起業を行うにあたり資金が必ず必要となってきます。
この起業支援のための融資制度は政府系金融機関や民間の銀行で相談と利用をすることが出来ます。
ただし起業支援の融資制度を利用するにはいろいろな条件がありますし融資ですから審査があります。
質問
自分は現在勤めている、前身の会社で別法人を立てるために名義貸しと出資をし、その時の代表に借金を背負わされてしまいました。(約4年前に200万)
その後、社長は事業が悪化するとトンズラをし、現在は別の者が会社オーナーとして別法人として事業を引き継いでいます。(前身の法人はおそらく倒産させています)
そのまま私には借金が残っています。
その為生活がかなり苦しいのもありますが、恥ずかしながら住民税も延滞している状況です。
その状況下、現在の会社である事業を任されているのですが、業績が上がっても給与は一向に上がりません。
住民税と昔の借金返済の為に我慢して雇われの身でおりましたが、このままだと一向に給与も上がらず、返済も苦しいため、もし可能なのであれば思い切って独立をしたいと強く考えるようになってしまいました。
1円で起業をするにも30万程度のお金がかかるとは思いますが、可能であれば当面の運営資金を融資できれば…と思っております。
今後自分が独立した際に商品を拡販していただける大きな問屋さんは数社あります
また、その会社の社長とは個人的にもお付き合いさせて頂いているのですが、強く転職を迫られておりますが、やはり転職してから『話が違う』では人生が終わってしまうので、どうしても起業をした方がよいと判断した結果です。
ただ、上記の通り、既に負債があり住民税も滞納している身です。
すっぱりと起業するための起業支援融資は受けられないと考えたほうがよいでしょうか?
起業支援の融資が受けられない場合は、形ばかりの法人を設立し、最初の工場への発注分のみ消費者ローンで借入しようかと考えております。
長々となりましたが、まずは…
・過去銀行での借入れがある場合
・住民税が延滞している場合
でも起業支援の融資が可能なのかをご教授いただければ幸いです。
長くなりましたが、ぜひご返信いただけることを強く願います。
回答
結論から申し上げて「ダメ」とは言い切れません。
個人ではなく、法人設立で起業されるということでよろしいですよね?
法人で起業されることを前提にお話をさせていただきます。
> ・過去銀行での借入れがある場合
> ・住民税が延滞している場合
>
> でも起業支援の融資が可能なのかをご教授いただければ幸いです。
起業支援の融資は信用保証協会の保証付
銀行が法人向けに起業支援の融資を行う場合、ほぼ100%といってよいほど、信用保証協会の保証付融資となり、代表者であるご質問者を連帯保証人として徴求します。
起業ということは過去の実績がありませんから融資が返済できるかどうかは起業後の事業の進捗状況如何にかかっています。
銀行としては起業支援の融資はリスクが高いというのが本音です。
銀行としては融資は必ず返済してもらわなければななりませんから、リスクが高い起業支援の融資は敬遠したいというのが銀行の本音です。
そこで公的機関である信用保証協会が融資返済の保証を行うことで銀行が起業支援の融資をしやすくしているのです。
現実的に起業支援の融資は信用保証協会の保証付で行われます。
問題なのは個人信用情報
信用保証協会を初めて利用する場合には信用保証協会は会社の代表取締役の個人信用情報を調査します。
住民税の延滞は個人信用情報ではわかりませんが、他の借入状況については個人信用情報の調査により判明します。
他に借入があるからといって起業支援の融資の障害になるとは断言できませんが、仮に他の借入に延滞などがあると起業支援の融資は非常に難しくなるのが現実です。
住民税延滞の件
住民税の延滞については微妙です。
起業支援の融資審査においては起業後の事業計画などいろいろな資料の準備が必要となりますが、税金の納付状況がわかる納税証明書の提出も求められることがあります。
納税証明書を提出すれば住民税延滞の事実が判明します。
税金を延滞しているということは資金繰りが苦しいことの客観的な証拠となります。
住民税延滞の事実がわかれば起業支援の融資の利用は困難だと考えられます。