銀行融資の基本 信用保証協会融資

責任共有外制度と責任共有制度

銀行が信用保証協会の保証制度を利用した融資を考える場合に責任共有外制度か責任共有制度のどちらかを気にしています。
これは利用する中小企業や個人事業主にも影響することです。

責任共有制度とは

責任共有制度には責任共有制度と責任共有制度の2つがあります。
この制度を理解するにあたっては責任を共有するのは誰と誰なのかがわかると理解がしやすいと思います。

責任を共有するのは誰と誰

責任を共有するのは銀行などの金融機関と信用保証協会です。
利用者はここでは関係ありません。
そして銀行などの金融機関が責任を持つのか持たないかによって責任共有制度と責任共有外制度に分かれます。

責任共有制度とは

責任共有制度とは銀行などの金融機関と信用保証協会が共に責任を持つ制度です。
どのような責任を持つのかと言いますと万が一、中小企業や個人事業主が銀行に返済出来なくなり信用保証協会が代わりに返済する(代位弁済)事態になったときに、銀行も回収不能の責任を持つことです。
具体的には例えば1,000万円の融資が返済・回収不能となった場合に信用保証協会は銀行からの請求により融資の返済を利用者に代わって返済をしますが1,000万円全額を返済するわけではありません。
その時に銀行にも責任を持ってもらうということで1,000万円の20%、つまり200万円は銀行が責任を持つということで信用保証協会は残りの800万円だけを銀行に返済することになります。
これが責任共有制度です。

責任共有外制度とは

責任共有制度に対して責任共有制度は銀行は責任の外にあることです。
具体的にはさきほどの1,000万円を例にしますと銀行は責任を取らない、つまり利用者が返済不能になった時は信用保証協会は銀行に回収不能となった全額の1,000万円を銀行に利用者に代わって返済を行うということです。

どちらの制度かはどうやって決まる?

責任共有制度と責任共有制度の2つの制度があるわけですが、どちらの制度になるのかはどうやって決まっているのでしょうか。
実は原則は責任共有制度なのです。
つまり責任を銀行などの金融機関と信用保証協会が共に持つというのが信用保証協会保証付融資の原則的な制度なのです。
そしてその例外として責任共有制度が設けられています。
例外となる責任共有制度は細部まで言えばいくつもあるのですが、次の3つの場合と認識しておけば十分かと思います。

・信用保証協会の保証利用額が1,250万円以下
・創業保証制度
・セーフティネット4号制度


この3つの場合だけ責任共有外制度、つまり銀行などの金融機関が責任を負わないということが定められています。

責任共有制度の影響

責任共有制度は銀行などの金融機関と信用保証協会の間でのことですが、利用する中小企業や個人事業主にとっても影響が実はあるのです。
利用者への影響は大きく2つありますが、もっとも影響が大きいのは次の項目です。

銀行融資審査への影響

責任共有制度の場合であると万が一、利用者が返済不能になった場合、銀行は80%の部分は信用保証協会が代わりに返済をしてもらえますが、残りの20%は信用保証協会が返済してくれない、つまり貸倒の損失が発生するということです。
責任共有制度であると100%を信用保証協会が返済をしてくれますから安心なのですが、責任共有制度であると80%しか信用保証協会が返済してくれず残りに20%は損失を銀行が被らないといけないということで安心が出来ません。
となると銀行はどうするかというと返済に懸念があるような中小企業や個人事業主から信用保証協会保証付融資の申し込みを受けても安易には対応をしなくなるわけです。
審査のハードルを上げるということです。
ここは利用する中小企業や個人事業主にとっては大きな影響となります。

保証料が異なる

信用保証協会の保証制度を利用する場合には信用保証協会に保証料を支払う必要がありますが、責任共有制度は責任共有制度に比べて20%、信用保証協会の負担が少なくなります。
そのため保証料の責任共有制度の方が責任共有制度に比べて低くなります。

まとめ

このように責任共有制度は銀行などの金融機関と信用保証協会の間での事柄ですが、利用者にも銀行に審査ハードルが高くなるなど影響があることです。
信用保証協会を使えば銀行から簡単に融資が受けられるという考えは間違いです。

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