銀行融資の基本

利害関係人の同意がないと連帯保証人から外れません

連帯保証人から外れたいと思っても銀行などの債権者の同意が必要です。
しかし他の連帯保証人などの利害関係人が存在する場合は銀行は銀行単独の判断で連帯保証の解除はしません。
そのあたりの事情について説明をします。

連帯保証解除の条件

連帯保証人から外れたいと思っても一定の条件がクリアにならないと外れることはできません。

債権者の同意

連帯保証人とは債務者、つまり銀行から融資を受けている会社等が返済不能になった場合に債務者に代わって銀行に返済をする義務を負う人です。
銀行などの債権者からの要請により連帯保証人に就任することになります。
銀行などとしては債務者に万が一のことがあった場合に融資を回収する手段の1つとして連帯保証人を徴求することになります。
したがって連帯保証人から外れるにはまずは銀行などの債権者が同意することが必要となります。

利害関係人の同意

具体的な事例で説明します。
ある会社が銀行から融資を受けています。
この会社には代表取締役が2名存在(Aさん・Bさん)しており、2名とも連帯保証人になっています。
さらにBさんの家族(Cさん)が所有している不動産を担保として銀行に入れています。
この状況の中で代表取締役のAさんが退任することになったため、Aさんとしては連帯保証人から外れたいと考えました。
Aさんが連帯保証人から外れる場合、他の連帯保証人Bさんと担保提供者のCさんにとっては決して利益ではありません。
なぜなら会社が返済不能になった場合、Aさん、Bさんは連帯保証人として返済する義務があり、担保提供者のCさんは不動産を処分されて失ってしまうリスクを負っています。
Aさん、Bさん、Cさんの3人で万が一の場合のリスクを分担していることになります。
この状態でAさんが連帯保証人から外れてしまえば、Bさん、Cさんの2人でリスクを分担しなければならなくなります。

またBさんは連帯保証人として返済義務を負うことに関連してBさん所有の資産を失うリスクも負っています。
例えば自宅不動産を差し押さえられて失ってしまうリスクです。
このリスクを避けるためにBさんは債務者である会社に代わって銀行に返済することができます。
Bさんが銀行に返済した場合には銀行が持っていた権利、つまりAさんに対する連帯保証請求やCさんからの不動産担保の権利を有することになります。
同じことが担保提供者であるCさんに当てはめることができます。
Cさんとしては万が一の場合、担保提供をしている不動産を失うリスクを負っています。
これを避けるためにCさんも銀行に債務者である会社に代わって返済をすることができます。
Cさんが返済すれば、連帯保証人であるAさんとBさんに返済を求めることができます。
ところがAさんが連帯保証人から外れてしまえば、BさんもCさんももはやAさんに返済を求めることができなくなります。
これはBさんやCさんにとっては不利益なことです。
この点においてBさんやCさんは利害関係人なのです。
したがってAさんが連帯保証人から外れるにはこのことで不利益を被る利害関係人であるBさんとCさんに銀行は了解を求めることになります。
了解を求めないまま銀行がAさんを連帯保証人から外せば、BさんやCさんから銀行は訴えられることになってしまうからです。
これを回避するために銀行は利害関係人であるBさんとCさんの了解を得た上でないとAさんを連帯保証人から外さないのです。

まとめ

このようにAさんが連帯保証人から外れるには銀行の同意とともにBさん、Cさんといった利害関係人の同意が必要となります。
したがってAさんが連帯保証人から外れたいと思った場合には、銀行に申し入れをする前に利害関係人の了解を事前に求めておくことがスムーズに手続きを進めるために望ましいと言えます。

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