銀行融資の基本・審査

銀行に決算書を提出しないとどうなる?提出義務・一括返済・融資への影響を銀行員が解説

「銀行から決算書を提出するように言われたが、提出しないとどうなるのか」

「決算書を提出しなかったら、現在の借入金を一括返済しなければならないのか」

「追加融資を申し込む予定がなければ、決算書を提出する必要はないのではないか」

銀行から融資を受けている中小企業の経営者の中には、このような疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。

銀行は融資審査の際に決算書を求めますが、融資実行後も毎期の決算書の提出を依頼するのが一般的です。

結論から申し上げると、銀行との融資契約で決算書の提出が定められている場合には、新たな借入予定がなくても、契約に従って決算書を提出する必要があります。

ただし、決算書を提出しなかったからといって、必ず直ちに借入金の一括返済になるわけではありません。

一方、提出を拒否し続けると、銀行が会社の財務状況を確認できなくなり、将来の追加融資や借換えなどに支障が生じる可能性があります。

この記事では、銀行への決算書提出義務、提出しない場合の影響、銀行が決算書を求める理由、経営者が取るべき対応について、法人融資の実務経験を踏まえて解説します。

銀行に決算書を提出しないとどうなる?まず結論を確認

銀行から決算書の提出を求められたにもかかわらず提出しない場合、主に次の5つの影響が考えられます。

  • 融資契約に定められた報告義務に違反する可能性がある
  • 銀行が会社の最新の財務状況を把握できなくなる
  • 追加融資や借換えの審査に支障が生じる可能性がある
  • 銀行との信頼関係が悪化する可能性がある
  • 契約内容や個別事情によっては、期限の利益の喪失が問題になる可能性がある

ここで重要なのは、「今後の追加融資が難しくなること」と「現在の借入金の一括返済を求められること」は別の問題であるという点です。

経営者の疑問 基本的な考え方
決算書の提出義務はあるか 銀行取引約定書や個別契約の内容による
提出しないと一括返済になるか 必ず一括返済になるわけではない。契約条項と個別事情の確認が必要
追加融資は受けられるか 最新の財務資料がなければ審査に支障が生じやすい
赤字決算でも提出が必要か 契約上の提出義務があれば赤字でも提出が必要
提出が遅れる場合はどうするか 理由と提出予定日を伝え、必要に応じて代替資料を相談する

銀行の対応は、契約内容、提出できない理由、会社の業績、既存融資の返済状況などによって異なります。

まずは銀行と締結している契約書を確認することが重要です。

銀行に決算書を提出する義務はあるのか

銀行への決算書提出義務は、主に融資契約の内容によって判断します。

銀行から融資を受けている会社では、銀行取引約定書や個別の融資契約書などに、財務資料の提出義務が定められている場合があります。

銀行取引約定書とは

銀行取引約定書とは、銀行と融資先との間で、融資取引に関する基本的な条件を定めた契約書です。

例えば、次のような事項が規定されていることがあります。

  • 融資の返済に関する事項
  • 会社の財務内容や業況に関する報告義務
  • 担保や保証に関する事項
  • 期限の利益の喪失に関する事項
  • 銀行との取引におけるその他の約定事項

