銀行融資の基本 融資審査マンの見方

賞与資金とは

従業員にボーナスを払うための賞与資金。
ボーナスは一時的にせよ会社にとっては大きな資金負担を伴うことがあります。
この資金負担に対応するが銀行の賞与資金融資ですが、この特徴や融資の申し込み方法について説明ます。

賞与資金は銀行融資の対象

社員へ支払うボーナスは賞与資金として銀行融資の対象となります。
ボーナスは毎月の人件費とは別に一時的に発生する人件費ですから、広い意味での運転資金として銀行融資の対象となるのです。
銀行から借入してまでボーナスを?と思われる中小企業の経営者の方もいらっしゃるかもしれませんが、賞与資金を銀行から借入することは決して珍しいことではなく、多くの上場企業でも利用している銀行融資です。
利益が出ていてもボーナスを一時的に支払うような資金が手元にないことはままあることです。
それは帳簿上は利益が出ていても、その利益は売掛金などまだ現金化していないことが多いからです。

賞与資金の融資形態

賞与資金は通常「手形貸付」の形態で融資が行われます。
銀行では融資期間が1年以内のものを短期融資、1年超のものを長期融資と呼んでいますが、短期融資の場合には「手形貸付」の形態が一般的に用いられます。
一方で長期融資の場合には「証書貸付」の形態が一般的に用いられています。
そして賞与資金は通常、6ヶ月の融資期間にて取り上げがされます。
なぜ賞与資金は融資期間が6ヶ月なのかと言いますと、通常、賞与は6ヶ月毎に支払われる場合が多いためです。
計6回にわたって分割返済を行い、次の賞与支給までには完済する形式を取ります。

賞与資金融資の相談方法

賞与資金融資の相談をするにはまずは今までの賞与の支給実績を整理しましょう。
支給実績とは、

・支給対象の従業員数
・一人当たりの平均支給額


です。
この2つの項目の過去の実績と今回の予定を整理して銀行に相談をしましょう。
銀行では過去の実績と比較して融資金額の妥当性について検証を行っています。

資金流用を懸念

なぜ銀行が過去の実績と比較検証を行うのか言いますと、それは賞与資金の名の下に他の使途が混在していないかを確認するためです。
例えば今までの一回あたり賞与支給総額が500万円であった取引先から今回は1,000万円の融資申し込みがあったとします。
賞与資金総額というのはそれほど変化するものではないはずです。
それにも関わらず今回の賞与資金の融資相談額は過去の実績の2倍です。
これは明らかに首を傾げたくなる水準です。
こういったケースの場合、銀行は1,000万円のうち賞与資金に使用されるのは過去の実績である500万円程度であり、残りの500万円は他の使途の目的のためだと考えます。
そして他の目的の使途の資金が混在している場合には大体後ろ向きの資金、例えば赤字の補填であったり事業以外の目的であったりします。
したがってこのような異常値の賞与資金の融資相談を行うと、ネガティブな印象を銀行に与えることとなり、本来であれば融資が受けられた賞与資金相当額(ここでは500万円)ですら融資が受けられなくなる可能性も出てきます。
賞与資金融資の申し込みを行うにあたっては賞与資金に使用する金額のみで申し込みを行ってください。

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