取引先からリスケ要請(返済条件緩和)を受けたが、取引銀行の1つである地方銀行はもう条件変更の契約を終わったようだ。
一方で私が勤務しているメガバンクではまだそこまで至っていない。
このスピードの違いは何なのか?
リスケ要請の内容
今回、要請のあったリスケ申し出の内容は次のとおり。
・向こう1年間の元金返済はゼロ(利息は支払う)
・第三者機関の協力を得て今後の再生計画を策定する
第三者機関の協力による再生計画の作成は未着手であり、今後当事者の意見も聞きながら策定をしていくものである。
このリスケ要請があったのが今から20日ほど前である。
本日の社長との面談
本日、社長に来店いただきリスケ要請に至った背景などを伺った。
融資取引のある取引銀行は全部で5つ。
そのうち2つの地方銀行はすでに向こう1年間の元金返済ゼロに対応した変更契約を締結済みとの報告があった。
私が勤務しているメガバンクではまだそこまでの対応に至っていない。
内容はともかくとしてまずは再生計画を見てからリスケ諾否について検討するというスタンスであり、変更契約締結までの道のりはまだまだ遠い。
今回、2つの地方銀行ではすでに変更契約を締結済みとの社長からの報告であるが、私のメガバンクとの違いは何なのか。
銀行の理屈の違いなのか
私のところのメガバンクは「まずは再生計画を見ないとリスケ諾否の方針が立てられない」という理屈です。
確かにこの理屈は正しい。
リスケは銀行にとって痛手を被ることであり、その諾否についてはリスケにより本当に取引先が再生できるのかどうか、それを見極めないと判断が出来ないという理屈である。
この点では道理にかなっていると思う。
一方で早々とリスケ契約に応じた地方銀行の理屈はどうだったのであろう。
おそらく「再生計画策定には時間がかかるから、とりあえずリスケ契約をしてその間に再生計画についてしっかりと確認をする」という理屈であろう。
どちらが正しいのか
私はメガバンクと地方銀行の対応の差、考え方にある理屈についてどちらが正しいのか正直、わからない。
どちらも正しいと考えている。
また対応の差は組織の大小も多少は影響しているのかもしれない。
メガバンクは地方銀行に比べると組織が大きいため、それだけゆったりと考える癖がないとも言えない。
私はどちらかというと地方銀行の対応に魅力を感じている。
どうぜリスケ対応するのであれば、早々と対応をしておいた方が良いだろう。
再生計画の内容を待っているというのはリスケ手続きを遅らせる一つの言い訳かもしれない。
まずはリスケ契約を締結し、その後で再生の可能性についてじっくりと考えるのが取引先に寄り添った対応のように感じている。