銀行取引約定書の内容は、銀行や契約時期によって異なります。

また、個別の融資契約書などに決算書の提出義務が定められている場合もあります。

決算書の提出義務を正確に確認するには、実際に締結した契約書の報告条項を確認する必要があります。

決算書提出に関する契約条項の例

銀行取引約定書などには、例えば次のような趣旨の条項が設けられていることがあります。

財務内容等の報告に関する条項例

① 借入人は、貸借対照表、損益計算書など、財産・経営・業況を示す書類を定期的に銀行へ提出するものとします。

② 銀行から財産・経営・業況について報告を求められたときは、借入人は遅滞なく報告し、必要な調査に協力するものとします。

③ 財産・経営・業況に重大な変化が生じた場合、またはそのおそれがある場合には、借入人は銀行へ報告するものとします。

※上記は説明のために整理した条項例であり、特定の銀行の契約条文を引用したものではありません。実際の義務の内容や適用条件は契約書によって異なります。

このような報告義務が契約に定められている場合には、新たな融資を申し込む予定がなくても、契約に従った対応が必要です。

法律上の義務と契約上の義務は違う

銀行から融資を受けているという事実だけで、すべての会社に毎年の決算書を銀行へ提出する一律の法律上の義務があると説明するのは正確ではありません。

銀行への決算書提出義務は、主に銀行との契約に定められた報告条項などに基づきます。

会社法や税法などに基づく計算書類の作成・申告等の義務と、銀行への提出義務は区別する必要があります。

決算書を提出しないと融資の一括返済になるのか

経営者が特に心配するのは、決算書を提出しなかった場合に、現在の借入金を一括返済しなければならないのかという点でしょう。

この問題を理解するには「期限の利益」という考え方を知っておく必要があります。

期限の利益とは

期限の利益とは、簡単にいえば、契約で定められた返済期限が到来するまでは返済を猶予されるという借入人の利益です。

例えば、銀行から1,000万円を借り入れ、5年間で毎月返済する契約を締結したとします。

この場合、借入人は原則として契約で定められた返済予定に従って返済します。

銀行が自由に返済期限を前倒しして、残りの借入金全額を直ちに返済するよう求められるわけではありません。

ただし、法律や契約で定められた一定の事由が発生した場合には、期限の利益を失うことがあります。

銀行取引約定書には期限の利益喪失条項がある

銀行取引約定書などには、期限の利益の喪失について定められていることがあります。

期限の利益の喪失に関する条項例

借入人が銀行との約定に違反した場合、契約に定められた条件に従い、銀行からの請求によって期限の利益を失い、債務を弁済するものとします。

※上記は説明用に要約した条項例です。実際の契約では、期限の利益を失う事由、銀行からの請求の要否、対象となる債務などが異なります。

決算書の提出義務が契約に定められており、その義務に違反した場合には、期限の利益喪失に関する条項が問題となる可能性があります。

しかし、決算書を提出しなかっただけで、必ず自動的に期限の利益を失うという意味ではありません。

契約条項の具体的な内容や、提出拒否に至った事情などを確認する必要があります。

実務上はまず提出を求める対応が考えられる

銀行の融資実務では、決算書の提出が遅れている場合、まず提出を求めたり、提出できない理由を確認したりすることが考えられます。

例えば、税理士による決算作業が遅れている場合には、完成予定日を確認することがあります。

一方、会社が意図的に提出を拒否している場合には、その理由を確認することになります。

銀行が決算書の提出を求める主な目的は、会社の最新の財務状況を把握し、融資の返済可能性を確認することです。

したがって、決算書が提出されないという事実だけで、直ちに一括返済を求めるとは限りません。

