銀行融資の基本・審査

銀行融資は預金残高が多いと有利?銀行が預金平残・取引状況を審査で見る理由

「銀行に預金を多く置いておくと融資を受けやすくなるのか」

「預金残高が少ないと銀行融資の審査に不利になるのか」

「銀行は預金の平均残高を見ていると聞いたが、本当なのか」

銀行から融資を受けている中小企業の経営者の方で、このような疑問を持つ方は少なくありません。

銀行の融資審査では、決算書や試算表などによって会社の業績や返済能力を確認します。

その一方で、銀行口座の預金残高や入出金状況も、融資判断の参考になることがあります。

結論から申し上げると、銀行融資の審査では預金残高がプラスの判断材料になる場合がありますが、預金が多ければ必ず融資を受けられるわけではありません。

また、銀行が確認するのは、ある一日の預金残高だけではありません。預金の平均残高や入出金の動き、会社全体の資金繰りなども重要です。

今回は、長年の法人融資・融資審査の実務経験を踏まえ、銀行融資の審査と預金残高の関係について、具体例を交えて解説します。

銀行融資の審査で預金残高は重要なのか

銀行融資の審査では、会社の返済能力を確認することが重要です。

銀行は、融資した資金を契約に従って返済してもらう必要があるため、会社の業績や財務内容、資金繰りなどを確認します。

その際、預金残高も会社の資金繰りや財務的な余裕を判断する材料の一つになります。

銀行が預金残高を確認する5つの理由

銀行が預金残高を確認する理由として、主に次の5つがあります。

  1. 会社がどの程度の手元資金を保有しているかを確認するため
  2. 日常の支払いに対応できる資金があるかを判断するため
  3. 預金残高の増減から資金繰りの変化を把握するため
  4. 売上入金や仕入代金などの資金決済状況を確認するため
  5. 銀行との取引状況を把握するため

例えば、毎月の支払いに必要な資金を十分に確保している会社と、月末になると預金残高がほとんどなくなる会社では、資金繰りの安定性に違いがある可能性があります。

ただし、預金残高が少なくても、他の銀行に十分な預金を保有している場合や、売掛金の回収予定がある場合などもあります。

そのため、銀行は自行の預金残高だけでなく、会社全体の資金繰りを確認する必要があります。

預金残高が多いことと返済能力が高いことは同じではない

ここで注意したいのは、預金残高が多い会社が必ずしも返済能力の高い会社とは限らないことです。

例えば、銀行から新たに3,000万円を借りた直後であれば、預金残高が一時的に増加します。

しかし、その3,000万円は返済義務のある借入金です。

預金残高だけを見れば資金に余裕があるように見えても、借入金の増加や今後の返済負担まで確認しなければ、会社の実態を判断できません。

銀行が重視するのは、預金残高の金額だけではなく、その預金がどのように形成され、今後も維持できるかという点です。

銀行融資の審査では返済能力が重視される

銀行融資の審査で中心となるのは、融資先が借入金を返済できるかどうかという点です。

そのため、銀行は次のような事項を確認します。

  • 売上高や利益の推移
  • 自己資本や借入金の状況
  • 営業活動による資金の創出力
  • 既存借入金の返済負担
  • 融資資金の使い道
  • 今後の事業見通し
  • 手元資金や預金残高

