中小企業や個人事業主の多くが利用している信用保証協会保証付融資ですが、現在すでに信用保証協会保証付融資を利用中の場合に、追加融資を申し込むことが出来るのかどうかが今回のテーマです。
追加融資の申込は可能です
現在既に信用保証協会保証付融資を借入している状態で、新たに追加で申し込むことは出来ます。
現在の融資を完済しない限り追加融資の申込みが出来ないということはありません。
現在の融資を返済途中であっても追加融資の申込を行うことはできます。
賢い追加融資の受け方
追加融資を申し込む際には現在の融資とは別口で申し込むことが通常ですが、この場合は融資の口数が2口になります。
融資の利用口数が2口になっても別に良いのですが、融資の返済額は融資の口数に応じて増加していきます。
安定した資金繰りを確保するにはなるべく返済負担は増加させたくないところです。
そのため追加融資を申し込む際には可能であれば以下の方法で申し込むことをお勧めします。
現在の融資を回収条件にする
その方法は現在の融資を回収条件にして申し込むことです。
次の図をご覧ください。
現在利用している融資の残額が500万円だとします。
この状態において追加融資を1,000万円受けたいとします。
現在の融資とは別に追加で1,000万円の融資申込を行うことは可能ですが、融資の口数を広げないために今回の融資申込金額を1,500万円とし、申込の条件として現在の融資500万円を今回の融資にて全額繰上返済をすることとするのです。
その結果、実質的には1,000万円の追加融資を受けながら、融資の口数は1,500万円の1口にすることができるのです。
新たな融資の際に現在の融資を全額繰上返済をすることを回収条件などと呼んでいます。
このように現在の融資を回収条件として追加の融資を申込むことで融資の利用口数はあくまでも1口となり返済額の増額を抑制することができるのです。
回収条件は資金使途が同一であること
なおこのような回収条件をつけて追加融資を申込む場合には現在の融資と今回の融資の資金使途が同一であり、かつ運転資金であることが必要です。
現在の融資の資金使途が運転資金、そして今回の追加融資の資金使途も運転資金の場合には回収条件をつけて追加融資を申込むことが出来ます。
現在の融資の資金使途が設備資金で、今回の追加融資の資金使途が運転資金の場合には回収条件をつけて追加融資を申込むことができません。
現在の設備資金の融資とは別口にて運転資金の追加融資を申込むこととなります。
なお現在の融資の資金使途が設備資金の場合で、今回の追加融資の資金使途が設備資金の場合は資金使途はどちらも設備資金で同じですが、回収条件をつけて追加融資を申込むことはできません。
回収条件をついて追加融資を申込む場合には現在も追加融資も資金使途が運転資金の場合に限られます。