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個人の借金

クレジットカード残債は住宅ローンに不利?

住宅ローンは個人向けのローンのなかでもっとも審査が厳しいローンです。
住宅ローンをいざ申し込む際にクレジットカードのことを気にする方が少なくありません。
今回はクレジットカード残債と住宅ローンの審査との関係について融資担当の銀行員が説明をします。

ショッピングのクレジットカード残債は住宅ローンに影響するか?

最初にクレジットカードの本来の目的であるショッピングの残債が住宅ローンの審査に影響するかどうかを説明します。
ショッピングの利用でクレジットカード残債が多いと気になると思います。

ショッピングのクレジットカード残債は影響しない

結論から申し上げますとショッピングのクレジットカード残債は住宅ローンの審査にはマイナスにはなりません。
ここでいうショッピングは一回払いのことを前提にしていますが、ショッピングが多く行いクレジットカード残債が多く残っていてもショッピングに関する限りは住宅ローンの審査にはマイナスにはなりません。

ショッピングのクレジットカード残債は住宅ローンに影響しない

分割払いのクレジットカード残債は住宅ローンに影響するか?

クレジットカードのショッピングの支払を一括払いではなく分割払いにした場合は住宅ローンに影響するのでしょうか?
分割払いのクレジットカード残債は住宅ローンに影響するケースと影響しないケースがあります。

2回の分割払いは影響しない

分割払いには何回払いにするかそれぞれ決めることはできませんが、2回の分割払いのクレジットカード残債は住宅ローンに影響しません。
つまり分割払いの回数が2回は1回払いと同様の扱いです。

2回の分割払いのクレジットカード残債は住宅ローンに影響しない

3回以上の分割払いは影響する

分割払いの回数が3回以上のクレジットカード残債は住宅ローンに影響します。
3回以上の分割払いのクレジットカード残債がどのように住宅ローンに影響するかと言えば、それは3回以上の分割払いのクレジットカード残債は借金としてみなされます。

3回以上の分割払いのクレジットカード残債は返済比率に影響する

住宅ローンの審査基準の1つに返済比率と呼ばれるものがあります。
返済比率とは年間の収入に対する年間の借金の返済額の割合のことです。
年間の借金の返済額には住宅ローンの他に他に借金があればそれらの返済額も加算されます。
つまり住宅ローン以外の借金があると返済比率が上昇するということです。

返済比率の目線は35%

返済比率の審査上の規定は銀行により異なりますが、多くの場合、返済比率の基準は35%です。
返済比率が35%を超えてしまうと住宅ローンが通らない、もしくは借りられる住宅ローンの金額が少なくなるということになってしまいます。
3回以上の分割払いのクレジットカード残債は返済比率を上昇させる要因となり、住宅ローンが通らない、もしくは希望額まで住宅ローンが借りられないという影響が出てきます。

3回以上の分割払いのクレジットカード残債は住宅ローンの審査にマイナスとなる

リボ払いは影響する

リボ払いのクレジットカード残債は住宅ローンの審査に影響します。
クレジットカードのリボ払いはさきほどの3回以上の分割払いのケースと同様に他の借金に該当します。
したがって住宅ローンの審査基準の1つである返済比率を悪化させることになり、住宅ローンが通らない、あるいは希望額まで住宅ローンが利用できないといった影響が出てきます。

リボ払いのクレジットカード残債は住宅ローンの審査に影響する

ボーナス払いのクレジットカード残債は住宅ローンの審査に影響しない

ボーナス払いはショッピングの1回払いと同じ扱いです。
したがってボーナス払いのクレジットカード残債は住宅ローンの審査に影響しません。

ボーナス払いのクレジットカード残債は住宅ローンの審査に影響しない

クレジットカードのキャッシングは住宅ローンに影響する

クレジットカードにはショッピング機能の他に付帯サービスとしてキャッシングの機能がついています。

クレジットカードのキャッシングは借金そのもの

クレジットカードのキャッシングは借金そのものです。
したがって3回以上の分割払いやリボ払いのケースと同様に住宅ローンの審査基準の1つである返済比率に影響します。
そのためクレジットカードのキャッシングにより住宅ローンが通らない、希望額まで住宅ローンが利用できないといったマイナスの影響が出てきます。

キャッシングは利用しないのであれば閉鎖をする

クレジットカードのキャッシングにはキャッシング枠といって利用限度額が設定されています。
そして仮にキャッシングを利用していない場合でもキャッシング枠までは借金があるものとして住宅ローンの審査では考えられます。
なぜならキャッシングはキャッシング枠まではいつでも利用ができるからです。
そのため保守的である住宅ローンの審査ではキャッシングを使っていないにもかかわらず、キャッシング枠まではキャッシングを利用しているものとして取り扱いがされます。
したがってキャッシングを利用していないにも関わらず、返済比率を悪化させてしまい住宅ローンが通らない、あるいは希望額まで住宅ローンが利用できないといった影響が出てきます。
使わないのであればクレジットカードのキャッシングは住宅ローンの申し込み前に閉鎖をしておきましょう。

クレジットカードのキャッシングは住宅ローンの審査にマイナスとなる

クレジットカードの支払状況は住宅ローンの審査に影響する

クレジットカードのショッピングや2回払いの分割払いのクレジットカード残債は住宅ローンの審査には影響しません。
しかしながらショッピングや分割払いの支払状況は住宅ローンの審査に影響します。

支払状況は個人信用情報に登録されている

クレジットカードの毎回の支払状況は個人信用情報に登録されています。
どのような支払状況かと言いますと、支払日にきちんと支払いをしたか、支払日に支払がなかったかです。
住宅ローンの審査では必ず個人信用情報が調査されます。
クレジットカードのショッピングや2回の分割払いの支払状況は住宅ローンの審査に大きな影響を与えます。

クレジットカードの支払状況は個人信用情報に登録されている

クレジットカードの支払状況は直近2年分が登録されている

クレジットカードの支払状況は個人信用情報に直近2年分が登録されています。
直近2年間のうち、クレジットカードの支払日にきちんと支払いをしなかった回数が1回であれば、住宅ローンの審査にはまず影響しません。
ところがクレジットカードの支払日に支払をしていない回数が3回、4回となれば、もう住宅ローンは通らないと考えてください。
1回だけであれば「銀行の口座に入金することをたまたま忘れた」と考えることもできます。
しかし支払の遅れが3回、4回となれば、もう「銀行の口座に入金することをたまたま忘れた」とは考えられません。
お金がないか、お金の管理がずさんと考えられます。
したがってクレジットカードの支払日に支払いをしていない回数が3回、4回になってしまうと住宅ローンは通りません。

クレジットカードの支払日に支払をしていないことが3回、4回になると住宅ローンには通らない

クレジットカード残債は住宅ローンに不利?のまとめ

以上、クレジットカードの残債と住宅ローンへの影響についてまとめますと次のようになります。

まとめ

・1回払いのショッピングのクレジットカード残債は住宅ローンには影響しない
・2回の分割払いのクレジットカード残債は住宅ローンには影響しない
・3回以上の分割払いのクレジットカード残債は住宅ローンに影響する
・リボ払いの残債は住宅ローンに影響する
・キャッシングは住宅ローンに影響する

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