例えば、決算書上は黒字でも、売掛金の回収が遅れているために資金繰りが厳しい会社があります。

反対に、一時的な赤字が発生していても、十分な手元資金を保有しており、当面の支払いに対応できる会社もあります。

このような違いを把握するために、預金残高は重要な補足情報になります。

銀行は決算書による収益力や返済能力の分析に加え、預金残高や資金繰りの実態を確認して融資を判断しています。

銀行が見る預金平残とは何か

銀行が預金取引を評価する際には、預金平残という指標を参考にすることがあります。

預金平残とは、一定期間における預金残高の平均値です。

例えば、月末の預金残高が1,000万円あったとしても、その月のほとんどの日は100万円程度しか預金がなかった場合、預金平残は月末残高よりもかなり少なくなります。

預金平残の計算方法

預金平残は、一般的に対象期間の日々の預金残高を合計し、その期間の日数で割って求めます。

預金平残=対象期間の日々の預金残高の合計÷対象期間の日数

例えば、30日間の預金残高が次のように推移したとします。

期間 日数 預金残高
1日~20日 20日間 100万円
21日~29日 9日間 200万円
30日 1日間 1,000万円

この場合の預金平残は、次のように計算します。

(100万円×20日+200万円×9日+1,000万円×1日)÷30日=160万円

月末の預金残高は1,000万円ですが、30日間の預金平残は160万円です。

このように、ある一日の残高だけでは、日常的にどの程度の預金を保有しているのかを十分に判断できません。

銀行は1か月の預金平残だけを見ているのか

銀行が確認する預金平残の期間は、必ずしも1か月だけではありません。

銀行の管理方法や確認目的によって、月間平均残高や一定期間の平均残高などを参考にする場合があります。

また、預金平残だけでなく、月末残高や日々の入出金、預金残高の増減傾向なども確認します。

例えば、預金平残が安定していても、直近になって急激に残高が減少している場合には、資金繰りが悪化していないか確認する必要があります。

銀行が重視するのは、ある一日の預金残高の多さだけでなく、預金が継続的に確保されているか、資金繰りが安定しているかという点です。

決算書の現預金残高と銀行口座の預金平残の違い

銀行融資の審査では、決算書に記載されている現預金残高と、銀行口座の預金平残の両方が参考になります。

ただし、この2つは意味が異なります。

比較項目 決算書の現預金残高 銀行口座の預金平残
対象 決算日時点の現金・預金 一定期間の預金平均残高
対象金融機関 原則として会社が保有する各金融機関の預金を含む 通常はその銀行で管理する口座が対象
確認できる内容 決算日時点の手元資金 日常的な預金残高の水準
注意点 決算日だけの残高である 対象期間や口座の範囲によって数値が異なる

例えば、決算書に現預金3,000万円と記載されていても、その銀行の預金平残が100万円という場合があります。

これは、会社が他の銀行に預金を保有していることなどが原因として考えられます。

また、決算日時点で一時的に借入金が増加し、現預金残高が多くなっている場合もあります。

したがって、決算書の現預金残高だけで資金繰りが安定していると判断することはできません。

預金残高が多い会社は融資審査で有利になるのか

預金残高が多いことは、銀行融資の審査でプラスの判断材料になる場合があります。

特に、預金残高が安定しており、日常の支払いに必要な資金を十分に確保できている場合には、資金繰りの安定性を評価しやすくなります。

ただし、預金が多い理由も重要です。

預金残高が多い理由を銀行は確認する

例えば、次の2つの会社を考えてみます。

A社は、本業の利益が積み重なった結果として預金が増加しています。

B社は、新たに銀行から借入れを行ったため、一時的に預金残高が増加しています。

どちらも預金残高が1,000万円だったとしても、銀行の評価は同じとは限りません。

A社では、本業による資金創出力が確認できる可能性があります。

一方、B社では、預金が増加しているものの、同時に借入金も増加しているため、返済負担を含めて確認する必要があります。

このように、預金残高の金額だけでなく、その預金がどのように形成されたのかが重要です。

預金が多いのになぜ融資が必要なのかも確認される

預金残高が十分にある会社が新たな融資を申し込むと、銀行から「手元に預金があるのに、なぜ借入れが必要なのですか」と質問される場合があります。

これは、預金が多いことを否定しているのではありません。

銀行は、融資資金の使い道と必要性を確認しているのです。

例えば、数か月後に多額の税金や仕入代金の支払いが予定されている場合には、現在の預金残高だけで資金に余裕があるとは限りません。

このような場合には、今後の支払予定や必要な手元資金の水準を、資金繰り表を使って説明することが重要です。

業績が今一歩でも預金が多い会社の融資審査

銀行の融資審査では、業績が十分とはいえないものの、預金残高が多い会社があります。

例えば、次のような会社を考えてみます。

  • 直近の決算は赤字
  • ただし赤字は一時的な要因によるもの
  • 会社全体で十分な預金を保有している
  • 既存借入金の返済に遅れはない
  • 今後の業績改善が見込まれる

