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融資審査マンの見方 銀行の本音 資金繰り

赤字で手貸の返済ができません

赤字のために資金繰りが悪化し現在の融資の返済が難しくなる・・・。
今回は赤字のために資金繰りが悪化して手貸の返済が難しいがどうしたら良いのかという事例です。
融資担当の銀行員が説明をします。

赤字のために手貸の返済ができない

ある方からの質問です。
小さい建設業を営んでいます。
銀行から長期の分割返済と融資と手貸の一括返済の融資を受けています。
工事の受注はそれなりにあるのですが、採算が厳しく赤字の状態です。
来月に運転資金で借りている手貸の返済期日が到来します。
今までは返済期日に手貸の継続を繰り返し受けていました。
今回、赤字のため今までのように手貸の継続に銀行が応じてくれるのかどうかが非常に不安になっています。

質問のポイント

・運転資金の融資に手貸一括返済のものがある
・今までは返済期日に手貸を継続してきた
・今回赤字のために手貸の継続に銀行は応じてくれるのか
・継続ができないと手貸の返済は無理

考えられる銀行の対応

考えられる銀行の対応としては次の3つがあります。

銀行の対応

1.今後の業績や資金繰りの見込みを確認した上で今回も手貸の継続に応じる
2.一括返済ではなく分割返済に切り替える
3.手貸の継続に応じず返済期日に返済を求める

1.手貸の継続に応じる

1つ目は従来通りに返済期日の手貸の継続に応じるというものです。
ただし前提条件としては今後の業績見込みや資金繰り見込みを確認し、少なくとも事業の継続が確認できることです。
最低限業績の横ばいが求められるところです。
業績がジリ貧で資金繰りもこれから悪化していくということであれば、銀行としても手貸の継続に応じることが難しくなってきます。
今期は赤字だとしても来期以降の受注見通しを説明して、業績が上向いていく、少なくとも現状程度が維持できることの説明が求められます。

手貸の継続に応じて事業の継続と回復に期待をする

2.分割返済に切り替える

一括返済をすることで資金繰りが破綻しまうような状態では銀行としてもいたずらに一括返済を求めることも現実的ではありません。
それでは手貸全額が貸倒損失になってしまう可能性があります。
そのため一括返済ではなく分割返済に切り替える対応を銀行が取ることも考えられます。
手貸の一括返済ではなく分割返済にすることで融資先の資金繰りへのインパクトを緩和させることができます。
また銀行としても分割返済で手貸を少しずつ回収していくことができます。

手貸を分割返済に切り替えることで手貸の融資を少しずつ回収していく

手貸を継続せずに一括返済を求める

手貸の融資は返済期日に返済をしなければならないという融資契約です。
したがって契約上は返済期日に手貸は全額返済をしなければならない性格です。
手貸の継続に応じるのはあくまでも銀行の判断です。
赤字の状態が続き今後も業績回復の見通しが持てない場合には、銀行としては手貸が不良債権化する前に回収することに専念するようになります。
もっとも手貸の継続に応じずに一括返済を求めることで、融資先の資金繰りが破綻してしまうかもしれません。
それでもかまわないと銀行が最終決断した場合には手貸の継続に応じずに一括返済を銀行は求めます。
銀行としても腹をくくった判断です。

手貸の継続に応じずに一括返済を求めることは銀行としても腹をくくった判断

手貸一括返済融資は銀行にとりリスクの高い融資

そもそも手貸の一括返済というのは銀行にとってはリスクの高い融資形態です。
分割返済であれば少しずつ融資を回収することができますが、一括返済というのは返済期日まで融資の回収はありません。
そのため融資先が倒産した場合には分割返済に比べて大きい貸倒損失が生じることになります。
手貸一括返済の融資は銀行にとっては貸倒リスクが高い融資形態なのです。

一般的に赤字の場合に事業者が取るべき対応

以下では参考までに赤字の場合に融資を受けている事業者が取るべき対応について説明をします。

主力銀行に相談

赤字で融資が受けられないと資金繰りがショートし倒産してしまうという緊迫した状況においては、取引銀行の中の主力銀行に相談をしてください。
赤字で融資が受けられないと倒産してしまうという瀬戸際の状況では、銀行の本音としては融資をしたくありません。
なぜなら融資が焦げ付く可能性が高いと考えられるからです。
このような状態で主力銀行以外の取引銀行に相談をしても、十中八九、融資を断られます。
主力銀行以外の取引銀行は融資先を最後まで支えるという意識は乏しく、瀬戸際の状態ではこれ以上不良債権を増やしたくないという逃げの思考が優先します。
一方で主力銀行の場合には融資先を最後まで支えるという意識があるとともに、社会的な役割も認識しています。
また実際の心理面において融資を断ることで取引先が倒産してしまう、倒産の引き金を引くことは避けたいという心理が強く働きます。
ですから何はさておき主力銀行に相談してください。

赤字の場合には迷わず主力銀行に相談をする

今後の業績見込みの説明が必須

そうはいってもいくら主力銀行であっても無条件で、どのような場合でも融資支援を行うとは言えません。
現実に融資を打ち切り会社が倒産してしまったケースは山のようにあります。
どこが融資支援が受けられるのか、融資が打ち切られるかの分かれ目かと言えば今後の業績見込みの一語に尽きます。
担保がある、ないも関係はしますが、最後は今後の業績見込みです。
今後の見込みがなければ仮にどれだけ担保があっても融資は打ち切られます。
今後の業績見込みは次の2つの事柄があります。

業績の維持・回復見込み

今後も業績が悪化一筋であれば融資の見込みはありません。
ただ単に延命治療だけでは銀行の不良債権が増えるだけですから。
どのようにして業績を少しずつでも改善させるのか、その具体策とともに銀行に丁寧に説明をしてください。
実現不可能なバラ色の見込みではだめです。
「なるほど」とか「それなら何とか行けるかもしれない」と銀行に思わせるような内容でなければいけません。
決して背伸びをする必要はありませんから、地道でも着実に改善に向かうような具体策を示してください。

融資で資金繰りがいつまで持つのか

もう一つの見込みの説明は資金繰りです。
融資をしても2,3ヶ月後には再び資金繰りがもたないというので銀行としても支援がしづらいです。
最低でも6ヶ月、1年は持つような資金繰りの計画が必要です。
逆を言えば資金繰りが最低でも向こう6ヶ月、1年が持つような規模の融資を相談してください。
しかし肝心なことはその融資により確実に6ヶ月、1年は資金繰りが持つような納得のある資金繰り計画でなければなりません。

取引先の支援は得られないか

今後の見込みの説明のところで取引先、つまり仕入先の支援が得られるかどうかも可能であれば準備をしておくと良いでしょう。
仕入先の支援というのは要するに材料費や外注費などの支払を待ってもらえることが可能かどうかということです。
銀行としても銀行自身以外に融資先の資金繰りに協力をするようなところがあると心強いものです。
また仕入先の支援を得るということは正直なところ避けたいところでしょう。
なぜなら仕入先から「危ない」と見られて仕入が出来ないリスクがあるからです。
それにも関わらず仕入先の支援が得られるということは融資先の自力の努力として銀行としては高い評価が出来るのです。

赤字で手貸の返済ができませんのまとめ

以上、赤字で手貸の返済ができない場合について考えられる銀行の対応についてまとめますと次のようになります。

銀行の対応のまとめ

1.今後の業績や資金繰りの見込みを確認した上で今回も手貸の継続に応じる
2.一括返済ではなく分割返済に切り替える
3.手貸の継続に応じず返済期日に返済を求める

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