銀行融資の基本

自己資金がなくても創業資金は受けられるか

自己資金がなくても創業資金の利用は可能

起業・創業資金の融資を受ける条件として、一定額以上の自己資金が必要だとの認識を持っておられる方が多いですが、自己資金がなくても起業・創業資金の融資を申し込む資格があります。

東京都の創業融資制度を参考に

すべての創業融資制度を調べたわけではありませんが、参考までに東京都の創業融資制度の資格要件を見てみると、
「次のいずれかに該当するもの。ただし、新たに営もうとする業種は保証協会の保証対象業種であり、事業規模等は中小企業者であること。

〔融資対象1〕事業を営んでいない個人であって、次の条件をすべて満たす者 ①1か月以内に新たに個人で又は2か月以内に新たに法人を設立して事業を開始しようとする具体的な計画があること。 ②許認可事業の場合は、原則として許認可等を受けていること。
〔融資対象2〕事業を営んでいない個人であって、次の条件をすべて満たす者 ①自己資金(注)があること。 ②1か月以内に新たに個人で又は2か月以内に新たに会社を設立して事業を開始しようとする具体的な計画があること。 ③許認可事業の場合は、原則として許認可等を受けていること。・・・」


上記の〔融資対象1〕と〔融資対象2〕を見比べてみると、〔融資対象2〕には自己資金の要件があるのに対して、〔融資対象1〕には自己資金の要件が記載されていません。
つまり自己資金がなくても創業融資制度が利用出来るということです。
では融資対象1と融資対象2では何が違うのかといえば、それは利用できる金額の上限です。

融資対象1は上限が1,000万円なのに対して、融資対象2は上限が2,500万円となっています。
自己資金がない場合でも起業・創業融資制度は利用できるのですが、銀行員として一言だけアドバイスさせてください。
当たり前のことですが、自己資金ゼロの場合、自己資金がある程度創業資金に使う場合に比べて、借入金額が増えます。
借入金額が多いということは、月々の返済負担が多いということです。
その多い返済負担をカバーできるための事業の見通しがないと、後々苦労するだけに終わってしまう危険があります。

十分に採算が見通せる場合は、自己資金ゼロで起業・創業資金に必要なお金をすべて借入で調達してもよいかもしれませんが、不安な場合は、ある程度自己資金を貯めるまで起業・創業を待つのも1つの選択肢だと思います。
「資金繰りのことで夜は1時間おきに目が覚める」
「借金さえなければ商売をやめたい」
などと悩みを打ち明ける経営者の方を私は数え切れないほど知っています。

-銀行融資の基本
-

Copyright© 銀行員の融資総合ガイド , 2020 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.