融資審査の中身
銀行の融資借入の申込みを行った場合、一番気になるのはやはり申込みが通るのかどうかというところだと思います。
申込みを受けた銀行では一体どのように融資審査を行っているのか?
気になりますよね。
銀行の融資審査においてはさまざまな観点から審査を行っていますが、もっとも大切な審査ポイントは
1.返せるのか
2.何に使うのか
の2点です。
銀行で行われている融資審査のプロセスは次のとおりです。
融資審査のポイント
銀行の融資審査においては、上の図の通りいろいろな審査項目がありますが、上記2点、つまり①返すことが出来るのか ②何に使うのかがクリアにならなければ銀行融資の審査が通ることはありません。
例えばどれだけ担保があっても、あるいはどれだけ資産を持っている保証人を立てても、
1.返せるのか
2.何に使うのか
の2点がクリアにならなければ、銀行融資審査が通ることはありません。
債務償還年数
返せるのかどうかの判断ポイントは黒字決算なのか、赤字決算なのかといったことに加えて、債務償還年数が大きなポイントです。
少し乱暴ですが債務償還年数が10年以内であれば、返せる可能性が高い。
逆に債務償還年数が10年超であれば、返せる可能性が低いと考えています。
債務償還年数は返済可能期間とも言いますが、次の計算式によって算出しています。
実際の融資審査の現場ではこの債務償還年数が50年とか60年などといったところからの相談もあります。
債務償還年数が50年とか60年というのは実際のところ、返すことは出来ません。
少なくとも銀行ではそのように見ています。
資金使途も大切
何に使うのか、つまり資金使途も大切な審査ポイントです。
銀行融資は運転資金とか設備資金など事業に関係のある資金に原則限られます。
これはさきほどの「返せるのか」の審査ポイントにも大いに関係があることですが、事業に関係のある融資は返済出来る可能性が高いのです。
一方で事業に関係のない融資、例えばゴルフ会員権の購入資金などの投資資金は利益を直接生み出すものではありませんし、資金繰りを圧迫する大きな原因の1つです。
このような融資金は返済されない可能性が高いのです。
運転資金として融資をしたものが第三者への貸付金に流用されたり、あるいは株での運用資金に流用されたりすることがあります。
流用が分かれば銀行としては一括返済を求めることもあり得ますが、そもそもそのような懸念のある先には融資はしないということになります。
何にお金を使うのかとともに間違いなくその使途にお金を使うことがとても重要です。
銀行融資の借入を申し込むに当たっては、返せるのかどうかは銀行自身が判断することですが、少なくとも何に使うのか、そしてなぜ必要なのかはきちんと銀行担当者に伝えることが大切です。