銀行融資の基本 融資審査マンの見方

銀行融資審査マニュアル6 銀行融資審査と従業員

銀行融資の審査においては従業員の優劣は直接審査には影響はありません。
しかし従業員に関してケースによってはそれが原因で融資審査を否決とすることもあります。
従業員が融資審査にどのような影響を与えるのかを説明します。

従業員に関する銀行融資審査の視線

銀行融資の審査において従業員に関してはつぎのような観点から分析を行っています。

従業員の平均年齢、定着率

企業の経営においては従業員の年齢構成はバランスが取れていることがベストです。
高齢者ばかりではないか、逆に入社後間もない社員ばかりではないかという点を銀行は見ているのです。
平均年齢が高齢化している場合には、次の世代を担う社員をどのように育成・確保しているかに注意をしています。
また従業員の定着率も銀行は重視しています。
定着率が悪いと企業内部に何か問題があるのではないかと疑問を抱いてしまいます。
また経理担当の部長とか課長とか、企業の資金繰りを熟知している従業員が退職することには銀行は特に神経をとがらせています。
実際にあるケースとして経理部長が突然退職し、その後まもなくその会社が倒産したことがあります。
また会社の社長と経理部長が対立している場合にもその会社の信用力に大きな疑義が生じます。

労使関係

労使関係が円滑かどうかということです。
円滑でなければ企業の経営にマイナスの影響を与えることは自明の理です。

訪問して確認

実際に銀行員が企業を訪問して従業員の態度や社内の雰囲気を確認します。
すれ違っても挨拶もしない従業員もいれば、道をよけて丁寧に挨拶をしていただける従業員もいらっしゃいます。
従業員の態度を通して企業の経営状態が透けて見えるのです。

従業員に関するまとめ

銀行融資の審査の観点において従業員の安定を銀行は評価をしています。
従業員が短期間に辞めてしまう、従業員と経営者、つまり社長との間で不協和音が顕在化しているといった状況はその会社の不安定性さを表すものです。
従業員が不安定要素である場合、必ず業績にも悪影響を及ぼしてきます。
融資をしている銀行としては会社の不安定性さは返済能力に懸念が生じる事態であり、歓迎できる事柄ではありません。
管理者が担当していた会社の場合でも、社長の方針に従業員がついていかなくなり次から次への従業員の退職が相次ぎました。
そして2か月後には会社の事業が立ち行かなくなり破綻をしてしまいました。
このように従業員は直接には会社の経営には関係はないものの、会社に与える影響は決して小さくありません。
そのため銀行は会社の経営者と従業員間の関係は良好かどうか、不安定なところはないかどうかを審査の観点から注視をしています。

関連コンテンツ

-銀行融資の基本, 融資審査マンの見方
-