社会保険料や源泉所得税が会社として納付義務がある性質のものです。
これら社会保険料や源泉所得税の納付が未払いの状態で銀行から融資が受けられる可能性があるのかどうかが今回のテーマです。
目次
社会保険料や源泉所得税が未払いで融資を希望される質問
2年前に起業して会社を経営しているものです。
起業後の売上が計画通りに行かずに資金繰りが苦しいために社会保険料や源泉所得税が未払いの状態です。
ようやく売上が軌道に乗ってきましたが依然として資金繰りは厳しい状態です。
そのため銀行から融資を受けたいのですが社会保険料や源泉所得税が未払いであると絶対に融資は不可能でしょうか?
社会保険料や源泉所得税の未払いが意味すること
社会保険料や源泉所得税の納付は事業者である会社の義務です。
特に源泉所得税というのは従業員に支払われる給与から会社が天引きをして支払いをするものです。
つまり源泉所得税は従業員から預かっている資金という性格です。
これら社会保険料や源泉所得税を支払っていないということは何はさておき資金繰りが苦しいことを客観的に示すものです。
社会保険料や源泉所得税の未払いは資金繰りが苦しいことを客観的に示すもの
銀行の融資審査の最重要項目
銀行の融資審査においてもっとも重要なことは担保があるかないかではありません。
銀行の融資審査の最重要項目は事業活動から得られる収入によって返済が安定的にできるかどうかです。
担保によって返済できるではありません。
事業活動から得られる収入によって返済が安定的にできるかどうかです。
銀行の融資審査の最重要項目は事業によって得られる収入によって安定的に返済が可能であること
資金繰りが安定していることが大前提
融資の返済を安定的に行うには何はさておき資金繰りが安定していることが欠かせません。
資金繰りが不安定であれば返済をきちんと行うことは不可能です。
この点において社会保険料や源泉所得税が未払いであるということはさきほどのように資金繰りが苦しいということです。
したがって社会保険料や源泉所得税が未払いであれば銀行から融資を受けることは絶対に不可能です。
社会保険料や源泉所得税が未払いであれば銀行から融資を受けることは絶対に不可能
銀行から融資を受けるには
そのため銀行から融資を受けるにはとにかく社会保険料や源泉所得税が未払いである状態を解消しなければなりません。
社長の個人資金を投入するなどして未払いの状態を解消しないと銀行から融資を受けることは不可能です。
どうしても社会保険料や源泉所得税の納付が困難で未払い状態を解消できない場合には、分納手続きを行い未払い解消に向けたステップを進めるしかありません。
社会保険料や源泉所得税の未払いと銀行融資との関係についてのまとめ
以上、社会保険料や源泉所得税が未払いの状態で銀行から融資を受けることができるかどうかについてまとめますと次のようになります。
まとめ
・融資の返済をきちんと行うにはとにかく資金繰りが安定していることが絶対条件
・結論として社会保険料や源泉所得税が未払いあると銀行から融資を受けることは不可能