融資審査マンの見方 銀行の本音

返せる自信があると言われても

医療法人より新事業の融資相談

先日、ある医療法人から融資の相談を受けました。
現在のところで開業から15年が経過しており、周辺の住民からは十分に認知されているクリニックだと思います。
融資の相談を受けて決算書をいただきましたが、毎期着実に利益を出しており業績は安定しているようです。
そのような医療法人から今回5,000万円の融資の相談を受けました。
医療機器とか購入されるのかと思いましたが、そうではなく新しい事業を展開するためその立ち上げ資金として必要だということです。

銀行の融資判断手順

ここで融資担当の銀行員が心配になることはその新しい事業で返済が可能なのかということです。
新しい事業の内容はさておき、銀行融資は最後まで返済していただく必要がありますからその新しい事業で本当に返済が可能なのか、別の言い方をすればその新しい事業の見通しが非常に気になるところです。
銀行融資の審査手順を簡単にまとめますと次のようひなります。

・債務者の概要(何をしているところか?)
・業績(最近の業績はどうか)
・資金使途(何に使うお金なのか?)
・返済可能性(本当に返済出来るのかどうか?)
・保全(万が一のための担保はどうか?)
・採算(銀行としてきちんと利益が確保出来る取引か?)

返済可能性の具体的根拠が必要

今回の融資審査のポイントはこの新しい事業の見通しですが、すでにある程度着手している事業内容であれば、その実績から今後の見通しをある程度予想することが出来ます。
しかし今回の場合にはこれから始める新事業であり、どれだけ熱くこの医療法人の方が語ってもそれが本当にその通りになるのかどうかは不透明です。
銀行用語で言えば返済可能性に懸念があるということになります。
この点について医療法人サイドからは「きちんと返す自信がある」という決意表明。
銀行員に限らずだと思いますが、借りたお金がきちんと返すのが当たり前のことであり、いくら「返す自信がある」と言われてもそれを鵜呑みにして融資判断をすることは出来ません。
やはり数字に裏付けされたものが必要です。
この点については本当に小さいメモ用紙に今後の収支予想のようなものを提出いただいただけでした。

銀行から融資を受けるにはきちんと返済が出来るということを具体的で納得性のある数字で示す必要があります。
その数字を見て最終的に銀行員が融資可否を判断します。
熱く「返す自信がある」と言われても銀行員としては融資稟議が書きようがないのです。

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