ただし、提出拒否が長期間続いている場合や、会社の財務状況に重大な懸念がある場合などには、銀行の対応が厳しくなる可能性があります。

一括返済を請求された場合の対応

万一、決算書の未提出を理由に銀行から一括返済を求められた場合には、請求の根拠となる契約条項や、期限の利益喪失の理由を確認してください。

具体的には、どの契約条項に基づく請求なのか、どのような事情が問題とされているのかを銀行に確認します。

実際に一括返済を請求されている場合には、対応を放置せず、必要に応じて弁護士などの専門家に相談してください。

期限の利益喪失の可否は、個別の契約内容や事情によって判断される問題です。

銀行が融資実行後も決算書を求める3つの理由

銀行は融資実行後も、毎期の決算書の提出を求めるのが一般的です。

新たな融資を申し込んでいない会社にも決算書を求めるのは、次の理由があるためです。

理由1:既存融資の返済能力を確認するため

銀行は融資実行時に、会社の決算書などを確認して返済能力を審査します。

しかし、融資実行後も会社の業績が同じ状態で続くとは限りません。

融資実行時には黒字だった会社が、その後の売上減少によって赤字になる場合もあります。

また、売掛金の回収遅延や在庫の増加によって、資金繰りが悪化することもあります。

銀行が毎期の決算書を求める重要な理由は、融資実行後も返済能力に問題がないかを継続的に確認するためです。

理由2:融資先の信用状況を把握するため

銀行は融資先の信用状況を継続的に確認しています。

  • 売上高や利益の推移
  • 自己資本や債務超過の状況
  • 借入金残高と返済負担
  • 現金預金と資金繰り
  • 売掛金や棚卸資産の増減

新しい決算書が提出されなければ、銀行は会社の最新の財務状況を十分に把握できません。

その結果、融資先の信用状況について慎重に判断せざるを得ない場合があります。

理由3:追加融資や金融支援を検討するため

銀行が決算書の提出を求めるのは、既存融資の管理だけが目的ではありません。

例えば、売上が増加している会社では、売掛金や在庫の増加によって追加の運転資金が必要になる場合があります。

設備投資を計画している会社では、設備資金の融資が必要になることもあります。

銀行は会社の財務状況を把握することで、必要な資金調達や金融支援を検討できます。

つまり、決算書の提出は銀行のためだけではなく、会社が将来必要になる資金を調達しやすい関係を維持するためにも重要なのです。

実例:融資後に決算書の提出を拒否した建設会社

ここで、銀行の融資実務における事例を紹介します。

ある年商約3億円の建設会社に対して、銀行は運転資金を融資していました。

融資実行から約2年が経過していましたが、その間、会社は新たな借入を行っていませんでした。

また、既存融資の返済は契約どおりに行われていました。

銀行は新しい決算期を迎えたため、会社に最新の決算書の提出を求めました。

しかし、会社からは次のような回答がありました。

「今後、新たな融資をお願いすることがあれば、そのときに必要な決算書を提出します。現在は新たな借入を予定していないため、決算書を提出する必要はないと考えています。」

銀行は、新たな融資の予定があるかどうかとは関係なく、既存融資の管理のためにも決算書が必要であることを説明しました。

また、今後の資金需要に応じた提案を行うためにも、継続的な情報提供をお願いしました。

しかし、会社からは決算書の提出について理解を得られませんでした。

銀行は提出拒否をどのように受け止めるのか

このような場合、銀行は会社の最新の財務状況を確認できなくなります。

そのため、今後の融資取引について慎重になる可能性があります。

例えば、銀行内部では次のような疑問が生じます。

  • 決算内容が悪化しているため、提出を避けているのではないか
  • 会社の財務状況を十分に確認できないのではないか
  • 今後の融資審査に必要な情報が得られるのか
  • 銀行との継続的な情報共有が難しいのではないか

