おまとめローンは借金の解決になるのか？

借金を一本化する「おまとめローン」は利用すべきかどうなのか？
おまとめローンの効果と借金との関係について融資担当の銀行員が説明をします。

借金に悩む20代女性

「借金だらけになりました。どうしたらいいでしょうか？」という20代女性の悩みです。

借金の内容

まずはこの女性の方の借金の内容ですが次のとおりです。

消費者金融が2件、クレジットカードが2件で借金の総額は120万円ほどになっています。
合計で4件の借金がある状態です。

消費者金融の追加利用ができなくなっている

消費者金融からの借金は多くはカードローン形式になっており限度額までは繰り返し利用出来るのですが、この女性の方の場合は追加利用が出来ずに返済のみとなっています。
一般的に消費者金融には利用枠というものが設定されています。
例えば利用枠が50万円だとすると、50万円までは追加で何度でも利用ができるという仕組みです。
消費者金融の返済が進み残高が40万円だとすると利用枠の50万円までの10万円は追加で利用ができるということです。
しかし返済が遅れるなどすると利用枠が廃止されてしまい、以降は返済のみを行い追加利用ができなくなります。

クレジットカードの利用限度額の引き下げ

またクレジットカードについても限度額が引き下げられているものがあり、追加利用できずに返済のみとなっているものもあります。
クレジットカードも一般的に利用枠が設定されています。
最初は低い利用枠が設定されており、その後の利用状況に問題はないと段々の利用枠が増枠されていきます。
その一方で利用状況に問題があると利用枠が減らされたり、ケースによっては利用枠がゼロに設定されてしまうこともあります。
この女性の場合は返済が遅れることが何度があり、とうとう利用枠がゼロになり追加利用が出来なくなったというのが実態です。
毎月の返済額は55,000円となっています。

毎月の収支状況

ではこの20代女性の収支の状況はどうなっているかといいますと、それは次の図をご覧ください。

収入が21万円に対して生活に関わる支出が199千円となっています。
収入から生活に関わる支出を差し引いた残りは11千円です。
つまり現在の収入状況では生活するのがぎりぎりでとても借金の返済までお金が回らない状態です。

生活収支の望ましい姿

借金が返済できるには借金の返済額が生活収支の範囲内に収まることが条件となります。

この状態であれば借金を着実に返済していくことが可能です。
ところがこの女性の方の場合には生活収支が11千円に対して借金の返済が55千円ですから、そもそも借金を返済することが困難な状態に陥っています。

借金を返済するには

借金が返済出来るようにするにはさきほどの11千円の生活収支が借金の返済額である55千円を上回るようにしなければなりません。
考えられることとしては収入が増やすことですが、これは簡単には出来ません。
そうなると支出を抑える、つまり生活に関わる支出を抑えなければなりません。
この女性の場合には食費が35千円とすでに相当抑えられています。
小遣いが30千円、交際費が20千円、合計50千円となっていますが、これも友人等とのつきあいを考えれば特段多いとも言えません。
小遣いや交際費を削れるとしてもわずかでしょう。

借金の返済額は借金の件数に比例する

借金の返済額というものは借金の件数に比例します。
つまり借金の件数が多ければそれだけ借金の返済額も多くなり、借金の件数が少なければ返済額もそれほど多くにはなりません。
したがって生活収支だけで借金の返済が困難な場合には借金の件数を減らすことができないかを検討することは十分に価値があることです。
借金の件数を減らすもっとも簡単な方法はいわゆるおまとめローンの利用です。

おまとめローンとは

おまとめローンとは文字通り借金をまとめるためのローンです。
ローンで他の借金をすべて完済するためのものです。
その後はそのおまとめローンだけを返済していくこととなります。

おまとめローンの効果

おまとめローンの効果は何と言っても返済額が減ることです。
おまとめローンを利用することで複数の借金が1つになりますから、借金の返済額の減少が期待できます。
そして生活収支の範囲内に返済額が収まるようになれば借金は着実に減っていきます。

おまとめローンは危なくないのか

おまとめローンは金融会社のみならず大手の金融機関やカード会社、信販会社が取り扱いをしています。
おまとめローンは決して危ないローンではありません。

おまとめローンは借金の解決になるのか？のまとめ

以上、おまとめローンと借金についてまとめますと次のようになります。