住宅ローンの申し込みを考えた時に昔あるいは現在使っているカードローンのことが気になることがあるでしょう。
カードローンの利用が住宅ローンの審査にどのような影響を与えるのか、カードローンが原因で住宅ローンの審査に通らないことはあるのかについて説明をします。
目次
住宅ローンの審査項目一覧
この図は住宅ローンの審査項目を一覧にしたものです。
このなかでカードローンは9の返済比率と10の他社借入状況の審査項目に関係してきます。
カードローンと返済比率との関係
返済比率とは
返済比率とは収入に占めるローンの返済額の割合のことです。
ローンの返済額には住宅ローンの返済額は当然のこととして、他にローンがあればそのローンの返済額も加算されます。
返済比率は低いほど良いのですが、住宅ローンの審査における返済比率基準の目線は35%です。
返済比率が35%以下であれば良いのですが、返済比率が35%となると原則として住宅ローンの審査には通りません。
カードローンがあればそのカードローンの返済額も勘案されて返済比率の住宅ローン審査基準に関係してくることとなります。
カードローンの返済額
住宅ローンの審査項目である返済比率におけるカードローンの返済額ですが、単純に毎月の返済額の12ヶ月分ではないこともあります。
カードローンの返済額をどう扱うかは銀行によって取り扱いが異なる場合があります。
例えば1ヶ月1万円の返済額であれば年間では12万円となりますが、この12万円をカードローンの年間返済額として返済比率を計算する銀行もあります。
他方、カードローンの極度額を返済額の基準にする銀行もあります。
例えばカードローンの極度額が50万円の場合、5年でカードローンを返済すると見做してカードローンの年間返済額を10万円として返済比率を計算する銀行もあります。
カードローンは使っていなくても利用しているものとみなされる
カードローンは極度枠まではいつでも借入が可能であることが特徴です。
そのため仮にカードローンをまったく利用していなくても、カードローンの極度額が50万円であればカードローンを50万円利用しているものとして返済比率が算出されます。
借りてもいないのに借りているものとして住宅ローンの審査が行われるということです。
したがってカードローンを利用していないのであれば住宅ローンを申し込む前に解約されることをおすすめします。
カードローンと他社借入状況との関係
他社借入状況とは
他社借入状況ではカードローンとの関係でいえば返済状況が調査されます。
カードローンを3ヶ月以上延滞したことがある場合
カードローンの返済を3ヶ月以上延滞したことがある場合には個人信用情報に延滞情報として登録がされます。
延滞情報とは事故情報です。
この延滞情報が個人信用情報に登録がされていると住宅ローンの審査に通ることはありません。
なおこの延滞情報は延滞が解消してから5年間は登録がされています。
延滞を解消してから5年が経過すると個人信用情報から延滞情報が削除されることになっています。
カードローンを3か月未満であるが延滞したことがある
カードローンの延滞期間が3ヶ月未満であれば延滞情報として個人信用情報に登録がされることはありません。
ただしカードローンの返済状況は直近2年間は登録がされています。
毎月返済がある場合には直近の24ヶ月の毎月の返済状況が登録されているということです。
返済状況の登録内容は返済日にきちんと支払がされたかどうかです。
仮に1日でも返済が遅れると返済日に支払がなかったことが登録されてしまいます。
直近2年間の間いに支払が遅れたのが1回や2回程度であれば「預金口座に入金するのを忘れたのだろう」と銀行は考えてくれる可能性があります。
しかし支払が遅れたのが5回や6回程度になると「預金口座に入金するのを忘れたのだろう」とはもはや銀行は考えてはくれません。
お金が苦しい、危ないと銀行は考えますから住宅ローンの審査に通ることはありません。
住宅ローンの審査とカードローンとの関係まとめ
住宅ローンの審査とカードローンとの関係をまとめると次のようになります。
・カードローンは使っていなくても使っているものとして考えられてしまう
・3ヶ月以上の延滞履歴があり延滞解消から5年未満では住宅ローンの審査に通らない
・3か月未満の延滞履歴があり、延滞回数が多いと住宅ローンの審査に通らない