銀行融資の基本

銀行融資の基礎 信用格付と債務者区分

信用格付とは

銀行融資を借入するにあたっては信用格付制度は避けて通れません。
信用格付制度というのは簡単に説明すれば銀行が融資先に付与するランクです。
決算書による財務分析を中心にその分析結果に基づいた倒産確率や融資先が属する業界環境などを考慮して、最終的に融資先に対するランク、つまり信用格付を決定しているのです。

債務者区分とは

債務者区分とは債務者つまり融資先の信用力等に応じて次の5つに債務者を区分することです。

・正常先
・要注意先
・破綻懸念先
・実質破綻先
・破綻先

正常先とは

正常先とは文字通り債務者の信用状態が正常な状態であり融資検討も是々非々で対応可能なゾーンです。

要注意先とは

要注意先とはすぐに倒産するようなことはないが信用状態に懸念があり融資の回収が心配があるというゾーンです。
融資の回収に心配があるということですから要注意先には一般的に新規の融資は行いません。
業績や資金繰り状況を注意深く管理をしながら専ら融資の回収を優先する姿勢で銀行は臨みます。

破綻懸念先とは

破綻懸念先とは債務者の信用状態が相当に悪化し、回復の見込みが乏しく行く行くは倒産してしまう懸念が大きい先です。
銀行としては融資の回収に重大な懸念がありますから新規の融資を行うことはなく融資の回収に全力を傾けることになります。

実質破綻先とは

実質破綻先とは法的あるいは形式的には会社などの債務者が残っているものの、実際は事業を停止しており倒産と変わらない状態にある債務者のゾーンです。
銀行としては融資の回収見込みがほぼない状態です。

破綻先とは

破綻先とは法的に破綻した債務者のことです。

信用格付と債務者区分の関係

次の図をご覧ください。
信用格付と債務者区分
これは信用格付と債務者区分の関係を示したものです。
ここでは信用格付を全部で10の区分にて分けることを前提にしています。
基本的に信用格付に応じて債務者区分が決まります。
信用格付7以下はもう画一的に債務者区分は要注意先以下に区分します。
一方で信用格付が1~6のゾーンは正常先に区分しています。
正常先に対応する信用格付は1から6まで幅があります。
当然信用格付が高い、つまり数字が小さいほど信用力が高いということですから同じ正常先であっても信用格付が1の債務者と信用格付が6の債務者とではかなり開きがあります。
信用状態にも大きな開きがあるということです。

信用格付により融資方針の基本が決まる

このように正常先には信用状態にかなり開きがある債務者が混在していることになります。
債務者区分が正常先の債務者にはさきほども説明したように融資も是々非々で検討することになります。
つまり基本的に新規融資を検討するゾーンということです。
ただし正常先のゾーンが広いですから融資の基本方針は信用格付の水準により決定をしています。
同じ正常先であっても信用格付の水準により融資限度額や目安や目線となる融資金利が異なるということです。
融資限度額の目安は債務者の規模により異なりますが、例えば年商が5億円で同じ債務者の場合でも信用格付が「3」の債務者には1億円までは無担保扱いでも融資を検討するのに対して、信用格付が「6」の債務者には無担保扱いはせいぜい3,000万円程度までで対応するといったような違いです。

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