このような場合、銀行は赤字という点を慎重に確認しながらも、手元資金が十分にあることをプラス材料として評価する可能性があります。

例えば、一時的な赤字が発生していても、当面の支払いに対応できる預金があり、今後の収益改善が見込まれる場合には、融資を検討できることがあります。

預金が多くても赤字が続けば融資は難しくなる

ただし、預金が多ければ返済能力に問題がないと判断されるわけではありません。

例えば、毎月300万円の資金流出が続いている会社が、1,000万円の預金を保有している場合を考えます。

他に資金の流入がなければ、単純計算では約3.3か月分の資金流出に相当します。

このような場合、銀行は預金残高の多さだけでなく、資金流出を止められるかどうかを重視します。

したがって、業績が悪い会社が融資を申し込む場合には、預金残高に加えて、赤字の原因や改善計画を説明することが重要です。

黒字でも預金残高が少ない会社の融資審査

反対に、業績が良好で黒字を確保しているにもかかわらず、預金残高が少ない会社もあります。

この場合、銀行はなぜ預金が少ないのかを確認します。

黒字でも預金が少なくなる理由

例えば、次のような理由が考えられます。

  • 売掛金の回収が遅れている
  • 在庫が増加している
  • 設備投資に資金を使用している
  • 借入金の返済負担が大きい
  • 他の銀行に預金を保有している
  • 売上代金の入金と支払いのタイミングに差がある

