税金滞納の状態で銀行から融資は受けられるのか?
税金滞納の状態では原則として銀行は融資に応じません。
しかし税金滞納の状態でも銀行が融資に応じることもあるのです。
そのようなケースなのかを含めて説明をします。
目次
質問
岩手県で自営してますが、間接的被害で、やっぱり、来年まで店を存続する為には、融資先を探さねばなりません。
何とか、今月まではやってきましたが・・。
しかし、国民生活金融公庫は、平成22年分の店の消費税の税金滞納があり、今すぐには、納められる金額ではありません。
公庫は、税金の領収書を持って来なければ、門前払いです。
銀行は、8年程前に、主人(経営者)が金融事故(サラ金)を起こしてますので、審査で落ちる確率が多いです。
銀行の情報開示は白でしたが。
銀行との取引は、現在も昔も一切ありません。
どこに行こうと、様々と問題があり、融資は難しいと思われます。
今は、罹災証明のような書類(間接的被害の市町村長の認定)は、役所で発行できるようで、書類を準備してますが、書類を準備して、さて、どこへ行ったらいいのか、時間もそんなにありませんし、当たって砕けろなのでしょうか・・。
信用保証協会では、この認定書類が必要なようですので、一応、準備はしますが、この認定証があっても、やはり、審査は、厳しいと承知してます。
最後は、ノ―バンクへ審査をお願いしてみようかと思ってますが、いったい、どこへお願いしたらいいのでしょうか。
過去の金融的な成績は悪いのですが、畑違いの自営業で、今は、売り上げが伸び続けて、今年で5年目の飲食店です。
何か良い案はないのでしょうか?まず、融資先はどこに相談に行ったらよいのでしょうか?
それとも、やはり、どこも行き場もないのでしょうか?
本当は、公庫へお願いしたいのですが、税金滞納が大きな壁です。
税金滞納に対する銀行のイメージ
税金滞納に対する銀行が抱くイメージは次のとおりです。
この図の通りに税金滞納の状態は資金繰りが苦しいということです。
銀行は融資を最後まで返済してもらわなければなりません。
安定的に融資が返済できると客観的に考えるには、資金繰りが安定していることが大前提です。
この点、税金滞納という事実は資金繰りが安定していない、苦しいということを物語っています。
当然、融資の返済も苦しい、今後の延滞が発生する可能性が十分に高いと考えざるを得ません。
返済がされるかどうかわからないのに銀行は融資などできるわけがありません。
このようなことから税金滞納の状態では銀行から融資を受けることは困難というのが原則です。
税金滞納で銀行が融資するケース
税金滞納の状態では銀行が融資に応じることはないのですが、唯一と言って良いほどですが税金滞納の状態でも銀行が融資に応じる場合があります。
分納計画があること
税金滞納の状態で銀行が融資に応じる条件は複数ありますが、まずは税務署と相談の上、税金滞納部分の分納について了承を求めることです。
分納の納付実績があること
そのうえで分納計画に基づき、毎回の納付をきちんと行っている実績があることです。
1回や2回ではだめです。
最低でも6回、つまり6ヶ月間の分納実績が必要です。
銀行から融資を引き出すために実現不可能な分納計画としていることが時々あります。
分納計画は実現可能な内容でなければなりません。
その確認のために一定期間の分納実績が必要なのです。
税金滞納が短期間で終了すること
分納計画に基づく税金滞納分の納付により、税金滞納が短期間で終了することが必要です。
短期間とはどれくらいかはケースバイケースですが、最長でも1年でしょう。
税金滞納の分納計画が2年や3年ではだめです。
信用保証協会の保証が得られること
税金滞納というのはさきほども説明したように資金繰りが苦しい=融資の返済が困難 という事態です。
銀行としては原則として融資を行わない事態です。
そのような事態にも関わらず銀行が融資を行うには確固たる保全策が必要です。
その保全策が信用保証協会の保証制度です。
信用保証協会の保証制度を利用するには信用保証協会に申し込み手続きが必要ですが、それは銀行経由で申し込み手続きが可能ですから、融資を受けようとする銀行に相談すれば良いでしょう。
可能性が低いが・・・
可能性としては正直低いですが、税金滞納の状態でも銀行から融資が受けられる条件はさきほどの通りです。
じっくりと検討してください。