銀行融資の基本 融資審査マンの見方

銀行融資審査マニュアル5 会社の経営形態と融資審査

会社宛に融資を検討する時にはその会社の経営形態により融資審査の考え方が少し異なります。
会社の経営形態の違いにより銀行の融資審査がどのように変わるのかを説明します。

銀行融資審査の流れ

次の図は銀行での融資審査の流れを示したものです。
融資審査の流れ

会社の経営形態と銀行融資審査

銀行融資審査の会社実態の把握という観点から、会社の組織の運営形態も審査の1つとなります。
会社の組織形態は大きく(1)ワンマン経営 (2)同族経営 (3)組織的経営の3つに分けられます。
この3つの経営形態別に銀行融資審査の着眼点を説明します。

ワンマン経営

中小企業に多い経営形態です。
ワンマン経営の場合にはとにかく意思決定が早いという特徴があります。
決定のスピードが速いということは商機を逃さず経営が出来るという点で銀行融資審査においてはプラス評価出来る点です。
しかし一方で、独断専行になりやすいという側面もあります。
ワンマンな経営者に意見具申をするのは至難の業ですが、ワンマン経営者を牽制できる人材が社内に入るかどうかも銀行融資審査のポイントとなります。
さらにワンマン経営者の健康面にも銀行は注意をしています。
ワンマン経営者が高齢であったり、健康面に問題がある場合には後継の人が社内に育っているのかどうかも審査ポイントです。

同族経営

中小企業で圧倒的に多いのがこの同族経営です。
同族経営は安定感がある反面、同族以外の人材の活躍が制限されてしまう傾向があります。
したがって銀行融資の審査においては同族以外の人材が活躍出来ないことにより、社内の士気が低下していないか、という点を見ています。
また同族経営で時々目にするのが同族間の内紛です。
内紛状態になっていないか、あるいはその原因はないかなども銀行は気にしています。

組織的経営

ある程度の規模の企業に多い経営形態です。
組織としてきちんと機能しているかどうかが銀行融資審査のポイントとなります。

まとめ

中小企業の場合には経営者=会社と言えます。
経営者と会社とは別人格ではありますが、中小企業の場合には経営者と会社が実質同一だと考えられます。
実際のところ中小企業の経営者はその会社を自分の会社だと強く認識をしています。
したがって中小企業向けの融資審査ではさきほどのワンマン経営や同族経営の観点で銀行では融資審査が行われます。
これに対して大企業の多くは組織的な経営がなされています。
もちろん超大企業のなかにも同族経営やワンマン経営と言える会社が存在しますが、多くの大企業では経営者の個人的な要素よりも組織的な運営が行われています。
したがって大企業向けの融資審査では多くの場合、組織的運営の企業形態を前提にした融資審査の考え方となります。

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