銀行融資審査マニュアル15 在庫の見方

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在庫は外部の人間にはその実際の保有高を含めて非常にわかりづらい項目ですから、銀行融資の審査においても慎重に分析をするポイントです。

在庫量の水準

企業の規模によってあるべき適正な在庫量は異なりますから、在庫量がどれくらいあるのかを計る物差しとして平均月商対比の水準にて判断します。
つまり在庫回転期間です。
在庫回転期間は在庫÷平均月商にて求めることが出来ます。
月商の何か月分の在庫を保有しているのかを示しています。

事業内容によって在庫回転期間は異なりますが、おおむね1ヶ月から2ヶ月ぐらいが適正な在庫水準ではないでしょうか。
したがって銀行融資の審査においては在庫回転期間が2ヶ月を超えてくると注意を示すようになります。

在庫回転期間の長期化

在庫回転期間が年々長期化している場合には
・売上不振により売れ残りの在庫が溜まっていないか
・在庫を操作することで利益を水増しし決算を粉飾していないか
というような疑問を銀行融資の審査マンは抱くようになります。



2番目の在庫操作による利益の水増しについて簡単に補足します。
損益計算書の売上原価は次の算式によって求められています。
売上原価=期初在庫量+当期仕入高(製造原価)-期末在庫量

期末在庫量を実際以上に多く計上することで売上原価を少なくすることが出来ます。
売上原価は損益の費用ですから、売上原価を少なく見せかけることで利益を水増しすることが出来るのです。

このような粉飾操作を行った場合には、実際以上の在庫があるように計上するわけですから、当然ながら在庫回転期間が長くなることになります。

在庫には特段の注意を

在庫は売れて初めて現金化します。
したがって必要以上の在庫の保有は資金繰りを圧迫することになります。
少なすぎる在庫はせっかくの商機を逃してしまうこともありますから、事業の形態によってはある程度の在庫の保有は必要です。
しかし常に在庫量は把握しておかなければなりません。
必要以上の在庫は間違いなく資金繰りを悪化させます。


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