内装工事業者さんからの信用保証協会の審査に関する質問です。
信用保証協会の審査は時間もかかり審査もかなり厳しいらしいとの印象を持っておられるようです。
信用保証協会の審査は厳しいのかどうかを説明します。
目次
信用保証協会の審査が厳しいという質問
3年ほど前に独立して今は小さな会社ですが内装工事業をやっています。
資金繰りが少し不安になってきたので銀行からの融資を受けることを考えています。
知人ですでに法人で15年の内装工事をやっている人に聞いてみました。
その人は銀行のプロパー融資も、信用保証協会付きの融資も借入したことがあると聞いています。
その人の話ですと、銀行のプロパー融資は返済能力があればすぐに貸してくれる。
一方で信用保証協会付きの審査は時間もかかるし、返済能力だけに留まらず細かいことも聞かれて大変だったと聞いております。
信用保証協会の審査ってかなり厳しいのでしょうか?
信用保証協会とは
信用保証協会について簡単に整理をしておきます。
中小企業や個人事業主は一般的に大企業に比べると信用力が劣ります。
信用力が劣るということは融資の返済に懸念が持たれるということです。
そのため銀行は将来の貸倒を懸念して中小企業や個人事業主には積極的に融資を行わないようになります。
これでは中小企業や個人事業主はスムーズに融資を受けて資金調達を行うことは難しくなってしまいます。
信用保証協会は融資の保証人になってくれる
そこで信用保証協会が登場します。
信用保証協会は中小企業や個人事業主が銀行から融資を受ける時に保証人になってくれる公的機関です。
銀行としては公的機関である信用保証協会が保証人になってくれるのであれば、中小企業や個人事業主にも安心して融資を行うことができます。
信用保証協会は中小企業や個人事業主が銀行から融資が受けやすくなるように保証人になってくれる公的機関
信用保証協会の審査は銀行より厳しくはない
このように信用保証協会は中小企業や個人事業主が銀行から融資を受けやすくなるように設けられている公的機関です。
したがって銀行の融資審査以上に信用保証協会の審査が厳しいということであれば、信用保証協会の存在意義がありません。
実際のところも信用保証協会の審査は銀行の審査よりも厳しいということはありません。
銀行が融資をすることが難しい先にも信用保証協会が保証人になることで融資を受けているケースが数えきれないほどあります。
信用保証協会の審査は厳しいというよりも細かい
信用保証協会の審査は厳しいというよりも細かいということは確かにあるかもしれません。
信用保証協会は公的機関ですから保証先、つまり中小企業や個人事業主がきちんと事業を行っているところかどうかといった利用資格のところに細かい目を向ける傾向が確かにあります。
もちろん業績なども信用保証協会は審査を行うのですが、その前にきちんと許認可をとって事業を行っているか、税金はきちんと納付をしているか、事業資金以外に融資が流用される懸念はないかどうかなどを細かく審査する傾向があります。
審査の本質は返済能力
もっとも審査の真の目的は銀行から融資を受ける中小企業や個人事業主がきちんと返済ができるかどうかの返済能力のところです。
許認可を取っているかどうかとか税金をきちんと納付をしているかどうかなどという点は、前提条件のところであり、審査の本質は返済能力の有無です。
この審査の本質のところでは少なくとも銀行の審査よりは信用保証協会の審査が厳しいということはありません。
・信用保証協会の審査は銀行より厳しいということはない ・信用保証協会は公的機関であるため許認可をきちんと取得して事業をしているかどうかの利用資格の確認は厳しい
信用保証協会の審査が厳しいかどうかのまとめ
以上、信用保証協会の審査が厳しいがどうかをまとめますと次のようになります。
まとめ
・信用保証協会は信用力が弱い中小企業や個人事業主が銀行から融資を受けられるように保証人になってくれる公的機関
・そのため信用保証協会の審査が銀行より厳しいということはない
・ただし許認可取得の確認や税金の納付状況など前提条件となる確認は細かいところがある