べて、保険外治療、つまり自由診療が多い分野です。
それだけ工夫を凝らせば、高い採算が狙えるということです。
5.設備投資はリース利用が多いこと
歯科の治療機器については大半がリースだと認識しています。
したがって銀行融資との関係においては、入居先の入居保証金や内装工事などに関わる資金が多く、医療機器の設備投資に関する融資の申し込みは少ないと言えます。
新規歯科医院への融資目線は厳しい
新規に歯科医院を開業するにあたり銀行に融資相談に来られれるケースが少なくありませんが、総じて銀行は新規の歯科医院には厳しい目線で融資を対応しています。
なぜなら歯科医院は過当競争で非常に厳しい業績を余儀なくされているケースが少なくなく、実際に倒産する歯科医院もあります。
このため銀行は一般的に歯科医院に対しては厳しい目線で融資に対応をしています。
そのため新規に歯科医院開業にあたり銀行に融資相談に行かれる場合には、客観的に裏付けがある実現可能性が高い事業計画を策定し融資相談を行うことをお勧めします。