設備資金は一般的に多額の費用を要することになります。
そのため設備資金の借入も高額となり、その後の返済負担が気になるところです。
借入期間が長いほど返済負担は少なくなりますが、設備資金の借入期間について説明をします。
設備資金の借入期間は最長10年が原則
設備資金の借入期間は最長10年というのが原則です。
設備投資として製造用の機械を購入する場合を考えてみると、購入した機械は今後長期間にわたって事業に売上や収益をもたらすことになります。
つまり設備投資というのは短期的ではなく長期的に事業に貢献することになります。
長期間にわたって事業に収益をもたらすのです。
そのため設備資金の借入期間は基本的に長期となります。
もっとも借入期間が長期といっても一定の歯止めがあり、一般的には設備資金の借入期間は最長で10年以内です。
設備資金の借入期間は最長で10年
設備資金の借入期間が最長10年である理由
設備資金の借入の返済負担を考えれば借入期間が長いほど返済負担は軽くなります。
ただし設備資金の借入返済に10年超を要するということはそもそも設備投資の効果が相当低い、つまり事業にもたらす収益力が低いと考えられます。
さらに設備資金の借入返済に10年超を要するということは設備投資の規模は財務力対比過大とも考えられます。
このようなこともあり設備資金の借入期間は10年を1つの目安として、借入期間が10年超でないと設備資金の借入返済が苦しいということであれば、そもそも設備投資の妥当性に問題があると銀行は考えるのです。
設備資金の返済に10年超の借入期間を要するということはそもそも設備投資の妥当性に問題がある
耐用年数による借入期間の制限
もう1つ、設備資金の借入期間に影響してくることがあります。
それは法定耐用期間です。
例えば業務用のトラックの法定耐用年数はもっとも長いもので5年となっています。
現実にはトラックは5年を超えても利用できることが少なくないでしょう。
ただしそれは別として、銀行では設備投資で購入する資産の法定耐用年数以内に設備資金の借入期間を設定するという基本原則があります。
したがって設備資金の借入期間は最長10年かつ法定耐用年数の短い方ということになります。
設備資金の借入期間は最長10年かつ法定耐用年数のどちらが短い期間
設備資金の借入期間のまとめ
以上、設備資金の借入期間についてまとめますと次のようになります。
まとめ
・10年以内に設備資金の借入が困難な事態はそもそも設備投資自体に問題があると銀行は考える
・さらに設備投資で取得する資産の法定耐用年数の範囲内に設備資金の借入期間が設定される
・したがって設備資金の借入期間は10年以内かつ法定耐用年数のどちらが短い方となる