このように、黒字であっても預金残高が少なくなる理由はいろいろあります。

銀行は、預金が少ないという事実だけでなく、その原因を確認します。

自行の預金が少ないだけで融資を断るとは限らない

例えば、A銀行の預金口座には毎月の借入金返済額程度しか入っていないものの、B銀行には十分な預金を保有している会社があります。

この場合、A銀行の預金残高だけを見ると資金が少ないように見えますが、会社全体では十分な資金を保有している可能性があります。

銀行は決算書や必要に応じた預金資料などから、会社全体の資金状況を確認します。

したがって、自行の預金残高が少ないという理由だけで、必ず融資を断るわけではありません。

ただし、銀行との預金取引や資金決済取引の状況が、取引関係全体の評価に影響する場合はあります。

銀行は他の銀行の預金残高も確認するのか

銀行が日常的に把握しやすいのは、自行にある預金口座の残高や入出金状況です。

一方、他の銀行の預金については、通常、自行の口座と同じように日々の残高を直接確認できるわけではありません。

しかし、他行預金が融資審査の対象外になるわけではありません。

決算書や預金資料から他行預金を確認する

銀行は、決算書の現預金残高や預金の内訳資料などを通じて、他行預金の状況を確認することがあります。

必要に応じて、他行の預金通帳の写しや残高証明書などの提出を求める場合もあります。

また、資金繰り表によって会社全体の預金残高や入出金予定を確認することもあります。

そのため、自行の預金残高が少なくても、他行預金を含めた会社全体の資金状況を説明することが重要です。

銀行融資の審査と預金取引の関係

銀行にとって、融資先との取引は融資だけではありません。

預金や振込、売上代金の入金、給与振込など、さまざまな取引があります。

これらの取引状況が、銀行と会社との取引関係を評価する際の参考になることがあります。

売上入金口座を利用している場合

例えば、売上代金の入金口座として利用している銀行では、継続的な入金実績を確認しやすくなります。

売上代金の入金額が増加していれば、銀行が事業の動向を把握する際の参考になる場合があります。

ただし、売上入金が多いだけで返済能力が十分と判断されるわけではありません。

仕入代金や人件費などの支払いも含めて確認する必要があります。

預金取引が少ない場合

一方、銀行から融資を受けているものの、預金や資金決済の取引がほとんどない会社もあります。

銀行によっては、融資以外の取引関係や今後の取引拡大の可能性を考慮する場合があります。

ただし、預金取引が少ないことだけで融資の可否が決まるわけではありません。

会社の返済能力や融資条件、銀行の融資方針などを踏まえて判断されます。

銀行から預金取引を増やしてほしいと言われたら

銀行から「売上代金の入金口座を当行に変更してほしい」「預金取引を増やしてほしい」と依頼されることがあります。

銀行との取引関係を深めることには一定の意味がありますが、経営者は会社の資金管理を優先して判断する必要があります。

例えば、入金口座を変更すると、取引先への案内や振込手数料、資金移動の手間が発生する場合があります。

また、複数の銀行と取引している会社では、預金を一つの銀行に集中させることで、他行との取引や資金管理に影響することもあります。

銀行との取引関係は重要ですが、預金を増やすことだけを目的に会社の資金繰りを犠牲にする必要はありません。

預金残高と借入金残高の関係も重要

銀行融資の審査では、預金残高と借入金残高の関係も確認されます。

例えば、次の2つの会社を考えてみます。

項目 A社 B社
預金残高 2,000万円 2,000万円
借入金残高 1,000万円 5,000万円
借入金-預金 マイナス1,000万円 3,000万円

両社とも預金残高は2,000万円ですが、借入金残高には大きな違いがあります。

A社は預金が借入金を上回っています。

一方、B社は借入金が預金を大きく上回っています。

このような比較は、会社の実質的な借入負担を把握する際の参考になります。

ただし、預金のすべてを借入金の返済に充てられるわけではありません。

仕入代金や人件費などの支払いに必要な資金もあるため、単純に借入金から預金を差し引くだけで返済能力を判断することはできません。

預金が多ければ無担保融資を受けやすくなるのか

銀行融資の審査では、預金残高が多いことが無担保融資の検討にプラスとなる場合があります。

例えば、安定した預金残高を保有している会社では、当面の資金繰りに余裕があると評価できる可能性があります。

その結果、銀行が無担保融資を検討する際の参考材料になることがあります。

預金額と同額まで無担保融資を受けられるわけではない

ただし、預金が1,000万円あるからといって、必ず1,000万円の無担保融資を受けられるわけではありません。

無担保融資の可否や融資金額は、会社の返済能力や財務内容、資金使途、銀行の融資方針などによって判断されます。

また、預金残高が多くても、その資金が近いうちに仕入代金や税金などの支払いに使われる予定であれば、資金繰りの余裕が大きいとは限りません。

預金があることと預金担保は別の問題

銀行に預金を保有していることと、預金を担保として差し入れていることは別です。

預金担保を設定する場合には、必要な契約や手続きがあります。

単に銀行に預金を置いているだけで、その預金が自動的に融資の担保になるわけではありません。

なお、預金担保の設定とは別に、一定の条件下では銀行による相殺が問題となる場合があります。相殺の可否は契約内容や法的な要件によって異なります。

預金残高は無担保融資の判断材料になる場合がありますが、預金額に応じた無担保融資が保証されるわけではありません。

銀行融資の審査に備えて預金取引をどう管理すべきか

銀行融資の審査に備えるうえでは、単に預金残高を多く見せることよりも、会社の資金繰りを安定させることが重要です。

1. 日常的な預金残高を把握する

まず、会社全体の預金残高を定期的に確認しましょう。

月末だけでなく、給与や仕入代金、税金などの支払日にも十分な資金が確保できているかを確認することが重要です。

2. 資金繰り表を作成する

資金繰り表を作成すると、今後の入金と支払いの予定を把握できます。

また、銀行に融資を申し込む際にも、必要資金の金額や時期を説明しやすくなります。

例えば、3か月先までの資金繰り表を作成し、売上入金、仕入代金、人件費、税金、借入金返済などを整理すると、資金不足が生じる時期を把握しやすくなります。

資金繰りに余裕がない場合は、月単位だけでなく週単位や日単位でも確認するとよいでしょう。

3. 他行預金を含めて資金状況を説明する

複数の銀行と取引している場合には、各銀行の預金残高や資金決済の状況を整理しておくとよいでしょう。

例えば、融資を申し込む銀行の預金残高が少なくても、他行に十分な預金を保有しているのであれば、必要に応じてその状況を説明できます。

4. 預金残高を一時的に増やすことだけを目的にしない

融資審査を意識して、決算日や融資申込日の直前だけ預金残高を増やしても、銀行は預金の推移や借入金の状況などを確認する場合があります。

そのため、一時的に預金を増やすことよりも、継続的に安定した資金繰りを維持することが重要です。

5. 資金不足の兆候があれば早めに銀行へ相談する

預金残高が継続して減少している場合には、資金繰りが悪化している可能性があります。

特に、毎月の売上入金より支払いが多い状態が続いている場合や、借入金の返済によって手元資金が減少している場合には注意が必要です。

資金繰り表で今後の不足額を確認し、必要であれば銀行へ早めに相談しましょう。

銀行に評価されるために預金を増やすのではなく、事業を継続するために必要な手元資金を確保することが基本です。

銀行融資の審査と預金についてのよくある質問

銀行に預金を多く置くと融資を受けやすくなりますか?

