住宅ローンは銀行の個人向けローンのなかで圧倒的にローン期間が長い商品であり、そのためもっとも審査基準が厳しいローンです。
今回は公共料金の支払状況と住宅ローンの審査との関係について説明をします。
目次
住宅ローンの審査項目一覧
この図は銀行で行われている住宅ローンの審査項目を一覧にしたものです。
公共料金との関係においては影響をしてくるのは10の他社支払状況です。
ただし公共料金の支払方法によって影響する場合と影響しない場合があります。
公共料金の支払が納付書や口座引落の場合
公共料金の支払いを電気会社などから送られてくる納付書でコンビニや銀行で支払っている場合や銀行の預金口座からの引落で行っている場合には、公共料金の支払状況は住宅ローンの審査には影響しません。
どれだけ支払が遅れていても、あるいは何度も支払が遅れていても住宅ローンの審査には影響しません。
個人信用情報の登録対象ではない
住宅ローンの申込を行うと必ず個人信用情報の調査が行われます。
ところが公共料金の支払状況は個人信用情報の登録対象ではありません。
そのため個人信用情報を調査しても公共料金をきちんと支払っているかどうかはわからないのです。
そのため公共料金の支払がどれだけ遅れていても住宅ローンの審査には影響しません。
公共料金の支払いをクレジットカードで行っている場合
公共料金の支払いをクレジットカードにて行っている場合には、公共料金の支払はクレジットカード会社が行ってくれます。
したがって公共料金の支払をクレジットカードで行っている場合には、そもそも公共料金の支払が遅れるということはありません。
問題はそのクレジットカードの支払をきちんと行っているかどうかです。
つまり公共料金の支払をクレジットカードで行っている場合には、公共料金の支払状況ではなくクレジットカードの支払状況の問題になってきます。
クレジットカードの支払状況は個人信用情報の登録対象
さきほどの住宅ローン審査項目一覧で公共料金の支払状況が影響してくるのは10の他社支払状況だと案内をしましたが、それはまさにこのクレジットカードの支払状況のところです。
クレジットカードの支払状況は個人信用情報の登録対象です。
クレジットカードの支払を3ヶ月以上延滞したことがある
クレジットカードの支払を3ヶ月以上遅れるとそれは延滞情報として個人信用情報に登録されます。
延滞情報とは金融上の事故情報です。
この延滞情報が個人信用情報に登録されていると一発で住宅ローンの審査には通りません。
そしてこの延滞情報は延滞が解消してから5年間は登録されたままです。
延滞が解消してから5年経過後に個人信用情報から延滞情報が削除されることになっています。
したがって現在クレジットカードの支払を3ヶ月以上遅れている、あるいは過去5年以内にクレジットカードの支払を3ヶ月以上遅れたことがある場合には住宅ローンの審査には通りません。
クレジットカードの毎月の支払状況
また個人信用情報にはクレジットカードの支払状況が直近2年間分が登録されています。
登録されている内容は毎月の支払日にきちんと支払いがあったかどうかです。
毎月の支払日に1日にでも遅れると支払がなかったことが個人信用情報に登録されます。
毎月の支払日に支払がなかったことが1回や2回程度であれば、住宅ローンの審査には影響しない可能性があります。
ところが何度も支払がなかったことが個人信用情報に登録されていると、やはりほぼ一発で住宅ローンの審査には通りません。
住宅ローンの審査と公共料金との関係のまとめ
住宅ローンの審査と公共料金との関係をまとめますと次のようになります。
まとめ
・公共料金を請求書や銀行の預金口座からの引落で行っている→公共料金の支払状況は住宅ローンの審査には関係がない
・公共料金の支払いをクレジットカードで行っている→クレジットカードの支払状況として住宅ローンの審査に影響してくる