キャッシングを利用していると住宅ローンの審査に不利になると聞かれたことはないでしょうか。
キャッシングを利用していると住宅ローンの審査に本当に不利になるのか、なにか影響があるのかについて融資担当の銀行員が説明をします。
目次
キャッシングと住宅ローンの関係のまとめ
キャッシングが住宅ローンの審査に影響を与えるかどうかについて結論はつぎのとおりです。
キャッシングと住宅ローンの関係
・住宅ローンが通らないこともあるし、住宅ローンの金額が減額になることもある
住宅ローンの審査項目一覧
この図は実際に行われている住宅ローンの審査項目を一覧にしたものです。
この審査項目のなかでキャッシングが関係してくる項目は9の返済比率と10の他社借入状況の2項目です。
返済比率への影響
返済比率とは年間の収入に占める他の借金を含めた返済合計の割合です。
返済比率が低いほど良く、高いほど悪いということです。
例えば返済比率が10%だとすると、収入に占める返済の割合が10%ですから普通に考えて返済は出来る可能性が高いと判断出来ます。
一方で返済比率が50%だとすると、収入の半分は返済に回さなければならないということですからその人の資金繰りはかなり厳しい、そのために返済も危ういと判断出来ます。
住宅ローンの返済比率は銀行等によって異なりますが、おおむね30%から40%というのが相場です。
キャッシングは返済比率を悪化させる
キャッシングは返済合計に含まれる
キャッシングは借金ですからその返済額は返済合計に含まれます。
したがってキャッシングを利用していることにより返済比率が上昇し住宅ローンの審査に通らないということがあるのです。
実際にキャッシングが原因で住宅ローンの審査に通らないという事例はたくさんあります。
利用していなくても悪影響を与える
キャッシングには通常、利用限度額というものが設定されています。
20万円とか30万円などのようにキャッシングには利用限度額が設定されており、その利用限度額までは原則として自由に何度でも繰り返し利用ができるという特徴があります。
そのため住宅ローンの審査においてはキャッシングは利用限度額までは利用していることを前提にして審査を行います。
つまりキャッシングを利用していないとしても利用限度額までは利用しているものとして返済比率など住宅ローンの審査を行うということです。
キャッシングの利用限度額までは使っているものとして審査が行われる
他社借入状況への影響
そしてキャッシングは借金ですから他社借入状況の審査項目に影響をします。
キャッシングの返済を返済日にきちんと行っているかどうかが住宅ローンの審査に影響してきます。
当然、キャッシングの返済を返済日にきちんと行っていることが前提となります。
キャッシングの閉鎖も検討
このようにキャッシングは住宅ローンの審査にプラスになることは1つもありません。
そのためキャッシングの機能がクレジットカードについているが使っていないし今後も使う予定はないということであれば、キャッシング枠の閉鎖をしてください。
キャッシングを利用していると住宅ローンは通りませんか?のまとめ
以上、キャッシングと住宅ローンの審査との関係についてまとめますと次のようになります。
まとめ
・キャッシングのために住宅ローンが通らない、金額が減額されることがある
・キャッシングを使用しないのであれば閉鎖をした方が良い