預金残高が多いことは、資金繰りの安定性を示す材料として、融資審査にプラスとなる場合があります。

ただし、預金が多いだけで融資を受けられるわけではありません。

銀行は預金の平均残高を見ていますか?

銀行は預金平残を参考にする場合があります。

ただし、平均残高だけでなく、預金残高の推移や入出金状況なども確認します。

預金平残とは何ですか?

預金平残とは、一定期間における預金残高の平均値です。

例えば、30日間の日々の預金残高を合計し、30で割ることで計算できます。

預金残高が少ないと融資審査に落ちますか?

預金残高が少ないという理由だけで、必ず融資を断られるわけではありません。

銀行は会社の業績や返済能力、他行預金を含めた資金状況などを確認して判断します。

銀行は他の銀行の預金残高も確認しますか?

銀行は通常、他行の口座残高を自行口座と同じように直接確認できるわけではありません。

ただし、決算書や預金の内訳資料、必要に応じて提出される残高証明書などから確認することがあります。

預金が多ければ無担保融資を受けられますか?

預金残高が多いことが無担保融資の検討にプラスとなる場合はあります。

ただし、無担保融資の可否は返済能力などによって判断されるため、預金が多いだけで融資を受けられるわけではありません。

預金1,000万円があれば1,000万円まで無担保融資を受けられますか?

預金が1,000万円あるからといって、同額まで無担保融資を受けられるという決まりはありません。

銀行は会社の返済能力や資金使途、財務内容などを確認して融資金額を判断します。

決算書の現預金残高と預金平残はどちらが重要ですか?

どちらも重要な参考情報ですが、確認できる内容が異なります。

決算書の現預金残高は決算日時点の資金状況を示し、預金平残は一定期間の預金残高の水準を示します。

銀行は両方の情報を含めて資金繰りの実態を確認します。

銀行に預金を集中させたほうが融資に有利ですか?

預金取引が増えることで銀行との取引関係の評価に影響する場合はあります。

しかし、預金を集中させれば必ず融資条件がよくなるわけではありません。

会社の支払予定や複数銀行との取引状況を踏まえ、資金繰りに支障のない方法を選ぶことが重要です。

銀行融資の審査と預金との関係のまとめ

銀行融資の審査では、会社の業績や返済能力に加えて、預金残高や預金取引の状況が参考になります。

預金が多いことは資金繰りの安定性を示す材料となる場合がありますが、それだけで融資の可否が決まるわけではありません。

今回のポイントをまとめると、次のとおりです。

  • 銀行融資の審査では預金残高が判断材料になる場合がある
  • 銀行は預金平残や預金残高の推移を確認することがある
  • 決算書の現預金残高と預金平残は意味が異なる
  • 預金が多くても赤字が続けば融資が難しくなる場合がある
  • 黒字でも預金が少ない場合には、その原因を確認する必要がある
  • 他行預金も会社全体の資金状況を判断する材料になる
  • 預金が多いことと預金担保が設定されていることは別である
  • 預金額と同額まで無担保融資を受けられるという決まりはない
  • 銀行との預金取引よりも、会社の資金繰りの安定を優先する

銀行員として特に申し上げたいのは、融資審査では預金残高の金額だけでなく、資金繰りの実態が重要だということです。

預金残高が多くても、借入金によって一時的に増加しているだけであれば、返済能力が高いとは限りません。

一方、融資を申し込む銀行の預金残高が少なくても、他行に十分な預金を保有しており、会社全体の資金繰りが安定している場合もあります。

銀行融資の審査では、預金残高の多さだけでなく、預金の推移、資金の使い道、会社全体の返済能力を踏まえて判断されることを理解しておくことが重要です。

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