テレビドラマに出て来る銀行の支店長。
りっぱな支店長室に踏ん反り返っている姿がよく描かれていますが実際はそのようなことはありません。
現在の銀行支店長の実態を案内しましょう。
支店長のイメージ
銀行の支店長のイメージというと部下を上に君臨し、支店長室にて部下を厳しく叱責する・・・。
そのようなイメージがテレビドラマの影響もあって一般的に広がっています。
しかし現実はどうなんでしょうか。
支店長室は支店長個人のものではない
昔は別にして今の銀行の支店には確かに支店長室というものがありますが、これは支店長の個室ではありません。
では支店長室は何のために利用されているのかを言えば、会議室として利用されたりお客さんの応接室として利用されることが大半です。
確かに今でも支店長が支店長室で一人でいることもありますが、それは人事関係の作業や本店人事部との電話などの時に利用されるぐらいです。
つまり支店長室は決して支店長個人の部屋ではなく、支店内にある1つの部屋という位置づけが主流です。
支店長は偉いのか?
支店長は確かにその支店の最高責任者です。
支店の職員の人事権を支店長は一手に握っています。
特にこの人事権は支店長の最大の力の源泉です。
銀行に限らず、どこの会社でも力の源泉は人事権でしょう。
支店長は部下に評価される
しかし支店長が人事権を振りかざすような時代ではもはやないでしょう。
私が勤務している銀行では部下の評価はもちろん直属の上司や支店長が行いますが、一方で部下も直属の上司や支店長の評価を一年に一度行います。
この部下の評価により本店人事部による支店長の評価が下がることも実際にあります。
上司が部下を評価する一方的なものではなく双方向での評価制度となっています。
気配りできない支店長は続かない
支店長はその支店の責任者ですからもっとも偉い人には間違いはありません。
しかし昔のように踏ん反り返っていれば支店長が務まる時代ではありません。
部下の一緒にお客さんのところに足を運んで部下の一緒に営業成績を上げないと支店長として評価はされません。
また部下が働きやすいようにいろいろと気配りなどをしないと支店長は務まりません。
女性にどれだけ人気のお菓子を買ってくるかで支店長の評価が大きく左右されるということも決して冗談ではないところがあります。
部下にそっぽを向かれては支店の成績を上げることは出来ません。
テレビドラマに出て来るような偉そうな支店長はもはや存在しないと言っても嘘ではないでしょう。