信用保証協会は中小企業や個人事業主が銀行から融資を受ける際に、頻繁に利用される公的機関です。
信用保証協会を利用した融資を信用保証協会保証付融資と呼んでいますが、この信用保証協会保証付融資を繰り上げ返済をするときの手続きなどを説明します。
目次
繰り上げ返済の申込先
信用保証協会保証付融資を繰り上げ返済したい時にその申し込み先は信用保証協会ではなく融資を受けている銀行となります。
繰り上げ返済の申込先は信用保証協会ではなく融資を受けている銀行
全額繰り上げ返済をする場合
全額を繰り上げ返済する場合には、銀行に全額繰り上げ返済をすることを伝えて、返済日を決め返済手続きを行えばそれで完了します。
一部繰り上げ返済をする場合
繰り上げ返済を全額行うのではなく、一部の金額だけ繰り上げ返済をすることもよくあります。
一部繰り上げ返済を行う手続きは全額繰り上げ返済をする場合に比べると少し面倒です。
信用保証協会に条件変更申し込みが必要
信用保証協会保証付融資の一部を繰り上げ返済する場合も申込先は銀行ですが、銀行経由で信用保証協会に一部繰り上げ返済に関する条件変更申し込み手続きが必要です。
銀行経由にて信用保証協会に条件変更申し込みが行われ、信用保証協会が認可した後に一部繰り上げ返済の手続きを行います。
信用保証協会の認可に要する時間の分だけ、一部繰り上げ返済は全額繰り上げ返済に比べると少し手続き実行までに時間がかかります。
一部繰り上げ返済は全額繰り上げ返済の場合に比べてやや時間がかかる
一部繰り上げ返済の2つの種類
なお一部繰り上げ返済の場合には2つの種類があります。
最終期限を前倒しする
一部繰り上げ返済の2つの種類の1つ目は繰り上げ返済をした分だけ最終期限を前倒しする方法です。
毎月の返済額は従来通りとして、一部繰り上げ返済をした金額相当分の期間につき最終期限を前倒しするわけです。
一部繰り上げ返済の場合、この方法が一般的です。
毎月の返済額を減額する
一部繰り上げ返済の2つの種類の2つ目は最終期限は従来のままとして、繰り上げ返済をした分だけ毎月の返済額を減額する方法です。
手元資金にて一部繰り上げ返済をして、毎月の返済負担を軽減したい場合に用いられる方法です。
信用保証協会の繰り上げ返済の効果
信用保証協会保証付融資を利用する際には、融資実行時に信用保証協会に対して信用保証料を一括前払いをしています。
仮に信用保証協会保証付融資の融資期間が5年だとすると、その5年分の信用保証料を一括前払いしています。
繰り上げ返済を行うことにより、信用保証料の一部が戻されるという効果があります。
信用保証協会の繰り上げ返済のまとめ
以上、信用保証協会の繰り上げ返済についてまとめますと次のようになります。
まとめ
・全額繰り上げ返済手続きは銀行内での手続きで完了
・一部繰り上げ返済手続きは信用保証協会の認可が必要となりやや時間がかかる
・繰り上げ返済を行うと信用保証協会から信用保証料の一部が返戻される