もちろん、決算書を提出しない理由が必ずしも業績悪化にあるとは限りません。

しかし、銀行としては信用状況を確認するための重要な資料が得られないため、追加融資などの判断が難しくなります。

正常に返済していることと追加融資は別問題

この建設会社では、既存融資の返済は契約どおりに行われていました。

しかし、正常に返済していることと、今後も追加融資を受けられることは別の問題です。

銀行が新たな融資を検討する際には、最新の決算書などを使って返済能力を確認します。

既存融資の返済が正常であっても、最新の決算書を提出しないことが、将来の資金調達に影響する可能性があります。

銀行融資・資金繰りのメール相談

銀行から決算書の提出を求められているものの、赤字や資金繰りの悪化などで説明に不安がある場合には、まず決算内容と銀行に伝えるべき事項を整理することが重要です。

銀行融資・資金繰りのメール相談

決算内容の説明方法、追加融資、借換え、資金繰りなどについてお悩みの場合は、メール相談をご利用ください。

※メールによる相談です。融資の承認・実行を保証するものではありません。相談条件については相談ページをご確認ください。

決算書を提出しない場合の追加融資・借換えへの影響

決算書を提出しないことによる実務上の大きな影響は、今後の融資取引にあります。

追加融資の審査が進まない可能性がある

銀行が追加融資を審査する際には、会社の最新の財務状況を確認します。

例えば、前回提出した決算書から2年が経過している場合、銀行はその間の業績変化を確認する必要があります。

最新の決算書が提出されなければ、返済能力を十分に確認できず、追加融資の審査が進まない可能性があります。

借換えや返済条件の変更にも影響する

既存融資の借換えや返済条件の変更を検討する場合にも、銀行は最新の財務状況を確認します。

決算書が提出されていないと、これらの手続きにも支障が生じる場合があります。

短期借入金の期日が近い場合は特に注意

短期借入金を利用している会社では、融資の期日が到来する際に注意が必要です。

契約上、銀行に更新義務がない融資では、期日後の継続融資や借換えについて改めて審査が必要になる場合があります。

決算書が提出されていなければ、銀行は更新や借換えを判断するための資料を十分に確認できません。

短期借入金の期日が近い会社では、決算書の提出を放置しないことが重要です。

一度提出しなかったら二度と融資を受けられないのか

決算書を提出しなかったからといって、銀行が必ず今後の融資をすべて断るとは限りません。

提出できなかった理由が解消され、最新の決算書や必要資料を提出できるようになれば、改めて融資を検討できる場合があります。

ただし、提出拒否が長期間続き、銀行との信頼関係が損なわれている場合には、融資取引の継続が難しくなる可能性があります。

赤字決算でも銀行に提出したほうがよいのか

銀行に決算書を提出したくない理由の一つとして、業績の悪化が考えられます。

例えば、前期決算が大幅な赤字となり、銀行に知られると今後の融資を受けられなくなるのではないかと心配する経営者もいるでしょう。

しかし、赤字決算であっても、契約上の提出義務がある場合には決算書を提出する必要があります。

また、銀行との融資取引を継続するためにも、決算内容を説明することが重要です。

赤字になった原因を整理する

銀行は赤字という結果だけでなく、その原因を確認します。

  • 一時的な費用が発生したため赤字になった
  • 主要取引先からの受注が減少した
  • 原材料価格の上昇によって利益率が低下した
  • 新規事業への先行投資によって費用が増加した

一時的な費用による赤字なのか、事業の収益力そのものが低下しているのかを区別することが重要です。

今後の業績改善見通しを説明する

赤字決算の場合には、今後どのように業績を改善していくのかも重要です。

例えば、すでに受注が回復している場合には、受注状況や売上見込みを説明します。

経費削減に取り組んでいる場合には、その内容や見込まれる効果を説明します。

改善見通しを説明する際には、可能な限り試算表や受注資料、資金繰り表などの根拠を示すことが望ましいでしょう。

赤字決算を隠すよりも原因と対策を説明する

決算内容が悪いからといって提出を避けても、銀行は会社の最新の財務状況を確認できません。

その結果、銀行の不安が解消されず、今後の融資取引に悪影響が生じる可能性があります。

赤字決算であっても、原因と改善見通しを説明することが、銀行との信頼関係を維持するうえで重要です。

銀行に決算書をすぐ提出できない場合の3つの対応

決算書を提出したくないのではなく、決算作業が遅れているなどの理由で、すぐに提出できない場合もあります。

そのような場合には、銀行からの提出依頼を放置しないことが重要です。

1. 提出できない理由を伝える

例えば、税理士による決算書の作成が完了していない場合には、その状況を銀行に説明します。

また、決算内容の確認に時間がかかっている場合には、その理由を伝えます。

2. 提出予定日を明確にする

銀行に対して、いつ頃提出できる見込みなのかを具体的に伝えます。

「現在、税理士による決算書の最終確認を行っています。完成は来月上旬を予定していますので、完成次第、速やかに提出いたします。」

提出予定日が変更になった場合には、その時点で銀行へ連絡することも重要です。

3. 必要に応じて試算表などの提出を相談する

決算書がまだ完成していない場合には、銀行と相談のうえ、直近の試算表などを提出する方法も考えられます。

ただし、試算表を提出すれば、契約上の決算書提出義務が当然に満たされるわけではありません。

銀行に確認したうえで、正式な決算書が完成した段階で提出することが重要です。

銀行に決算書を提出するときに説明しておきたい6項目

銀行に決算書を提出する際には、決算書を渡すだけでなく、前期からの主な変化を説明するとよいでしょう。

確認項目 銀行に説明しておきたい内容
売上高 増減の理由と今後の見通し
営業利益・経常利益 利益が増減した原因
現金預金 手元資金と資金繰りの状況
売掛金 増加理由や回収状況
棚卸資産 在庫増加の理由や販売見込み
借入金 借入残高と今後の返済予定

