銀行融資の基本 融資審査マンの見方

試算表をすぐ提出出来ますか?

銀行融資の審査において融資先の業況は決算書を基に確認を行います。
しかし決算書の情報は過去のものであり足元の業況を示すものではありません。
足元の業況を確認する資料として銀行は試算表の存在を重視しています。

試算表とは

銀行融資の審査で欠かせないのが決算書ですが、決算書は通常は年に一回しか作成されません。
例えば決算期が3月の会社の場合には5月末までに決算書を作成し税務署に確定申告を行うことになっています。
この決算期が3月の会社から同じ年の12月に銀行が融資相談を受けた場合ですが、決算書で業況を確認しようとしてもそれは9ヶ月前の状況です。
4月以降12月までの業況は前期の決算書ではわかりませんから、融資審査を行う銀行としては前期の決算期以降、つまり4月以降の業況がどうなっているのかを知りたいところです。
決算期以降の業況を示す代表的な資料が試算表なのです。

試算表は準決算書

通常、試算表は貸借対照表、損益計算書、一般販売管理費明細、製造原価報告書などで構成されており、決算書に準ずる書式にて作成がされています。
もちろん決算書そのものではありませんので、例えば棚卸はしていないとか減価償却費は加味していないなど決算書を作成するプロセスには完全には則っていないものの、ほぼ決算書に準ずる内容になっています。

試算表がないと融資判断ができない

事業は日々行われておりかつ日々変化をしていくものです。
前期は業況が好調であったが、今期は厳しい状況にあるということも十分に起こり得ることです。
その今期の状況を確認できるのが試算表なのですが、その試算表がないと銀行は今期の業況がわからずに融資判断の材料に窮することになります。
融資判断の材料に窮するということは銀行は融資審査が十分に行えないということで融資実行ができないということも十分にあり得ます。
仮に融資を行うという判断をしたとしても、それは資金繰りを継続するために必要最低限の融資規模に留まり、踏み込んだ融資実行にはなりません。

試算表がすぐに出せるかどうか

ところで試算表の提出を銀行がお願いした場合、すぐに試算表を提出いただく会社とすぐには出せないと言われる会社に大別されます。

すぐに試算表が出せる

試算表は何も銀行に提出するためだけに作成しているものではなく、会社の足元の業況を把握するための重要な経営資料です。
すぐに試算表が提出できるということは、日常的に経営者が足元の業況を把握しているということを示しています。

すぐに試算表が出せない

一方ですぐに試算表が提出できないということは普段から試算表を作成していないことを示しています。
これは会社の経営者から普段から足元の業況について関心がない、あるいはあっても薄いことを示しています。
少なくとも銀行はそのように捉えます。
経営者が足元の業況について関心がない、あるいはあっても薄い会社に銀行は安心して融資を行うことはできません。

試算表は定期的に作成しましょう

銀行や信用保証協会は融資判断の時に必ず試算表を求めています。
試算表が提出されるのは当たり前とも考えています。
試算表が提出されないと銀行や信用保証協会ではしっかりとした審査ができませんから、融資判断に大きな足かせとなります。
試算表がなければ融資が受けられないことも現実にあり得ます。
足元の経営状況を確認するためにも試算表はぜひ作成してください。

関連コンテンツ

-銀行融資の基本, 融資審査マンの見方
-