銀行から融資を受けるには担保がないと無理だということが言われることがあります。
しかし現実には銀行の融資の多くは担保無しです。
銀行にとっての担保とは
銀行にとっての担保とは万が一の場合の融資の回収手段です。
担保があるから銀行は融資をするのではなく、担保があくまでも万が一の場合の融資の回収に備えた手段ということです。
銀行は担保があるから融資をするのではない
銀行の融資審査の判断根拠
銀行で行われている融資の審査では担保有無の前にまずは事業から生み出される収益により返済が可能かどうかが審査されます。
この段階で事業から生み出される収益により返済が可能でかつ資金繰りが当面安定すると考えることができることが大前提です。
事業が不振で収益が得られない、あるいは不十分な収益しか得ることができず融資の返済が難しいと判断される場合にはその時点で融資の審査は終了し融資をお断りすることとなります。
事業から生み出される収益により融資の返済が可能と考えられることが融資審査の大前提
そして収益により融資の返済が可能だと判断される場合には銀行は担保無しでも融資をするのです。
実際に銀行の融資の多くは担保無しで実行されています。
担保があっても融資は謝絶
別の言い方をすればどれだけ担保があったとしても事業活動によって生み出される収益により融資の返済が難しいと判断される場合には銀行は融資はしません。
銀行の融資判断は担保の有無ではないのです。
事業活動によってきちんと融資の返済ができるかどうかなのです。
事業活動によってきちんと融資の返済が可能だと判断できれば銀行は担保有無に関係なく融資を実行するのです。
どれだけ担保があるとしても事業収益によって融資の返済が難しい場合には銀行は融資をしない
担保の効果
では担保は意味がないのかと言えば決してそうではありません。
さまざまな融資案件がある中で、事業活動によって返済が可能かどうか判断に迷うケースは少なくありません。
そのような場合には担保があることにより銀行が融資実行するという判断はあり得ます。
また融資期間が長期間の案件の場合ですが、長期間にわたって事業活動によって融資の返済が可能かどうかは、やはり未来のことですのでわかりません。
そのため融資期間が10年など長期融資の場合には、将来の不確実性を保全するという意味で担保があると融資がしやすいのは事実です。
銀行の融資の多くは担保無しですのまとめ
以上、銀行の融資判断と担保についてまとめますと次のようになります。
まとめ
・事業から生み出される収益により融資が返済できるかどうかは銀行の融資審査の中心
・事業から生み出される収益により融資が返済可能と考えられる場合には担保無しで銀行は融資を実行する
・どれだけ担保があっても事業から生み出される収益により融資の返済が難しいと考えられる場合には銀行は融資を実行しない
・実際には銀行の融資の多くは担保無しで実行されている