銀行が特に確認したいのは、会社の財務内容に問題がないか、今後も融資を返済できるかという点です。

決算書提出時に準備しておくと役立つ資料

  • 直近の試算表
  • 今後の資金繰り表
  • 借入金の返済予定表
  • 売上や利益の増減を説明する資料
  • 売掛金や棚卸資産の明細
  • 業績改善に取り組んでいる場合の改善計画

すべての会社が毎回これらの資料を提出しなければならないという意味ではありません。

銀行からの質問や会社の状況に応じて、必要な資料を準備することが重要です。

決算書の提出を機会に社長が毎月確認したい財務数字

銀行に決算書を提出することは、単なる書類の提出作業ではありません。

経営者にとっても、自社の財務状況を確認する機会になります。

ただし、決算書は通常、過去の一定期間の業績と決算日時点の財務状態を示す資料です。決算書だけでは、現在から数か月先の資金繰りを十分に把握できない場合があります。

そのため、銀行への決算書提出とは別に、次の数字を毎月確認することをおすすめします。

1. 現金預金残高と今後の資金繰り

まず確認したいのは、現在の現金預金残高です。

ただし、現金預金が多いというだけでは、資金繰りが安全とは限りません。

今後の仕入代金、給与、税金、借入金返済などを支払った後に、どれだけ資金が残るかを確認する必要があります。

できれば、少なくとも今後3か月程度の入出金予定を資金繰り表で確認しておきたいところです。

2. 売上高と営業利益

売上高だけでなく、営業利益がどのように推移しているかを確認します。

売上が増えていても、人件費や材料費などの増加によって利益が減っている場合があります。

銀行に業績を説明する際にも、売上高と利益の変化をセットで説明できることが重要です。

3. 売掛金と棚卸資産

売掛金や棚卸資産が増加すると、利益が出ていても資金繰りが苦しくなる場合があります。

売掛金の回収が遅れていないか、売上に対して在庫が過大になっていないかを確認します。

4. 借入金残高と毎月の返済額

銀行借入金については、残高だけでなく、毎月の元金返済額を確認することが重要です。

利益が出ていても、借入金の返済負担が大きければ、現金預金が減少する場合があります。

借入金一覧表を作成し、銀行別の借入残高、返済額、最終返済日を把握しておくと、今後の資金調達を検討しやすくなります。

5. 業績計画と実績の差

月次の売上高や利益が計画を下回っている場合には、その原因を確認します。

重要なのは、数字が悪くなったことを確認するだけで終わらせないことです。

原因を整理し、今後どのように改善するのかを考える必要があります。

銀行への決算書提出をきっかけに、毎月の資金繰り・利益・借入金返済を継続的に管理することが、安定した銀行取引につながります。

自社の状況を確認してみましょう

銀行への決算書提出や今後の融資取引について、次の8項目を確認してみてください。

銀行への決算書提出・財務管理チェックリスト

チェック数:0 / 8

チェックできなかった項目があれば、本文を参考に確認・整理してみましょう。

チェックできなかった項目がある場合には、次のように対応します。

  • 契約内容が分からない場合:銀行取引約定書や融資契約書を確認する
  • 業績の増減理由が分からない場合:前期決算と直近の試算表を比較する
  • 資金繰りが把握できていない場合:今後の入出金予定を資金繰り表にまとめる
  • 借入金の返済予定が分からない場合:銀行別の借入金一覧表を作成する
  • 改善策が整理できていない場合:原因、対応策、実施時期を明確にする

銀行との関係を良好に維持するためには、決算書を提出するだけでなく、会社の財務状況を経営者自身が把握しておくことが重要です。

銀行への決算書提出に関するよくある質問

銀行に決算書を提出する義務はありますか?

