手形貸付の一部返済とは何か、また手形貸付の一部返済の方法についてわかりやすく説明をします。
手形貸付の返済方法
手形貸付はよく運転資金として短期融資について用いられる銀行融資の代表的な形態の1つです。
通常、手形貸付の返済方法は期日一括返済か、毎月の分割返済となります。
手形貸付の一部返済とは
手形貸付の一部返済とは手形貸付で融資を受けた時に決められた返済の他に融資額の全額ではなく一部を返済することを言います。
例えば次のような条件で銀行から手形貸付の融資を利用しているとします。
手形貸付の例
融資期間 6ヶ月
返済方法 期日一括返済
返済方法は期日一括返済ですから、期日までは元金の返済はなく利息のみを支払うこととなります。
手形貸付の一部返済とは例えば500万円を期日前に返済することを言います。
簡単に言えば手形貸付の一部返済とは任意返済です。
手形貸付の一部返済とは決められた返済以外に返済を行うこと
手形貸付の一部返済方法
手形貸付を一部返済する場合には事前に融資を受けている銀行に一部返済する金額といつ一部返済をするのかを伝えてください。
基本的に返済用に小切手とか預金の出金伝票を銀行に提出することで手形貸付の一部返済手続きは完了します。
手形貸付の一部返済のメリット
手形貸付の一部返済のメリットは利息の節約です。
利息というものは借入残高に対して発生します。
手形貸付の一部返済とはこの借入残高を少なくすることですから利息の節約につながるのです。
通常、手形貸付の利息支払い方法は前払いです。
さきほどの例でいれば手形貸付の融資を受ける時に金額1,000万円、期間6ヶ月分の利息を一括して前払いをします。
つまり金額1,000万円の6ヶ月分の利息は全額支払っているわけです。
この状態で手形貸付の一部返済を行うと借入残高が少なくなるわけですから、利息を銀行に払いすぎていることとなります。
したがって手形貸付の一部返済時には払いすぎている利息を銀行は戻し利息と称して返金します。
手形貸付の一部返済を行うと利息の一部が戻ってくる
手形貸付の一部返済の注意点
手形貸付の一部返済の注意点としては一部返済をした金額について再び融資が受けられるとは限らないということです。
さきほどの例ですと当初手形貸付で1,000万円の融資を受けました。
そして500万円を一部返済しました。
手形貸付の一部返済をした後の借入残高は500万円です。
そして仮に2ヶ月後に再び運転資金が必要になった場合、当初1,000万円の手形貸付を利用していたからと言って500万円を追加で必ず融資が受けられるということではないことです。
500万円の融資を受けるには再び銀行の審査があります。
手形貸付を1,000万円融資したからといって銀行は無条件で1,000万円までは再び融資をするということはありません。
必ず融資の都度、銀行では融資審査を行います。
したがって500万円の一部返済を少し前に行ったからといって、再び500万円の融資が受けられるとか限りません。
手形貸付の一部返済のまとめ
以上、手形貸付の一部返済についてまとめますと次のようになります。
まとめ
・手形貸付の一部返済とは決められた返済以外に任意で返済を行うこと
・手形貸付の一部返済は支払利息の節約となる
・手形貸付の一部返済を行った金額を将来、再び融資が受けられるとは限らないことには注意