銀行取引約定書や個別の融資契約書などに提出義務が定められている場合には、契約上の義務があります。実際の提出義務は契約内容を確認する必要があります。

銀行に決算書を提出しないと一括返済になりますか?

決算書を提出しなかっただけで、必ず自動的に一括返済になるとは限りません。ただし、契約上の報告義務に違反する場合には、期限の利益の喪失が問題になる可能性があります。

新たな融資を申し込まなくても決算書の提出は必要ですか?

融資契約で定期的な決算書の提出が定められている場合には、新たな融資を申し込む予定がなくても提出が必要です。

銀行に決算書を提出しないと追加融資は受けられませんか?

最新の決算書が提出されていない場合には、銀行が返済能力を十分に確認できず、追加融資の審査に支障が生じる可能性があります。ただし、必要な資料が提出されれば、改めて融資を検討できる場合があります。

赤字決算でも銀行に提出しなければなりませんか?

契約上の提出義務がある場合には、赤字決算であっても提出する必要があります。また、赤字の原因や今後の改善見通しを説明することが重要です。

決算書の提出が遅れる場合はどうすればよいですか?

提出が遅れる理由と提出予定時期を銀行に説明しましょう。必要に応じて、直近の試算表などを提出できるか相談する方法もあります。

銀行は決算書を何に利用しているのですか?

銀行は融資先の業績や財務内容、返済能力を確認するために利用しています。また、今後の融資や金融支援を検討する際の判断材料にもなります。

決算書を提出しないと銀行との取引が終了しますか?

決算書を提出しないという理由だけで、すべての銀行取引が必ず終了するわけではありません。ただし、銀行との信頼関係が悪化し、追加融資などの取引が難しくなる可能性があります。

決算書を提出すると銀行から赤字を指摘されますか?

赤字決算の場合には、銀行から赤字の原因や今後の業績改善見通しについて質問される可能性があります。その際には、赤字の原因を整理し、今後の対応策を具体的に説明することが重要です。

銀行に決算書を提出しない場合のまとめ

銀行から決算書の提出を求められた場合には、融資契約の内容を確認したうえで、適切に対応することが重要です。

  • 銀行との融資契約で定められている場合、決算書の提出は契約上の義務となる
  • 銀行は既存融資の返済可能性を確認するために、毎期の決算書を求める
  • 決算書を提出しないだけで、必ず自動的に一括返済になるとは限らない
  • ただし、契約違反として期限の利益の喪失が問題になる可能性がある
  • 決算書を提出しないと、追加融資や借換えに支障が生じる場合がある
  • 赤字決算でも、原因と今後の改善見通しを説明することが重要
  • 決算書の提出が遅れる場合には、銀行に理由と提出予定時期を伝える
  • 決算書の提出だけでなく、毎月の資金繰りと借入金返済を継続的に管理することが重要

銀行員として特に申し上げたいのは、銀行が決算書の提出を求めるのは、新たな融資を行うためだけではないということです。

銀行は融資実行後も会社の財務状況を確認し、現在の融資が今後も返済されるかどうかを判断しています。

また、会社の状況を把握することで、必要に応じた追加融資や金融支援を検討することもできます。

銀行との融資取引を円滑に継続するためには、毎期の決算書を適切に提出し、業績や資金繰りの状況を説明できる財務管理体制を整えておくことが重要です。

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銀行融資・資金繰りのメール相談

銀行から決算書の提出を求められたものの、赤字や債務超過などの理由で提出に不安がある場合には、決算内容と銀行への説明方法を整理することが重要です。

また、決算書の提出後に追加融資や借換えを検討する場合には、最新の業績や返済能力を踏まえて準備する必要があります。

銀行融資・資金繰りのメール相談

銀行への決算書提出、赤字決算の説明、追加融資、借換え、資金繰りなどについてお悩みの場合は、メール相談をご利用ください。

※メールによる相談です。融資の承認・実行を保証するものではありません。相談条件については相談ページをご確認ください。

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